2023年6月14日午後1時35分ごろ、大阪・梅田の阪急百貨店の9F女性用トイレで女がスプレーのような物を噴射し、女性客19人が目や喉の痛みを訴え、うち14人が搬送されるという事件が発生した。
搬送された14人はいずれも軽症とみられる。
犯人の女は逃走したが、翌日警察に逮捕された。
逮捕されたのは大阪市阿倍野区のY容疑者(33)。
警察の調べに対し容疑を認めているという。
世間の認識として女性だけの領域は安全で安心と言われるが、実際にはどうだろうか。
今回事件があったのは女性用トイレであり、女性専用車両と単純比較は出来ないものの、女性だけの空間とされる場所での事件は実は結構起こっている。
女性だけの空間だと思って女性が警戒を緩めているのを良いことに、女が(動画や画像を売りさばいて金儲けする目的で)女性を盗撮するようなケースや、スリなどの窃盗犯罪をするケース、さらには暴力沙汰なども決して珍しくない。
だが、女性の加害者の場合は日本の風潮として皆「女性がそんなことをするわけがない」という誤った先入観や女性は非力という先入観で暴力の程度が甘く見積もられ、逮捕されにくく、報道もされにくい傾向にある。
2010年9月5日の朝には名古屋市営地下鉄金山駅の女性用トイレで、精神に異常のある女がたまたま近くにいた女性客を刃物で刺し殺すという事件も発生している。
トイレと車両を同列に述べることは出来ないが、もし鉄道車両内でこのような刃物女が暴れた場合などでは、近くに男性がいれば取り押さえることも出来るかも知れない。女性ばかりだと逆に危険である。
また、今回の事件では14人が病院搬送されたものの死者は出さずに済んだが、もし女性専用車両で女がサリンなどの致死性の毒物をばら撒いたらどうなるだろうか。
有事の際に男性はとっさに身を挺して被害を最小限に食い止めようと対処する人が現れる傾向にあることを考えれば、この場合には女性の中でとっさに身を挺して被害を最小限に食い止めようと対処する人が現れるだろうか?
もちろん、「男性がいれば安全・安心である」とは言わないが、このような傾向を考えれば少なくとも「女性だけなら絶対安全・安心」は大間違いであると言えるし、異常な人に性別は関係ないのだから、「こうすれば絶対安全・安心」と保障されることもないのである。
公共交通機関における防犯と安全確保は必須であり、監視カメラをはじめ、様々な方法を考案し、可能であれば実行していくことが必要であろう。
しかし、女性専用車両という方法では痴漢が他の車両に乗って悪さするだけで被害は減らないのだ。
だからこそ、我々が本当に被害が減る女性専用車両以外の防犯対策を提示しているわけだが、そうするとそれを躍起になって「導入されては困る」といわんばかりに否定する者がいる。
例えそれが、JR埼京線で痴漢認知件数6割減の結果を出した実績のある車内監視カメラのように、防犯に非常に有効な方法であったとしても、である。
そのような者は監視カメラを否定するばかりか「女性専用車両内では絶対に痴漢は発生しない」と言い張り、逆に「痴漢対策のため、女性専用車両をもっと増やすべきだ」と言ってひたすら女性専用車両を守り、増やそうとする一方で、女性専用車両の代わりに他の車両で発生・増加する痴漢には全く関心を持たず、痴漢6割減の監視カメラは「女性専用車両に取って代わられては大変」とばかりに言ってくる。
要するにそのような者は実は「痴漢対策としての効果」には無関心なのだ。
そしてそういう者に限って、その「女性専用車両以外の防犯対策」が女性専用車両を減らさないままに併設されると分かると、途端に叩くのをやめて「女性専用車両と共に監視カメラを推進しよう!」などと言い出す。
痴漢対策にかこつけて、痴漢ではなく「男性」を排除しようとする女性専用車両を増やそうとするのではなく、差別に当たらないようにするのは当然として、その上でより効果的な方法を模索するのがあるべき姿である。
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