2025年1月~6月の間に体験談投稿フォームにいただきましたご投稿のうち、投稿者が「公開しても構わない」とご回答されたものの中から一部ご紹介します。
元女子高校生の方の体験談
私が女子高生だった頃の話です。
親からの心配や友達と待ち合わせしていたこともあり、毎日女性専用車を利用していました。
西鉄は指定時間が決まっており、その時間帯は尋常じゃなく混んでおります。足の踏み場もないくらい人が多く、吊り革の奪い合などが日常茶飯事です。また、私は電車でのストレスが原因で車内で過呼吸になったり、半年ほど乗れなくなってしまいました。
私が乗っていたドアの近くには、ヤバめなおばさんが3名いました。1人目は、混雑時などで人が寄っかかってきたりちょっと触れたりするだけで目立つように舌打ちをする人です。その人の横になった時は神経をすり減らしました。2人目は、途中から乗ってくる人でカバンの角を強く背中に当てたり靴の踵部分で踏んできます。3人目も途中から乗ってくる人で、ぐいぐいと車内の吊り革付近に入ってきては、車体が揺れて吊り革から手が離れた瞬間を虎視眈々と狙っています。
この方々は制服を着た学生を狙って行っています。ですが、以前車内に男性の方がいらした時、周辺から距離を取るようにしていたのでいつもの攻撃がありませんでした。その男性の方が、この団体の活動者かどうかは分かりませんが、おばさん達からの攻撃が減り少し通学時のストレスが減りました。
当会からの回答
ご投稿ありがとうございます。その「車内にいた男性」というのが当会の者かどうかは分かりかねますが、少なくとも一般的に世間で思われているような「女性専用車両は女性にとって【絶対的に安心安全で快適な場所】である」というのは正しくないとは言えるでしょうね。
X(旧:twitter)などには時折「女性専用車両で不快な思いをした」「次からは普通の車両にしよう」という、女性と思われる人物からのポストがあったりします。
(その投稿者が本当に女性かどうか疑う人もいるでしょうが、過去のポストなどを遡れば真偽は大体分かります)



しかし、こうした女性専用車両に都合の悪い情報はマスコミもなかなか報道しません。
そもそも投稿者様が仰るようなつり革の取り合いなども過度な混雑が元凶なわけですが、鉄道事業者は利用客が減って車内の混雑率が下がってくると、車両数を減らしてまた混雑するようにしてきます。
できるだけ少ない車両数でより多くの人を詰め込んだ方が儲かるから…というのが鉄道事業者の本音だとは思いますが、混雑が増せば増すほど痴漢は発生しやすくなります。そして女性専用車両を設けても、痴漢が他の車両で犯行に及ぶだけですから、女性専用車両以外での痴漢被害(冤罪も含めて)はおそらく増えることになります。
鉄道事業者も本当に痴漢対策がしたいなら女性専用車両以外の方法を採るべきです。
とは言え一部に、他の車両より広告料を割高に設定した『女性専用車両限定広告』を募集してより高い収益を得たり、女性専用車両をウケ狙い(客寄せ)で設置しているような鉄道事業者も存在することなどを考えれば、なかなかそうはならないでしょうね。もちろん、だからこそ私達は活動し続けているわけですが。
近鉄に問い合わせをした体験談
度々のメール失礼致します。
近鉄が驚愕の対応をしました。
当方が、令和7年4月29日の16時頃に近鉄の「近鉄電車テレフォンセンター」に電話を掛けて「女性専用車両に男性は乗れますか?」と訪ねると、H(※当会で匿名にしました)と名乗る男性らしきオペレーターが「(一般の)男性は乗れない」と断言しました。
それで当方が問い詰めるとオペレーターが電話を保留にして、その後に「男性はご遠慮いただいている」と回答を変えました。
当方は「遠慮云々ではなく乗れるか乗れないかをハッキリ答えてください」と言っても「ご遠慮いただいている」の繰り返しで当方の質問に回答しなかったので、さすがに当方も怒りました。
するとT(※当会で匿名にしました)と名乗る男性らしき主任のオペレーターが出てきたので、当方も10分ぐらい問い詰めたら「乗れる」と言いました。
それで私は話を終わらせようとしたのですが、主任のオペレーターはその後も「女性専用車両に乗るつもりなのか?」とか「何のためにそんな質問をするのか?」とか「誰かに言うのか?」とか「何か目的があるのか?」と言って、しつこく当方に質問してきました。
当方が「それは答えません、答える必要はありません」と言うと主任のオペレーターは引き下がって電話を置きました。
当方は近鉄に電話をするのは今回が初めてでしたが、まさか相手がここまで当方に固執するとは思いませんでした。
近鉄の対応は10年前と同じレベルで誠に不愉快な思いをしました。
当会からの回答
