当会に寄せられたご意見(2021年1月~3月)

2021年1月~3月の間にいただきましたご意見投稿の中から投稿者が「公開しても構わない」とご回答されたご意見の一部をここでご紹介します。


「反対する会は間違った主張をしている」と仰るご意見投稿

●性別:男性

●この会の主張で、女性専用車両ができても、痴漢件数は減っていないどころか、むしろ増えているから、女性専用車両は効果はない、というものがあった。この考えには重大な欠陥がある。この会の主張に異論はないが、間違いを広めるのはよろしくないと考えるので、訂正させていただく。

痴漢を始め性犯罪は、被害にあっても、被害者は、声を上げにくい、被害届を出しにくいという傾向がある。なので、実際の犯罪件数は、警察に出されている被害届よりも、さらに多いはずである。また、痴漢は、凶器や、盗品などがないので、これといった証拠がなく、警察に言っても、信じてもらえない、という諦観から、被害届を出さないケースも考えられます。現在は科学技術が発達して、微物検査やdna鑑定で、触ったかどうかわかりますが、昔のdna鑑定は不正確で1990年に、足利事件で菅家さんが、dna鑑定の結果誤認逮捕されています。現在は性犯罪・痴漢は、よくないという意識が広まってきて、以前に比べたら被害届が出しやすくなってきていると思います。なので、痴漢が増えているのではなく、以前より被害届がきちんと出されている、ということです。

よく誤解されますが、事件発生数と警察の認知件数は同じではありません。例えば、被害者が気づかないくらい上手に財布を盗む「すり」がいたとします。そうしたら、「窃盗」という事件は発生しますが、被害者はどこかで財布落としたな、、くらいで、警察に届けません。ここで、ずれが発生するわけです。

自殺だと思ったら、実は殺人だった、というのも、このケースですね。

これと同じで、被害者は言い出しにくい、という気持ちから、警察に届け出ないだけで、実際はもっと痴漢件数はあると思います。痴漢はダメ、ということが世間で言われるようになって、痴漢を女性が警察に届け出ることは、恥ずかしいことでも、間違ったことでもない、という雰囲気が女性の中に芽生えたのではないでしょうか。

また、警察も以前は「たかが痴漢だろ」と取り合ってくれなかったが、近年きちんと対応してくれるようになった、ということも背景にある可能性はあります。

以上、痴漢件数は、警察が発表している数字は、あくまで警察が把握している数で、警察が把握していない(認知していない)犯罪は、含まれていないので、そのデータをもとに議論してもあまり意味はない、ということです。このデータが嘘だ、と ?言わないが、必ずしも正確ではない、ということはご理解ください。

この会の主張で、痴漢がむしろ増えている、とあるが、その理屈は間違っている。なので、女性専用車両に反対するのは構わないが、この主張は撤回したほうがいいと思う。

当会からの回答

※ご投稿ありがとうございます。

この会の主張で、女性専用車両ができても、痴漢件数は減っていないどころか、むしろ増えているから、女性専用車両は効果はない、というものがあった。この考えには重大な欠陥がある。この会の主張に異論はないが、間違いを広めるのはよろしくないと考えるので、訂正させていただく。

このご投稿は「当会の考え方に重大な欠陥がある」とのご指摘です。

ここで「当会がどのように考えているか」をサイトをご覧のみなさまにご紹介しておきたいと思います。

まず最初に、当会のスタンスとして大切なことをお話しします。

それは「女性専用車両に痴漢対策の効果があるか否か」は重要ではなく、【男性という属性で一括りに『痴漢予備軍』扱いする仕組み(女性専用車両)は人権侵害・男性差別だ】という理念で反対している、ということです。

昔のアメリカのバスで「白人に席を譲る事を拒否した人物が逮捕される」という差別的な事件があり、公民権運動が広がるきっかけとなりました。

昔の南アフリカ連邦では「アパルトヘイト」と呼ばれる有色人種差別政策が行われ、世界から非難されました。

最近の日本でも「外国人お断り(Japanese Only)」とした北海道の銭湯が問題になりました。

肌の色、生まれた国や地域、性別…そういったもので差別的扱いをしてはいけません。

【痴漢の大部分が男性だが、男性の大部分は痴漢ではない】のです。

その属性(男性)を持つ一部の人が犯罪(痴漢)を犯したからといって、その属性(男性)の人みんなを犯罪(痴漢)予備軍扱いする・排除することは明らかに差別・人権侵害であり、あってはならないことなのです。

この理念を基本としているので「女性専用車両に痴漢対策効果があるか否か」は重視していません。

しかしながら、色々な状況から見て殆ど効果が無さそうなので「それなら、なおさら大大大反対!」ということです。

では、ご投稿にある痴漢件数の話に戻ります。

現在は性犯罪・痴漢は、よくないという意識が広まってきて、以前に比べたら被害届が出しやすくなってきていると思います。なので、痴漢が増えているのではなく、以前より被害届がきちんと出されている、ということです。

