2023年9月 関東本部:京王線 任意確認乗車会

当会関東本部では2023年9月1日に夜間の京王線で任意確認乗車会を行いました。

今回は新宿〜調布間を3往復しましたが、乗車開始早々いきなり波乱の展開となりました。

以下その報告です。


乗車早々にトラブル。「降りてください!」「お断りします!」と口論に

新宿~調布(1回目)

まず1回目は京王新宿駅の改札前に19:00に集合。

夕方のラッシュ時とあって、行き交う人もかなり多い。

京王新宿駅の改札口
まずは19:21発、京王八王子行きに乗車

1人、また1人と集合場所にやってきて、1回目から多数の参加者が集まった。

その中には先月入会したばかりの新入会員もいる。

女性専用車両に内心疑問や不満のある方はちょっと勇気は要るかもしれないが、もしよかったら当会入会申込フォームから申し込んでみてほしい。

来る予定のメンバーは集まったので、私達は19:21発の特急京王八王子行きに乗ることにした。

その際、数人ずつ複数のグループに分かれてそれぞれ車内の違う位置に乗車することにした。

なぜかというと、全員仲間だと思われて通常とは違う反応にならないようにしたり、各ドアに乗ることで任意周知の機会を増やすために、1つの乗り口に固まらない方法を取ったものである。

また、

「一部のメンバーが途中の笹塚駅で降りて後続列車に乗り換え、それ以外のメンバーはそのまま乗車し続けて千歳烏山駅で下車し、そこで(笹塚駅で降りたメンバーが乗った)後続列車を待って再び合流し、調布駅まで行く」

という「計画」も立てた。

いつも言っているが、途中で降りて後続列車に乗り換えるのも少しでも多くの便で任意周知をするためである。

鉄道事業者は任意協力で本当は女性専用ではない車両を「女性専用車」という車両名にして、あたかも「女性専用」であるかのように装い、利用客を騙している。

だからあえて複数の便に乗車して任意周知をしているのだ。

女性に嫌がらせするのが目的では、決してない。

今回も「京王線・井の頭線一日乗車券」を全員で使用。

これなら同じところを改札を出ずに何度折り返し乗車してもOKである。

京王線・井の頭線一日乗車券

各自、一日乗車券を自動改札に通し、改札内に入った。

改札口付近もそこそこ人通りは多かったが、階段で地下のホームに降りると、ラッシュ時ということもあってホームはすでに人でいっぱいの状態だった。

京王新宿駅ホームは人でいっぱい

ホームには乗車する予定の特急京王八王子行きが停車している。

発車間際ですでに車内も人でいっぱいだった。

乗車しようとした際に中にいた女性客に背中を肘で押された会員もいたが、それでも私達がホームから女性専用車に乗車すると車掌が「この列車の最後部車両は女性専用車となっております。この列車の最後尾車両は女性専用車となっております・・・この列車の最後尾は女性専用車となっております」と3回繰り返してアナウンス。

そのアナウンスを聞いて早速、当会の田中副代表に周囲の女性客が移動を要求。

もちろん田中副代表は拒否したためそこで口論となった。

女性客:ここ女性専用車だけど。

田中副代表(以下、田中):任意ですよね?

女性客:任意じゃないですけど。(←何を根拠に!?)

田中:任意じゃない!?

女性客:・・・・・

ここでドアが閉まり列車は発車。

田中:任意じゃないんですか?車掌さんに聞きましょうよ。任意か任意でないか。

京王は(健康な男性も)乗れるって言ってるから乗ってんだけどな。

女性客:女性専用車ってわかってて乗ったんでしょう。

田中:はい。

女性客:どうしてですか?

田中:一番空いているって表示あったんですよ。

女性客:そりゃそうでしょうね。

田中:そうです。わかってんじゃない。一番空いてるって。この時間でも。

女性専用車に乗ることが任意なのであれば(もちろん敢えて混雑している車両に乗るのは嫌ではあるが)わざわざ混雑している車両に乗って痴漢発生リスクを高めるのではなく、少しでも空いている(混雑がマシな)車両に乗って痴漢発生リスクを下げ、また乗り降りになるべく時間をかけず定時運行に協力する上でも、一番空いている女性専用車という車両があるならその車両に乗らない手はないのである。

列車は長い地下トンネルを走行している。

この先、笹塚駅の手前まで京王線は地下区間である。

車内では自動音声で「京王をご利用くださいましてありがとうございます。特急、京王八王子行きです。途中、笹塚、明大前、千歳烏山、調布・・・」というアナウンスが流れはじめた。

女性客:モラルの問題。

田中:モラルと言うんだったら女性専用車なんてありえないんじゃないですかね?

