福岡市営地下鉄全線車内監視カメラ設置へ。市議会では市議が女性専用車両の導入を要請

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福岡市営地下鉄は現在、空港線、箱崎線、七隈線の3路線を運行しているが、 このうち七隈線については今年(2022年)2月に新しく導入された3000A系4編成16両に車内監視カメラが設置された。

今後、2024年度から空港線・箱崎線にも順次設置して行く方向で検討しているとのことである。

車内監視カメラは2009年に首都圏のJR埼京線で試験的に設置され、その結果同路線の痴漢認知件数を約6割も減少させる効果を発揮したことから、 それ以降、各鉄道事業者も当初は「カメラを設置する費用が膨大なものになるので出来ない(→これは後にウソと判明)」などと理由をつけてなかなか実行しようとしなかったが、現在では監視カメラを設置する路線も増え、それに伴うように全体では痴漢件数も減少傾向にある。

当会としても、「女性専用車両に反対するなら代案を出せ!」という女性専用車両賛成派の声を受け、単に女性専用車両に反対するだけでなく、車内監視カメラも含め、 様々な(差別にならない)痴漢対策・防犯対策を提言してきた。  

女性専用車両は本来、公平にサービスを提供しなければならない公共交通機関において「痴漢被害が深刻だから」という名目で反対を押し切って導入されたものであり、 あくまでも「痴漢被害が深刻で、しかも他に有効な対策がないから公共交通機関の公平性を犠牲にせざるを得ない」という体での「特別措置」だったものである。

もちろん当会も、女性専用車両に賛成・推進する側が「女性専用車両のほかに有効な手段がない」と言うから、代替案として 車内監視カメラという「他の有効な手段」を提言したまでであり、監視カメラと女性専用車両の併設を求めているのではない。

現在では、先述の通り多くの鉄道路線で監視カメラの設置が進み、女性専用車両では減らなかった痴漢認知件数も、 監視カメラの設置により目に見えて減少傾向となっているが、監視カメラが女性専用車両に取って替わることはなく、2022年現在も首都圏では主に共産党が 東京都交通局に対し「女性専用車両を全路線に終日導入せよ」と猛烈な圧力をかけている。

現在では監視カメラやアプリなど女性専用車両以外の痴漢対策もいろいろ存在するし、先述の通り監視カメラのほうが痴漢対策としては有効といえるが、推進派の動きを見ていると、今では既に代替案があるにも関わらず、なぜか「痴漢が減らない」上に「公共交通の公平性に反する」女性専用車両の推進ほぼ一色で、それ以外の痴漢対策は完全に脇役と化しているように見える。

もはや痴漢対策を名目に「女性専用車両を徹底的に拡大すること」が目的化してしまっているといえるだろう。

昔、女性専用車両が導入されだした当初言われていた「他に有効な手段がないから女性専用車両を設置せざるを得ない」はウソだったのだ。

そんな中、去る9月21日に今度は福岡市議会において「維新の会」の市議が福岡市交通局に対し、女性専用車両の導入を要請し、市交通局の担当者が「検討する」と回答するという出来事があった。

このことについて後日、当会の会員が福岡市交通局に問い合わせたところ、福岡市交通局では以前から女性専用車両の導入を検討しているが、 公共交通機関の公平性が保てないことやJR筑肥線との乗り入れがあることなどから現在、具体的な導入予定はないとのこと。

福岡市交通局も女性専用車両が公共交通機関の公平性に反するという認識は一応あるようである。

先述の通り、女性専用車両を設置しても痴漢は減らない。

これはすでに過去のデータから明らかになっている(だからこそ女性専用車両推進派は「女性専用車両はシェルター」だと言う。

そう言っておけば「シェルターなのだから痴漢の増減は関係ない」と言い訳が出来る。

もともと女性専用車両は「痴漢を減らす」という目的で導入されたが、減らなかったため後に「シェルターだ」と言われるようになったものである)

現状を見る限り、女性専用車両の導入促進は一部の政治家や政党にとってのアピールやパフォーマンスとして「うってつけ」と捉えられているのかもしれない。

公共交通機関の公平性を犠牲にしてまで、他社と協議しながら、痴漢の減らない女性専用車両を無理して導入する必要性がどこにあるのか、 福岡市交通局には良く考えて頂きたいものである。

情報元:

“痴漢対策”全車両に防犯カメラの設置検討 福岡市地下鉄~5年間で痴漢99件届け出 | RKBオンライン<魚拓

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