2025年7月5日、神戸市営地下鉄で乗車会を行いました。
途中、西神中央駅で声をかけてきた女性客がしつこかったためトラブルになりました。
今回はこのトラブルを含めて声かけが全部で4回もあり、やや荒れた展開となりました。
地下鉄西神・山手線 三宮駅で
11:00に神戸市営地下鉄の三宮駅・東改札口に集合。
今回も1日乗車券を使用。


今回は、以下のルートで乗車した。
- 西神・山手線:三宮→西神中央
- 西神・山手線:西神中央→新長田
- 海岸線 :新長田→三宮・花時計前
- 西神・山手線:三宮→新長田
- 西神・山手線:新長田→谷上
- 西神・山手線:谷上→西神中央
- 西神・山手線:西神中央→三宮
三宮駅の改札を抜けて長いエスカレーターを降りると、その先にホームがある。
次にやってくる列車は11:15発の西神中央行である。


ホームの女性専用車両位置には並んで待つ際のラインが引いてあるのだが、女性専用車両位置のラインは他の車両の乗車位置のラインとは色が違う(他の車両の乗車位置のラインはオレンジ色)。
そしてそのラインには小さな字で【女性専用車両】という文字が入っていた。


私達はそこに男性ばかり多人数で並んだのだが、近くにいた女性客が会員の1人に「すみません、ここ女性専用車両ですけど」と声かけしてきた。
会員が「何ともないですよ」「110番して下さってもいいですよ」と返答すると、その女性客はそれ以上は何も言って来なかった。
そもそも女性専用車両と名前はついていても実は「任意協力」であり、男性の乗車を禁ずるものではない。
鉄道事業者が女性専用車両という「男性は乗車禁止」であるかのような名前を出し、任意協力であるということは基本的に一切知らせないのだから、女性客が男性乗車禁止だと勘違いするのも無理はないのだが、こういう場面で女性客が変に食い下がるとそこからトラブルになる場合がある。
駅構内に列車の接近放送が流れ、乗車する西神中央行きが到着。ドアが開き多くの女性客らが降りてきた中に3人程度の男性客も混じっていた。

1.地下鉄西神・山手線 三宮→西神中央
車内は座席がほぼ埋まる程度の乗車率で、僅かに空席もある。
まあ土曜日の昼前だからこんなものだろう。というか、そもそも混雑もしないのに女性専用車両が日中や土休日にもあるのは女性専用車両を痴漢対策だと位置づけているならおかしな話である。
今のところ車内にいる男性は私達だけのようである。
県庁前駅から大倉山駅間で「車内で暴力行為、痴漢行為、迷惑行為がありましたら車内非常ボタンを押してお知らせください」と放送があった。
そして途中の湊川公園駅で1人の男性客が女性専用車両に乗車してきた。
この男性客はそのまま車内に留まり結局、新長田駅で下車していった。
新長田駅の次の板宿駅を出たところで会員の1人が「ここ(板宿駅)はエレベーターや階段がちょうど女性専用車両の前」だと言っていた。さらに先ほどの新長田駅でもやはりそうだったとのこと。
さすがにJR西日本のような「故意に女性専用車両をエスカレーターや階段の前に持ってくる」というようなことまではしていないと思うのだが、神戸市営地下鉄も男性の高齢者や障がい者には優しくないといえるだろう。
一応障がい者の男性は乗って良いということになっている(実際には誰でも乗って良い)が、障がい者であっても男性が乗ると、周囲から睨まれたり文句を言われたりするようなこともあるので乗りにくいと思われる。
妙法寺駅で一旦地上に出る。
駅の両側がすぐトンネルだが、駅ホーム部分だけ掘割の中で太陽の光が差し込んでくる。
再びトンネルに入り、それを出ると次の名谷駅に到着。
名谷駅から先は終点の西神中央駅まで地上区間である。