女性客:決まってるんだから。

田中:その「決まり」がモラルに反してますよね? 小樽温泉(外国人お断り)事件とか知りません?

田中副代表は北海道の小樽の温泉施設が「外国人を一律お断り」にしたら、外国人に訴えられて温泉施設側が敗訴したケースを出し、女性専用車についても「人種か性別か(どちらも生まれもった属性)の違いだ」と主張した。

地下トンネルを走り抜け、地上に出てまもなく次の停車駅の笹塚駅に到着しようというところでまた車掌が「この列車の最後部は調布まで女性専用車となっております。女性専用車には小学生以下のお客様と障がい者介助者もご利用いただけます」などと、いかにも「それ以外の男性は乗車禁止」と思わせる車内アナウンスをしてきた。

もちろん、実際には乗れない人というものは存在せず、女性専用車という名前なだけで実際は誰でも乗れることは、当会でもこれまで繰り返し述べてきた通りである。

まず、女性専用車と名前がついているのに「小学生以下や障がい者・介助者も乗れる」とアナウンスするならその時点ですでに「女性専用車」という名前はウソである。

さらに「小学生以下の男児や障がい者・介助者は乗れる」というような、まるで例外規定でもあるかのような案内をすることで、無知な利用客に「それ以外の男性は乗車禁止」だと思い込ませ、勘違いさせてしまうのである。

実際はどこの鉄道事業者の利用約款にも女性専用車のことは書かれていない。子供や障がい者・介助者の乗車が「例外規定」か否か以前に、そもそも女性専用車に関する規定が利用約款にないのである。

もちろん男性の乗車を禁ずる規定なども当然ない。

列車は笹塚駅に到着。女性客とバトルしていた田中副代表は笹塚駅で一旦降りる予定になっていたので降りる予定の他の会員とともにそのまま下車した。

新宿~笹塚は一駅であるが、もちろん女性客から声をかけられたから降りたのでは、当然ない。

むしろ、予定変更して乗車継続してもよかったくらいであるが、全員降りるわけではないため、あとの対応は残ったメンバーに託していただいたということである。

田中副代表は降りたホームで車掌に「女性専用車両って男性の任意じゃないんですか?」と聞いて、車掌から「任意です」と回答されたため、女性専用車内の乗客に向かって「女性専用車は男性の任意ですって!」と、敢えて大きな声を出して「周知」していた。

このように、私達から乗務員等に「任意かどうか」を尋ねることはあるのだが、逆に私達の「男性の任意協力だから乗車しても構わない」という主張に納得のいかない女性客のほうが、私達に対して「任意かどうか車掌(駅員)さんに聞いてみれば?」と反論して来ることがある。

しかしそういう女性客自らが車掌(駅員)に任意かどうか聞きに行くことはまずない(少なくとも私達は見たことがない)のはなぜなのか、不思議である。

仮に女性客が聞きに行ったところで、車掌や駅員もウソを言うわけにはいかないから「男性は乗れません」などとは決して言わない(もしそう言ったら問題になるので「ご協力いただいています」などと、意味不明のごまかしをすることが多い)が・・・

一方、筆者達乗車継続するグループは引き続き乗車したが、笹塚駅停車中に近くにいた女性客が私達に「女性専用車両なので降りてください!」などと強く言ってきたので、大きな声で「お断りします!!」と返した。