ご投稿並びにご報告、ありがとうございます。
近鉄は現在、奈良線の平日朝の上り快速急行のみの運用であり、多数の路線を持つ近鉄の中では女性専用車両の運用は非常に少ないと言えます。
それゆえ、当会の活動もJR西日本や神戸市営地下鉄、あるいは大阪メトロ御堂筋線など、終日運行の路線がメインになり、近鉄のような所では過去に乗車会をしたことは何度かあるものの、頻度としては非常に低くなってしまっています。
オペレーターなどの対応が10年前のようだったのも、投稿者様が問い合わせされるまで普段、女性専用車両関連の問い合わせなどがほとんど無い状態だったからかも知れません。
これは近鉄に限らず、どこの鉄道事業者でも言えると思いますが「女性専用車両に対する抗議・苦情が来ない」「実際に乗車活動する男性がいない」という状態が長く続くとやはり『女性【専用】車両』という名前から本社やオペレーターなども「男性は乗れなくて当然」と思い込むようになるし、また「男性も実は乗れる」と分かっていたとしても、まるで不審者に尋問するかのように「何故乗るのか」などとしつこく問うてくるようになるのかも知れません。
つまり、
「公共交通での差別に当たるから強制は出来ない」
「本来公共交通機関でやるべきことではないことを痴漢対策を口実に正当化している」
とか、
「そこ(差別云々)を回避するために任意協力にしながら、それを隠蔽して強制のように見せかけている」
とか、そういった背景を抜きにして「女性専用車両と書いてあるのだから男性は乗らなくて当然」という態度でものを言ってくるのだと思われます。
今では男性が乗車していても職員が声をかけてくることはほぼ無くなったJR西日本でも、以前は当会が乗車していることでかなり大きなトラブルになったことが何度もあり、それでようやく対応も変わってきたのですが、これもやはり「抗議活動がないと鉄道事業者の態度も変わらない」ということなのではないかと思います。
とはいえ、当会も会員の多くが仕事を持ちながらその合間に活動している一般の社会人なので平日朝ラッシュ時の乗車活動を高頻度・多人数で行うのはなかなか難しいのが現実です(※)。
しかしながら「全く行わない」のと「たまにでも行う」のとはこれも全然違うと思いますので、(今後も終日運行の路線での活動がメインとはなるものの)当会としても可能な限りこうした路線でも乗車活動は行っていきたいと考えております。
投稿者様もどうか諦めることなく、今後も問い合わせ抗議活動をお続けください。
今後とも当会サイトをよろしくお願いいたします。
障がい者男性の体験談
私は障がい者なので男性でも女性専用車両に乗車できるということは駅員さんに確認済みなのですが、つくばエクスプレスの女性専用車両に乗車していた際に、北千住駅に停車したところで車両の外から警備員に女性専用車だから降りるようにしつこく言われた。
周りの女性は私が乗車すると、いつも差別的な視線を向けてくるし、たまに降りるように言われる。
これは女性専用車ではなく、障がい者を標的にした差別専用車です。
当会からの回答
ご投稿ありがとうございます。
お話を伺う限りでは、TXでは警備員など現場で仕事をしている人々に「障がい者は乗車できると案内している」ことすら十分に伝わっていないようですね。
本当は障がい者や介助者、小学生以下の男児に限らず、それ以外の男性であっても誰も乗れない人は存在しませんが…(公共交通機関において本来、「女性専用」は設定できない)
だからこそ「任意協力」ということになっているわけですが、鉄道事業者が「女性専用車に乗車できる」として明示している障がい者さえ、男性だからという理由で排除しようとする警備員がいるのなら相当問題だと言えます。
こんな状況だから当然、利用者の女性客がそれを知るはずもなく、男性に見えるからという理由で「降りろ」などと言ってくるのでしょうね。
男子中学生の方の体験談
中3男子です 西鉄電車沿線に住んでおり、女性専用車両のせいで他車両の混雑がひどくなっているため、混雑緩和に協力し専用車を形骸化させようと振替休日のみの小さな力ですが実際に乗車し頑張ってます。
5月頃、大善寺から薬院で乗車しましたが小郡を出たあたりで(わたしは着席してた)目の前にいた女性らしき人がスマホを私に30秒ー1分弱ほど向け、その後スマホをしまいました。
筑紫を出ると、その人のスマホから「ガタゴトガタゴト」と音がして、すぐに音量を0にしていました。
つまり私を録画していた可能性があり、盗撮行為だったのではないかと思い、適当な運賃を払い普通の車両に乗っていただけなのに怖い思いをしました。
もう過ぎたことですが、次回このようなことがあったら車掌や職員にこのことを伝え、確認を取らせてもいいのでしょうか?