よく誤解されますが、事件発生数と警察の認知件数は同じではありません。

当会も認知件数と実数(発生件数)の違いについては、勿論承知しています。

そして「実数と認知件数の差」というのは、いわゆる「泣き寝入り」数であり【誰にもわからない】事も承知しています。

女性専用車両がいろいろな鉄道事業者に導入され始めてから、残念ながらおよそ20年が経過してしまいました。

この20年間でたしかに人々の意識も変わり、ご投稿にあるように「痴漢被害の届けを出す人が増えた(泣き寝入り率が下がった)」という変化はあるのかもしれません。「しっかり被害届を出し、声を上げる」ということ自体は望ましいことだと、当会も考えています。

しかし残念ながら、今も昔も「実数はわからない」=「泣き寝入り率もわからない」のですから、ご投稿のように「痴漢が増えているのではなく、以前より被害届がきちんと出されている、ということです。」とまで断言するのは、かなり理論の飛躍があると思います。

そして当会が着目している「認知件数の増減」は、10年20年といった長期間での変化ではなく、主に「女性専用車両導入前後の短期間での変化」です。

短期間で人々の意識が大きく変わるとは考えにくく、つまり泣き寝入り率が大きく変化するとは考えられず、【認知件数と実数には相関関係がある】と当会では判断しています。

20年近く前あちこちの路線に女性専用車両が導入されましたが、その前後で痴漢被害の認知件数は「ほぼ同じ」「微増」「微減」等で、大きな変化はありませんでした。

「微増」を見た国土交通省は「女性専用車両の影響で、被害者が勇気を持って届け出るようになったからではないか」(実数は減っているが、泣き寝入り率が下がったから認知件数が増えたのではないか)と、【慌てて言い訳】しました。泣き寝入り率が急に変わる筈もなく、これはどう考えても無理があります、詭弁です。

導入前後で『認知件数に大差がなかった』という結果は『女性専用車両に殆ど効果はない』ということに他なりません。

少し考えてみれば、痴漢の犯人は別の車両で犯行に及ぶだけですから、認知件数も実数も減る訳がありません。

また、路線や時間帯にもよりますが「女性専用車両以外の車両より女性専用車両の方が空いている」というのはよく見かける光景です。

「その分他の車両が混んでいる」ということです。

犯人は「混雑に紛れて他の乗客に分からないよう痴漢する」訳ですから、ほかの車両ではむしろ痴漢が発生しやすい状態(犯人が喜ぶ状態)になっていると言えるでしょう。

この部分も見逃してはいけません。

さて、国交省の言い訳や、このご投稿のように【誰にもわからない「泣き寝入り率」が変化したからだという論法】を使えば

  • 痴漢認知件数が減った=減ったのだから、女性専用車両には効果がある!
  • 痴漢認知件数が増えた=実数は減ったが、泣き寝入り率が減少したので認知件数が増えたのだ。女性専用車両には効果がある!

となります。

【増えても減っても「女性専用車両には効果がある!」との結論づけ】が出来てしまいます!

女性専用車両賛成派にとってはとても都合の良い論法なのです(減った時「実数は増えているが、泣き寝入り率も増えたので認知件数が減ったのだ」とは絶対言わない)。

このご投稿や、国交省の言い訳にある「被害届がきちんと出されているから認知件数が増えてきた」という理論展開が、実はとんでもないトリックになっているという事がお分かりいただけたのではないでしょうか。


当会へのご提案

●性別:男性

●1. 本文ではトランスジェンダがどうのこうのと主張しているのにこのフォームで男女の2択しかないのはどういうことなのか?

2. 女性の定義は各社どのように規定しているのか?(声の周波数、外観、性器等)

3. 痴漢の定義は?諸法令には痴漢という語句は一切登場しない。
仮に接触を伴うことが痴漢の必要条件とすれば1m以上の間隔を厳守すれば問題解決である。

4. カメラが火消(その他犯罪を阻止)することはないのに防犯カメラと名乗るのはおかしい(カメラ単体が言動しなくても自動的に消火活動や警告を行うのならともかく)。

実態は傍観カメラである。

当会からの回答

※ご投稿ありがとうございます。

  1. 元々男女で大きく意見が分かれることの多いテーマなので性別欄を設けました。
    しかし当会内部からも同様の意見があがっており、色々検討していきたいと思います。
  2. 各社とも「見た目」という回答をしてくることが多いです。
  3. それは当会に聞くことではないでしょう。
    また通勤電車で1m以上の間隔を保つなど、ほぼ不可能です。
  4. 痴漢だけでなく何らかの犯罪を行う者は見られるのを嫌う傾向があります。
    完全とは言えないまでも抑止効果はあるでしょう。