するとその女性客は「ボタンはないの?」(おそらく非常通報ボタンのことと思われる)などと言いだしたが、近くにそれはなく、しかも車内は移動が出来ないぐらいの混雑。

仮にボタンが近くにあったとしても「押すだけムダ」である。

駅員や乗務員、警備員も私達に移動を「お願い」することしか出来ないし、もし警察が来たとしても警察も話を聞く以外に何も出来ない。ただ無闇に電車が遅延するだけである。

女性専用車という名前がつけられているだけの「ただの一般車両」に「正当な運賃を支払っている乗客」が乗っているだけなのだから。

今回は非常ボタンは押されなかったが、いつまでも「男性は乗車禁止」であると乗客に勘違いさせているからこういう女性客が出てくるし、もし女性客がボタンを押せば電車が止まって大騒ぎになる。

「公共交通機関において、男性だからというだけで排除」するのは言語道断であり、そんなことは出来ないから「任意協力」になっているのに、それを隠して強制(男性禁止)であるかのように装うのはいい加減やめた方がよい。誰も得しない。

そう言うと「お前ら男が乗らなければ良いだけ」という者が必ず出てくるが、このような「ウソをついてまで、そのウソに従うよう乗客を騙す」ようなものに従わなければならない筋合いはない。

もちろん仮に電車が止まって大騒ぎになっても、それだけでは私達が捕まることもなければ責任を問われることもない。

これは過去の活動で私達が証明していることである。

逆に女性専用車両に男性がいるというだけで無闇に非常ボタンを扱えば、そのほうが問題視され、責任を問われる可能性すらある。

女性客はボタンが近くにない(押せない)と分かると、今度は車内から外のホームに向かって「男性が乗ってまーーす!」と大声を出した。

男性が乗っているから何だというのだろうか?

公共交通機関なのだから当たり前である。

「女性専用車」という車両名に完全に騙されて、無知をさらしている自覚が全くない模様。

こういう女性がもし乗車している男性に手を出したりすれば、今度は女性客のほうが「加害者」になってしまう。

列車は特に遅れることはなく笹塚駅を発車。

車内ではひとまず騒ぎは収まったが、何かギスギスした雰囲気のまま列車は夜の街をひた走り、途中、明大前以外の駅は通過して千歳烏山駅に到着。

筆者を含め、笹塚駅で降りなかったグループがここで予定通り下車し、後続の列車に乗り換えることにした。

千歳烏山駅駅標
駅ホームの様子

私達が降りるのと入れ替わりに今度は千歳烏山駅から2人の男性客が乗車したが、車掌が「最後尾車両は女性専用車です・・・」とアナウンスして移動させた。

ホームで見ていた会員達からは「ふざけるなよ・・・」という声が上がった。

列車はそのまますぐに発車してしまったため、車掌にその場で抗議は出来なかったが、特急列車が出て行ったホームで降りた会員達が口々に文句を言っていた。

列車を見送ってしばらくすると、笹塚駅で降りた田中副代表から「後続の列車に乗った」と連絡があった。

そして、「さっきの騒ぎに関わった女性客(が書いたと思われる)のツイートを見つけた」とも伝えてきた。

送られてきたリンクを開いてみると「女性専用車両だから降りろと言っても降りないクソ男ども一体なんなの?」といった内容だったように記憶しているが、その時はリンクを開いて読んだだけで(スクリーンショットを撮って保存することなく)閉じてしまった。

すると駅構内に「次に参ります列車の最後尾は女性専用車です」という、自動アナウンスが入った。

まもなく後続の特急橋本行きが到着し、車内で田中副代表らと再び合流した。

先ほどの特急京王八王子行きほどは混んでいない。また、気のせいかもしれないが、先ほどの京王八王子行きの車内のようなギスギスした雰囲気は感じられなかった。

女性専用車に乗車するとすぐ「この列車の一番後ろの車両は、調布まで女性専用車です。女性専用車には小学生以下のお子様と障がい者その介助者の方も・・・」などとアナウンスが流れた。