長くなりましたがよろしくお願いします
当会からの回答
西鉄で非協力乗車をしてくださっているのですね。ありがとうございます。
この度、乗車中に女性客から撮影されたとのことですが、確かにこれは失礼極まりないですね。
仰るように駅員に申し出た場合、きちんとした駅員なら女性客が撮影したと思われるスマホの中身を確認して撮ったかどうかを確認し、必要ならば女性客に消すよう言ってくれたりしますが、中には被害者であるはずの男性客に『そもそも女性専用車両に乗るべきではない』などと言ってくる駅員もいることは知っておいた方が良いでしょう。
勇気は必要かも知れませんが、その女性客に「撮影はやめてください」と直接言うという方法もあります。
ただ、そこから論戦になる可能性があるので、普段から女性専用車両のどこが問題かとか「こう言われたらこう返す」というのを普段からイメージしておいたほうが良いでしょう。
今後は乗車する際には「帽子を被る」「マスクをする」等で、スマホを向けられてもかなり防御はできます。
その上にサングラスをすると顔をほぼ隠せますが、これは別の意味で誤解を招く可能性があるので帽子とマスクくらいにしておいた方が良いでしょう。
あと、本などを一冊持って行き、女性客がスマホを向けてきたらそれで顔を隠すという方法もあります。
後もまた何かありましたら、当会にご連絡ください。
そして非協力乗車もいろいろ大変だとは思いますが、どうか賛成派に負けず頑張ってください。
南海電鉄利用の方からの体験談
こんにちは。私は大阪市内の学校に通う高校2年生です。いつも南海泉北線と高野線で通学をしています。この度、女性専用車両のせいで不満に感じたことがありましたのでご報告させて頂きます。
今月(当会補足:2025年の6月)27日、私は登校するために準急に乗りました。高野線・泉北線では女性専用車両は急行と区間急行の前から4両目に平日朝のみ設置されているのですが、私が準急の4両目に乗車すると、なんと周りに男性客がほとんどいなかったのです。私を含めて乗車していた男性はわずか4人程でした。途中には8両編成の4号車が階段の目の前に来る駅だってあったのに、乗ってくるのは女性客だけでした。
ここまではまだ準急に女性専用車両がないってことをみんな知らないのか、と思っただけでしたが、堺東駅を過ぎてから女性客の許せない行動を目撃しました。それは、「ここ女性専用車両やのに男性多すぎ。マジでなんなん」というインスタへの書き込みでした。この書き込みをする前に彼女は男性からわざと体当たりをされていて不快な気持ちになっていたようですが、私はこれを見てなぜ女性専用車両があるときには案内をするのに、なぜないときには案内をしないのだろうと疑問に思いました。そのため学校帰りに駅員に質問をしてみると、なぜか全く関係のない設定列車の話に変えられてしまいました。
その後、次の月曜からは女性専用車両がないときはJR西日本のように「この電車には女性専用車両の設定はございません」と案内することを約束していただきました。
南海電鉄は女性専用車両に限定広告を出したり車内照明の色を変えるなどといったことはしていませんが、難波方から4両目になる可能性のある車両全てに女性専用車両のシールが1両につき車内外あわせて約20枚程度貼り出されており、女性専用車両の設定がない時間でも掲出されているほか、シールが貼られていても10年以上1度も女性専用車両になったことのない車両だっていました。
南海電鉄は車内防犯カメラの設置を進めており、決して痴漢対策をしていない訳ではありません。私は一刻も早く女性専用車両がなくなることを望んでいます。長文失礼いたしました。
