女性専用車両に反対する理由

当会は以下の主な理由により、女性専用車両に反対しています。

• 女性専用車両が【男性対策】になっています。
  現在の女性専用車両は実際は痴漢だけを乗せないようにしている痴漢対策ではなく、男性であれば痴漢でなくとも一人も乗せまいとするのに、女性であれば例え痴漢（痴女）であっても乗せまいとはしないことから、行っていることは【男性対策】であり、痴漢対策ではありません。
• 統計的差別に反対します。
  女性専用車両でやっていることは、男性は痴漢する確率が女性より高いから男性を一律排除するという、典型的な統計的差別に当てはまります。
  統計的差別とは、ある属性に対して統計的データーを根拠に対処を行った結果、差別になってしまうことを指します。
  統計的差別は歴史的に様々発生し、有名なものでは「黒人は犯罪率が高く危険」という理由で白人専用〇〇が罷り通っていたアパルトヘイトなどがありました。
  このような黒人への差別のみならず、女性に対する差別も統計的差別に起因するものが多くありました。
  例えば日本では2018年に発覚した複数の大学の医学部の入試で「男性医師に比べて長時間労働を伴う過酷な科を選ぶ女性医師が少ない」という理由で、なるべく男性医師を多くするために女性受験者に対して一律減点するという統計的差別がありました。
  女性専用車両で行われていることも先述のように典型的な統計的差別になります。
  黒人や女性にしてはならない統計的差別は、当然に白人や男性にもしてはなりません。
  現代社会では特定の属性を一律に排除するような対策はやってはならないことの１つです。
• 手段は目的を正当化しません。
  古くからある格言に「手段は目的を正当化しない」というものがあります。
  これは、目的が正当でもその目的の達成のための手段が不当であれば、その一連の事柄は不当であるというものです。
  仮に女性専用車両が『男性対策』ではなく、本当に『痴漢対策』であったとしても、痴漢対策自体は正当な目的であるが、その目的のために男性に痴漢犯が多いという理由で痴漢でない男性をも一律に排除するという手段は先述した典型的な統計的差別に当てはまり、統計的差別を行うことは不当な手段であることから、この格言で言えば女性専用車両は目的が正当であったとしても手段が不当なので、【女性専用車両は不当】ということになります。
• 「女性専用の空間は本当に安全なのか？」という懸念があります。
  2016年に神奈川県の障がい者施設で発生した大量殺人事件では、犯人は「女性職員ならば抵抗を受けにくい」として女性専用棟から侵入して被害が拡大しています。
  また2022年8月には渋谷で発生した、女子中学生が偶々前を歩いていた母娘を背後から突然ナイフで刺すなど、公共の場で女性による無差別事件も複数発生しています。
  重要なのは痴漢などの性犯罪に対する対策のみではなく、列車内の総合的な安全性です。
  2018年6月に発生した東海道新幹線車内無差別殺傷事件では、結果的に亡くなってしまいましたが男性旅客が怪我をした女性旅客を避難させつつ、犯人に立ち向かって被害の拡大を防ぎました。
  その意味で男性も含む様々な人が存在する空間こそが基本的な安全対策になるのです。
  このように男女問わず女性に加害する人もいれば、被害に遭っている女性を救うのもまた男性だったりもするのです。

女性専用車両によらない痴漢対策

当会は女性専用車両によらない痴漢対策を提言しています。

当会では「導入しても痴漢が減らず（痴漢が他の車両に移るだけなので）、しかも男性を男性であるというだけで痴漢予備軍と決めつけて１人も乗せまいとしようとする女性専用車両」ではなく、「公共の場での男性（女性）に対する差別に当たらず、しかもＪＲ埼京線で痴漢件数６割減の実績を出し、大きな痴漢抑止効果を発揮した車内防犯カメラの設置」などを提言しております。

また、この他にも以下の痴漢対策も提言しております。

• 警備員や警察官の車内への乗車（列車内警乗）
• ホームへの警察官の配置
• 各ドア横への非常通報ボタンの設置
  （迷惑行為を含め、急病人発生などいくつかの事案をボタン別に）
• 登録市民ボランティアを活用した犯罪抑止
  　（被害相談・監視等）

