神奈川県の相模鉄道(相鉄)が、女性専用車両についてのアンケート結果を発表した。
これによれば、「利用者の9割が賛成」となっているが、これについては早くも「意図的に賛成多数になるように仕組まれたアンケートだったのでは?」という不信の声が出始めている。
不信の声が出る理由としてはまず、
- アンケートの対象者の50%が「女性専用車両の利用者」で、残りが「それ以外の男女」であるということから、最初から賛成多数になるように対象者を設定したのではないか? という点。
- 回答率が36.6%で、実際には全体のおよそ2/3は「無回答である」わけだが、回答してきた36.6%のうちの9割が賛成であるということで「賛成が9割」と言っていること、言い換えれば「全体の9割ではなく、回答者の9割である」のにもかかわらず、全体の9割が賛成しているかのように言っている点。(しかもその上、回答者の構成そのものが先にも述べた通り「賛成多数」になるよう設定されているので、回答者の9割が賛成と言っても、これまた信用できる数値ではない。)
- また積極的に賛成ではないが…という意見や、条件付賛成(男性専用車両との併設を条件にして賛成しているような意見)なども「賛成」にカウントし、「男性も8割以上が賛成した」などと、いかにも「無条件賛成」が8割を超えたかのように言っている点。
これらのことから考えて、相鉄は最初から「圧倒的賛成多数」という結果を出すためにアンケートを取り、さらにそれを今後の女性専用車拡大の口実にしようとしているのではないか? と見ることもできる。
また、このアンケートについて神奈川新聞が記事として取り上げたが、ここでも「9割が理解示す」などとなっており、先に述べたような、「アンケートの取り方が公平であるとはとても言えない」という点については触れられていない。
これではいかにも、「公平なアンケートで、全体の9割の人が無条件で賛成した」との印象を読み手に与えるものであり、世間に誤った認識を植えつけてしまうことにもなりかねない。
情報元:
http://www.sotetsu-group.co.jp/news_release/archives/PDF/051026_01.pdf