当会からの回答
ご報告ありがとうございました。
これは南海電鉄に限ったことではありませんが、女性専用車両が任意協力であることを言わないばかりか、時間外や(今回の泉北線準急のような)設定対象外でもずっと「女性専用車両」の表示を出し続け、また対象外であることも言わない鉄道事業者が多く見られますね。
そのため無用なトラブルが起きたり、さらには仰るように対象外であるにも関わらず男性が乗らないという状態がなかなか改善されないという状況が今もあります。
そんな中で南海電鉄に直接言ってくださったこと、深く御礼申し上げます。
車内防犯カメラですが、現在は多くの鉄道事業者で実施されるようになりました。しかし、当初は他の鉄道事業者もなかなか追随しようとはせず、2009年にカメラがJR埼京線に試験的に導入されて痴漢6割減という大きな効果を出した後も、多くの鉄道事業者がいろいろと理由をつけてやはり設置しようとしませんでした。
また、その一方で女性専用車両に賛成している一般の利用者(?)もインターネット上で「女性専用車両に反対するなら代替案を出せ。そうでない限り女性専用車の廃止なんてあり得ない」と声を大にして言い続けていたものの、2009年にJR埼京線でカメラが大きな効果を出すと、今度は鉄道事業者と同じように「カメラは莫大な費用がかかるから現実的ではない」と言い出したり、さらには「カメラごときに何が出来る」「カメラには死角がある」などと、埼京線での導入効果は完全に無視してカメラの設置反対を言い始めました。
つまり、「女性専用車両に反対するなら代替案を出せ」と言っていた賛成派は「どうせ反対派に代替案など出せるわけがない」とタカをくくってそう言っていただけで、実際は効果的な痴漢対策など全く望んでおらず、ただ「女性専用車両反対派を黙らせたかっただけ」であり、また理由は何でも良いから「女性専用車両を維持・拡大したかっただけ」なのです。
その後東京オリンピック2020の開催が決まると『首都圏の鉄道事業者が防犯目的で車内カメラを設定し始め、また2020~2021年に列車内無差別殺傷事件が相次いだことで車内防犯カメラの設置が義務化され、昨今では車内防犯カメラの導入が進んでいるわけですが、カメラの導入が進んでもその代わりに女性専用車両が廃止されないと分かると「カメラ設置反対」は全く言わなくなりました。そして今度は「女性専用車両と防犯カメラを同時に進めれば良い」と言い始めました。
女性専用車両と防犯カメラを同時に進めれば、カメラだけ推進するよりももっと費用がかかりますが、なぜか「費用が莫大」という批判は全く出てきません。
こういう所からも改めて、女性専用車両賛成派の多くが「実は痴漢対策など望んでいない」ということが分かります。
カメラの設置は痴漢対策としての取り組みの表れと言えますが、女性専用車両については、JR西日本や熊本市交通局(※)のように「客寄せ」と勘違いしていると思われる事業者があったり、さらにはそれ以外の鉄道事業者でも特定の政党が鉄道事業者に対して導入をごり押ししたりなど、政治的な背景があったりします。
そして、痴漢対策の名目の元で「女性専用車両は差別である」という意見は「痴漢対策という正当な理由があるのだから差別ではない」で片付けられます。
もちろん痴漢対策が本当の理由かどうか、これまでの経緯を知っていればすぐに分かるはずではありますが、世間の多くの人々はその経緯を知らないし知ろうとしないのが現実です。
これからも女性専用車両について「おかしなものはおかしい」と言い続けてください。