女性は敵ではない

当会は女性を敵視するものではありません。

当会はこの女性専用車両問題について、基本的に女性専用車両を運行する鉄道事業者や女性専用車両の導入を推進している政治家等に対して抗議していくべきであり、『男性　対　女性』という対立図式として見るべきものではないと考えています。

ですから当会は女性（男性）全般を悪く言ったり、憎悪したりするようなことはしておりません。

この世の中、どうしても相容れない人間が存在するのも事実ではありますが、基本的に男女は協調し合うべきものであるという認識のもとで活動しております。

女性専用車両に乗車活動する理由

乗車活動はトラブルを起こす目的ではなく、鉄道事業者の欺瞞を許さないためです。

インターネット上で乗車活動中にトラブルになった動画が多数アップされているため、女性専用車両反対派が女性客を攻撃するために乗り込んでいるように誤解されている向きがありますが私達はトラブルを起こすために乗車しているのではありません。
（女性のほうから絡んできた場合のみ、仕方がないので対応しているだけです）

当会では乗車活動中に乗り合わせた女性客にこちらから話しかけることは原則禁止しております。

また、話しかけられても相手が高圧的な態度に出ない限りはこちらもあくまで優しく対応いたします。

こちらが強く出るのは女性客の側から高圧的な態度を取ってきた場合のみです。

女性専用車両は「専用」と名がついていても実際は「任意協力」であり、性別や障がいに関わらず、誰でも乗れる車両です。

そもそも公共交通機関において【性別】という本人の意思では如何ともしがたい、生まれつきの生来属性で男性を排除し、女性だけを乗せるという、属性によって不公平に扱う車両は法的にも本来つくれませんが、鉄道事業者は乗客をわざと誤認させ、騙す形でこのような誰でも乗れる車両に「女性専用車両」という名前を付けて、あたかも強制的なものであるかのように思わせ、「乗客が勝手に協力しているだけ」（＝係員からの「皆様にご協力いただいています」という発言からもわかる）ということにして、うまく片付けようとしているわけです。

私達の目的はそうした鉄道事業者のウソを許さないために男性が本当に任意で乗車できるようにすることです。

だから私達は男性が女性専用車両に乗りこんでも、全くトラブルにならない状況になることを望んでいます。

もう一度言いますが、乗り合わせた女性客を攻撃するために乗車しているのではありません。

女性専用車両の実態

同じ運賃を払えば誰でも公平に利用出来るのが本来であるはずの公共交通機関（法的見解は こちら ）に、「痴漢対策」の名目で女性専用車両が設置されてから20数年経ちました。

果たして痴漢件数は減少したのでしょうか？

・・・実は「減っていません。」

多くの路線で、女性専用車導入後も痴漢件数が減らない、または増加したという報告がなされました。

しかし、女性専用車で痴漢が減少しないと分かると、「女性に安心して乗車いただくため」等と理由がすり替えられ、さらに導入が進められています。

本当に痴漢対策なら、件数が減らないと分かった時点で他の方法を検討するべきところですが、導入する理由をすり替えてまで、さらに女性専用車を継続・推進するのはなぜでしょうか？

・・・「痴漢対策は口実だから」です。

では、「女性専用車が推進される本当の理由」とは？

・・・政治的力学が見え隠れします。

このように女性専用車両は一部の政治家・政党などが選挙での女性票集めなどの政治目的で鉄道事業者に圧力をかけて推進し、表向き「痴漢対策」と言いつつ、実際には設置・拡大そのものが目的化していると思われます。

そしてまた、その実際の効果も非常に疑問視されるべきものです。（詳細は こちら をご覧ください）

しかしながら私達は痴漢対策自体に反対しているわけではありません。
痴漢対策と言いつつ、実際には痴漢対策とは言えないような女性専用車両を導入理由をすり替えてまで推進するというようなことはせず、本当に痴漢対策のための施策を考えるべきではないでしょうか。

私達は「痴漢対策」を口実に公共交通機関において実施されている、現代のアパルトヘイト紛いの女性専用車両は「偽善」であり、おかしいと考える者達の集まりです。

入会を考えておられる方におかれましては「痴漢行為自体は許されざるものである」という認識のもとで入会・活動してくださいますようお願いいたします。