JR東日本・東京メトロ・東葉高速鉄道は、11月20日より朝ラッシュ時に女性専用車両を導入すると発表した。
JRは中央総武線各駅停車の千葉―御茶ノ水間で、直通先の東京メトロ東西線も同様に朝ラッシュ時に実施する。また東葉高速鉄道も東葉勝田台6時37分発から8時25分までの19本に専用車を設置。
一部、東葉高速から東京メトロ東西線を通り抜けてJR中央線まで乗り入れるものがあるが、これらについてはJR中野駅以西は解除となる。また東京メトロ東西線内で午前9時を回った場合も、その時点で解除となる。いずれも先頭車両に設置。
なお、現在のところ総武快速線については導入の予定はないようである。
この件について、朝日新聞千葉版でかなり大きく取り上げられたようであるが、その記事では「(鉄道会社が女性専用車を導入するのは)安心して乗ってほしいから」と繰り返し強調している。
これでは、「女性専用車が政治的意図で進められており、痴漢対策は建前でしかないのでは?」という声があることを世間に悟らせないようにしているのであろうか?と疑われても仕方が無いような気がする。
また、「鉄道会社が女性専用車を導入するのは、一向に痴漢が減らないという背景があるからだ」と記述するなどしているが、これでは読み手は(特に女性専用車問題と政治の関係について知る人でなければ)「女性専用車=痴漢対策」と確信してしまうであろう。
また実際には「痴漢が減らないから女性専用車を導入している」のではなく、「女性専用車を導入しても痴漢が減らない」のである。
この記事では東武鉄道のコメントとして、女性専用車導入後に痴漢件数が増えたことも掲載しているが、これについては「女性専用車の設置で痴漢被害を訴えやすくなったから申し出件数が増えたと見ている」と記述している。
つまりこれも女性専用車推進側が以前から行ってきた「痴漢件数が減少=女性専用車の効果が出た」「増加=女性専用車の実施で被害を申し出やすくなったから件数が増えた」という、推進派に都合のいい解釈である。