名谷駅は島式ホーム2面4線の駅である。
つまり上下線別々にホームがあり、両方のホームが線路に挟まれた形の駅である(下図参照)。

先に各駅停車などがホームに入って、あとから急行や快速など速達列車が追いついてそこで連絡したり追い抜いたりできる形状だが、なぜ各駅停車しかない地下鉄でこのような形の駅があるのかというと、西神・山手線ではかつて快速列車が運行されていたからである。
今では主に首都圏でよく見られる地下鉄の速達運転だが、当時は全国的にも非常に珍しくインパクトがあった。
しかし1995年の阪神淡路大震災で神戸市営地下鉄も大きな被害を受け、長期運休。
その後に復旧はしたが、その際に快速列車はなくなり現在のような各駅停車のみのダイヤとなった。
以後、快速列車の復活はなかったが2002年になって今度は女性専用車両を導入当初からいきなり「土休日も含め毎日全列車で終日設定」で運行開始し、世間を驚かせた。
今は女性専用車を関西圏のほぼ全ての路線で毎日終日運行しているJR西日本も、当時はまだごく一部の路線で平日の朝のみの設定だったから、神戸市営地下鉄の「全線・全列車でいきなり毎日・終日実施」は非常に目立った。
そのため一部で「これは痴漢対策じゃない」という意見も出るなどしたが、交通局は抗議の声にも運行時間の縮小などを行わず、現在も終日女性専用車両を走らせている。
快速列車の運行は特に問題ではないものの、女性専用車両は「女性専用」と言いながら差別だと言われないよう「密かに任意協力」にして「強制していないので差別ではありません」などとごまかさなければならないような代物である。
当然、公営の公共交通事業者がやるべきことではないが、「痴漢被害から女性を救済するためのやむを得ない手段」だと言われれば世間は納得してしまう。
しかし、混雑しない昼間や土休日まで女性専用車両を終日運行している時点で「やむを得ない痴漢対策」などではない。
後述するが、特に地下鉄海岸線では通常混雑することはないような閑散路線であるにも関わらず、わずか4両編成のうち1両が毎日・終日女性専用車両であり、しかもその上沿線でスポーツの試合などイベントがある時だけ「混雑するので安全確保のため」女性専用車両を解除している。
「痴漢は混雑に乗じて発生する」「痴漢の発生は混雑率に比例する」ことを考えれば、これは完全に本末転倒である。
公営の公共交通事業者としての認識が全く欠けていると言われても仕方ないのではないだろうか。
地上に上がった列車は神戸市郊外の山林と住宅などが入り交じる風景の中を快調に走り、途中の駅に停まる度に少しずつ人を降ろしていく。

車内は徐々に空席が目立つようになり、結局11:47頃に終点の西神中央駅に到着。
ここで谷上方面行きとして折り返すので乗っていた乗客は当然全て降りたが、私達はしばらく車内に留まり乗務員からの声かけがないかを確認した。折り返しの際、乗務員(運転士と車掌)が場所を交代するためホームや車内を通りかかるからである。

結局乗務員は何も言ってこず。
その後、西神中央駅の改札から外に出て、近くの飲食店で昼食にした。


2.地下鉄西神・山手線 西神中央→新長田
食事を済ませて再び西神中央駅に戻ると、ホームには13:06発の谷上行きが停車していた。


その列車の女性専用車両に乗って着席してからすぐに乗務員が車内を通りかかったが、私達には何も言って来なかった。
それは良いのだが、その後すぐに1人の女性客が声をかけてきた。
女性客:ここ女性専用車両ですよ。
会員A:知ってますよ。
女性客:気まずくないですか。
会員B:別に気まずくなんかないですよ。
女性客:平気なら別にいいんですけど、女性客が増えてきた時に気まずくなって隣へ行く男性客もいますからね。
会員B:余計なお世話です。
会員A:別に気まずくないですけど。
女性客:今は空いてるけど、この先で女性客がどんどん乗ってきて気まずくなって降りたらもう隣の車両には席がないですよ。
↑要するに私達に気遣っているように見せかけて、実際には何とかして私達を排除したいのである。
その後も、こちらが「移動しない」と言っているのに、あの手この手でしつこく私達を移動させようとする女性客。
そんな中、だんだんやり取りもヒートアップしてきた。
会員A:だから気まずくないって言っているだろ!
会員B:しつこいですよ。女性専用車両と表示していても法律はありません。強制したら差別になるから男性の乗車を禁止する効力はないんですよ!
ここで普段、西神中央駅停車中の車内では通常流されない、女性専用車両の自動放送が流れてきた。
神戸市営地下鉄の女性専用車両の車内アナウンスは通常、西神中央行きが谷上駅を発車した直後に一度だけ流されるが、車掌がトラブルに気づき流したのだろう。
しかしその内容が「小学生以下の子供と障がい者・介護者は女性専用車両に乗れる」という、「それ以外の男性は乗車禁止と勘違いさせる内容」を含んでいたため、さらに火に油を注ぐ形に。
神戸市交通局のサイトにも同様の案内がなされているので、ここで掲載しておく。

