JR西日本は、2019年春からJR神戸線(東海道・山陽線)大阪~姫路間で運行する通勤特急、「らくラクはりま」に女性専用席を設置すると発表した。
JR西日本では、2007年に大阪から北陸方面を結ぶ特急「サンダーバード」と、京都と南紀方面を結ぶ特急 「くろしお」に女性専用席が設置されているが、それに続いてのこととなる。
女性専用席というと、「防犯対策」・「車内で犯罪を犯す者がいるから仕方がない」・「反対する者は被害者の気持ちを考えていない」などと思いこんでいる者が多いが、サンダーバードとくろしおの女性専用席は、防犯対策としての意味合いはほぼ無い、ただの女性優遇サービスである。これは、今回の「らくラクはりま」も同様であろう。
2007年当時、特急サンダーバード車内で起きた、女性に対する暴行事件の直後、サンダーバードとくろしおに女性専用席が導入されたので、事件を受けての防犯対策だと思いこんでいる者も多いのだろうが、当時のマスコミ記事によれば、JR西日本は、「もともと女性客の希望があり、サンダーバードでの事件と専用席は直接関係ない」 などと説明していたとのことである。(情報元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070823-00000923-san-soci 現在はリンク切れ)
つまり、JR西日本は、
「サンダーバードでの事件に便乗」 して、
「集客効果を期待した、女性優遇サービス」 としての女性専用席を、
「防犯対策に見せかけて」 導入したことになる。
すでにご存知の方も多いかと思うが、JR西日本は社員による痴漢や盗撮、さらには女性に対する暴行といった性犯罪が後を絶たない。
比較的最近でも、兵庫県のJR立花駅の駅務室で、酔っぱらった女性客に駅員が乱暴したというニュースが入っているが、2008年には、滋賀県のJR野洲駅付近で、当日非番だったJR西日本の車掌が、通学途中の女子高生に刃物を突き付けて脅し、公衆トイレの中に連れ込んで下着を脱がせるなどといった、大変悪質な事件も発生している。
(野洲の事件の情報元 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081218/crm0812181523012-n1.htm 現在はリンク切れ)
(立花駅の事件の情報元 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO34661570Y8A820C1CC1000/ 現在はリンク切れ)
そんな会社が、女性専用車や女性専用席に大変熱心なわけである。そして、その導入理由が「防犯対策」ではなく、営利目的であることは、ここまで述べてきた通り。これでは、「女性を守るための防犯対策なのだから男性差別ではない」などと言っても通らない。
鉄道は「公共交通機関」である。たとえ防犯対策であったとしても、女性専用〇〇のようなものは、可能な限り設けるべきではないのだが、ましてや「営利目的」で、人間が生まれ持った、自らの意思でどうすることも出来ない、人種や性別といった「属性」で、特定の者に不利益を被らせるなど、絶対にあってはならないことである。
情報元
https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/11/page_13475.html