先ほども言ったが、まるで例外規定でもあるかのように言って「それ以外の男性は乗れない」と乗客に勘違いさせる手法である。

列車はしばらく夜の住宅密集地を走り、国領駅の手前から地下に潜り、そのまま地下にホームがある調布駅に到着する。

調布駅到着直前に車掌が「調布までの女性専用車にご協力くださいましてありがとうございます。調布からは皆様ご利用いただけます。」とアナウンスを流した。

これでは遠回しに「調布までは利用できない人がいる」と言っているようなものであり、ウソをついていると取られても仕方がない。

調布で下車

調布に着くと、京王新宿に戻るため、改札を抜けることなく新宿方面の列車に乗り換えた。

一日乗車券で乗車しているので、一旦改札を出る必要がないのだ。

なお、京王新宿方面は夕方の女性専用車の設定はないので、ここから京王新宿までは任意確認乗車ではなく、単なる移動である。

新宿に戻る車内で先ほどの京王八王子行きの車内で起きたことについて、各自雑談しながら思うところを話していたのだが、その中で先ほど田中副代表が発見して送ってきた女性客のツイートについての話になった。

そこで(先ほど、千歳烏山駅のホームで見るだけで閉じてしまった)そのツイートのリンクを再度開いてスクリーンショットを撮ろうとしたところ、「このツイートは削除されました」と表示され、すでに見られなくなってしまっていた。

どうやら書いた本人が削除したようだ。

やがて列車は京王新宿駅に到着。私達は再び調布に向けて乗車活動を再開した。

京王新宿駅のロボット

新宿~調布(2回目)

京王新宿に戻った私達は20:29発特急橋本行きに乗車した。

1回目は分散して乗車したので、今度は参加者全員で同じ場所に固まって乗車することにした。

京王の女性専用車は下りの場合、最後尾(つまり車掌のいる)車両なのだが、私達はあえて車掌がいる近くの車内後方に乗った。

先ほどの京王新宿駅19:21発の列車に比べると、最ラッシュ時間帯を過ぎたからか、立ち客がかなり多いものの比較的空いている。

今度の車掌は私達の姿にはおそらく気づいているだろうが、車内アナウンスは流してこなかった。

周囲の女性客もあからさまに私達のことを警戒したりにらみつけてきたりといった様子ではない。

明らかに先ほどの19:21発の列車とは車内の空気が違う。

今回も任意周知のため千歳烏山駅でいったん降りて後続の列車に乗り換えた。

千歳烏山駅の女性専用車位置表示

しばらくしてやってきた千歳烏山20:52発の特急京王八王子行きに乗車。

乗車してすぐ、近くの女性客2人が「まだ女性専用車だよね・・・」と小声で話し始めた。

そこへ車掌が「この列車の最後尾、10号車は調布まで女性専用車となっております」とアナウンスを流した。

そのため女性客2人が「ここは女性専用車」と言ってきたが、もちろん私達は応じるわけはなく「知ってます」「降りるつもりはありません」と返した。

また先ほどの1回目の時のようなトラブルになるかと思ったが、女性客がそれ以上何も言ってこなかったので、今回は大きなトラブルにはならなかった。

そのまま調布まで特に声かけやトラブルの類はなかったが、調布駅で下車した直後、田中副代表が声掛けしてくる女性客の迷惑行為に対して車掌に抗議した。

新宿~調布(3回目)

京王新宿駅に戻り、今度は3回目から参加の会員がいるので、一旦改札を出て待ち合わせ場所(改札口)に向かった。

21:46発の急行に乗車

3回目から参加の会員が合流し、私達は再び改札内に。

今度は21:46発の急行京王八王子行きに乗車することにした。

1回目、2回目と千歳烏山駅で後続乗り換えをしたので、今度はパターンを変えて明大前駅で下車した。

そしてすぐ後ろを追いかけてきていた特急橋本行きに乗り換えた。

特に声かけ等はなく、途中の千歳烏山駅でふと車内を見ると、いつのまにか当会メンバーではない男性が2人つり革を持って女性専用車内にいるのを確認した。

今回の乗車会で私達以外の男性の乗車を確認するのは(1回目の千歳烏山で車掌のアナウンスで降ろされた2人組を除けば)初めてである。

そのまま22:07に調布に到着して、今回の乗車会は終了となった。

今回は京王新宿~調布間を3回乗車してトラブルになったのは1回目だけだが、女性客の反応を見るに、まだまだ「女性専用車と表示されていても実は任意」ということを知ってか知らずか、男性がいると攻撃的な態度を取る者がいるようだ。

とは言え、もし「実は男性も乗れる」と知っていて声掛けしているのなら、なおさら悪質であるわけだが。

いずれにしても、まだまだ任意周知を広く行う必要がある。

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