千葉県の方からのご投稿

●性別:男性

●あの…女性専用車両は男性のためにあると思います。

なぜなら、女性がいると、わざとじゃなかったとしても、痴漢(冤罪もありますしね…)は時には犯罪になってしまいます。

それに、わざわざ女性専用車両に乗る必要がないじゃないですか…特別混んでいたら別かもしれませんが…(それでも、十分おかしいですよ…)

まずまず、女性専用車両に男性は乗らないって言うのは人権以前にマナーだと思うんですね、女性専用車両に乗っている男性が白い目で見られるのは当たり前だと思います…

人権、人権って言ってますけど、男性は残りの5両に乗るという権利があるじゃないですか…

そんなに女性専用車両に不満があるならば、その鉄道には乗らないでください。

私達はその鉄道を利用させてもらっているだけなので…

なにか、反論あったらどうぞ♪

当会からの回答

※以下の通り回答させていただきます。

あの…女性専用車両は男性のためにあると思います。

なぜなら、女性がいると、わざとじゃなかったとしても、痴漢(冤罪もありますしね…)は時には犯罪になってしまいます。

女性専用車両が出来てすべての女性がそこに乗り、他の車両に女性が一人もいなくなれば冤罪はなくなり、男性のためになるでしょう。

しかし実際はそうでなく、冤罪は発生します。

まして示談金目当てでわざと痴漢容疑をふっかけてくるような輩は絶対に女性専用車両には乗りません。

「女性専用車両があってもわざわざそこまで行かず、乗降する駅の階段やエスカレータに近い車両を利用する」という女性の意見もしばしば耳にします。

善良な女性であっても、すし詰めの女性専用車両以外の車両に女性がいれば、男性の「冤罪が怖くて両手を上げて吊革を掴みビクビクしている」状態は、女性専用車両があっても何ら改善されません。

それに、わざわざ女性専用車両に乗る必要がないじゃないですか…特別混んでいたら別かもしれませんが…(それでも、十分おかしいですよ…)

肌の色、生まれた国や場所、性別などの属性によって差別的扱いをすることは許されません。

歴史を見てもアメリカの公民権運動、南アフリカのアパルトヘイト解消など様々な「差別との戦い」が繰り広げられ、徐々にではありますが社会は変わってきました。

私達がなぜ乗車しているのか。それは新たに生まれた「性別という属性による排除」という差別と戦うためです。

そういう「必要性」から乗っているのです。

まずまず、女性専用車両に男性は乗らないって言うのは人権以前にマナーだと思うんですね、
女性専用車両に乗っている男性が白い目で見られるのは当たり前だと思います…

「マナー」の捉え方は個人差も大きいところですが、今では鉄道会社自身(本社)が「女性専用車両はマナーではない」と言っています。
(※ただし、鉄道会社の職員の中には未だに男性客が女性専用車両に協力する事を【マナー】だと勝手に思い込んでいる人もいるようですが、それは鉄道会社による教育が十分に行き渡っていないのかという疑問が残ります…。)

そして「人権」という言葉の解釈にも幅がありますが、日本では「基本的人権」は憲法(法律)で保障されています。

法律の裏付けがない「マナー」よりも法律で規定された「人権」が上位の概念であり、強い拘束力を持って守られているのです。

マナーの押しつけは単なる同調圧力にすぎません。

女性専用車両は法律にも輸送約款にも記載されたものではなく、どの鉄道会社も「男性の任意の協力で」と位置づけています。

憲法にも反するので輸送約款等で規定できないのです。

それを「マナーだ」と言って「同調圧力を使って強制しよう」という考えが一部にあるのは、とても悲しいことです。

男性は残りの5両に乗るという権利があるじゃないですか…

数の問題ではなく「性別という属性によって、行動が制限される」という【状態】が問題なのです。

平成11年3月までの労基法では女性の深夜労働は原則禁止でした。

しかし、男女平等の観点から平成11年4月1日以降はこれらの制限が廃止になりました。

これにも「深夜労働のある職種を選ばなくても女性が就ける仕事は他にもいくらでもあるじゃないか。女性を守るための仕組みなのに制限廃止なんてするな!」という意見もあったのではないかと思います。

しかしそういうことではなく「性別という属性によって、選択が制限される」という【状態】が問題だったのです。

参考「女性の深夜勤務や残業は認められるのか?」

https://www.loi.gr.jp/law/wplaw09-04/

そんなに女性専用車両に不満があるならば、その鉄道には乗らないでください。

私達はその鉄道を利用させてもらっているだけなので…

当会は「男女が憎しみあわない社会を」をスローガンに、ユニバーサルデザインとして誰もが気持ちよく利用できる社会インフラの実現を願っています。

誰かが誰かに「乗らないでください」と求めて互いにいがみ合うような状態は当会の目指すところではありません。

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女性専用車両に反対する会では新規入会者を随時募集しています。
当会は男女を問わず、さまざまな年齢や立場の会員が在籍しています。
女性専用車両について疑問に思っておられる方や不満に思っておられる方はぜひ当会にお越しください。

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