『下記のお客様も女性専用車両をご利用いただけます』と記載した上で、小学生以下の男児・障がい者・介護者などの例を列記すればたいていの人は「利用できるのは列記された男性だけで、それ以外の男性は女性専用車両を利用できない」と解釈するだろう。
そして『男性のお客様がご乗車されている事がありますがご理解ください』と書いたところで、「男性のお客様=男児や障がい者・介護者のこと」と思うだろうし、
『皆様のご協力により女性専用車両を実施しております』と書いても、これを「男性の任意による協力で実施されており強制ではない」と解釈する人はほとんどいないだろう。
やがて車外から駅員が3人ほどやってきた。
会員A、Bはまだ女性客と口論している。そこに駅員が割って入る形になった。
ここで少し離れたところにいた会員C、Dも間に入ろうとしたが、駅員が「下がってください」と制止した。
会員B:こんな表示(任意協力なのに「女性専用」車両)をするから誤解を招いているんですよ。あの女性客にも説明してください。
駅員は女性客にも女性専用車両について(任意協力であることを)説明した。
結局、約2分30秒の遅れで西神中央駅を発車。三宮方面に向けて地上区間を走り出した。
一駅ずつ進んでいくごとに車内の女性客は少しずつ増えてきたが、あとから乗ってきた女性客達は私達のすぐ隣の座席に座ってきたり、何気ない会話をしていたりと、私達のことを特に気にしているような様子はなかった。
女性客が声をかけてこなければトラブルにはならないのである。
列車は名谷駅に到着。車掌が「西神中央駅での車内トラブルのため約3分遅れて到着しています。お詫びいたします」と肉声放送。
ちなみに遅延の原因について車掌は途中の名谷駅までは「西神中央駅での車内トラブル」としていたが、名谷駅からは車掌が交代したようで、名谷駅発車後からは遅延の原因に関する説明が「お客様対応」に変わっていた。
もちろん西神中央駅で最初に声かけしてきたのはその女性客のほうからである。
名谷駅から地下に入り、13:31頃に新長田駅に到着。ここで下車して海岸線に乗り換えた。

3.地下鉄海岸線 新長田→三宮・花時計前
西神・山手線の新長田駅ホームから長い通路を歩いて海岸線のホームに移動。
海岸線はここ新長田駅から三宮・花時計前駅間で往復している路線である。

停車中の13:40発の三宮・花時計前行の女性専用車両に乗ると、既に男性客が1人座席に座っていた。
女性専用車両は空席が目立つが隣の車両はほぼ座席が埋まっている。
今日の海岸線は15:00から女性専用車両中止である。駅ホームの時刻表にも貼り紙がしてあった。

毎日終日運行している女性専用車両をイベント時に「安全確保のため(混雑するから)」と、そのときだけ解除するというのは「痴漢は混雑するほど発生しやすくなる」ことから本末転倒である。
しかも、普段あまり混雑しないのにわずか4両編成のうち1両が毎日終日女性専用車両である。特に昼間の海岸線は始発駅から終点までほぼガラガラで走ることが多い。
これらのことから神戸市営地下鉄の女性専用車両はおよそ痴漢対策とは言えない代物であると言える。そして、全国の他の多くの鉄道路線同様、導入の背景には公明党など推進した政党の存在がある。
また、関西でこのような女性専用車両の運行がなされているのを見て、首都圏でもそれを広げようとする政治家もいる(こちらは共産党)。


緊急性のある「やむを得ない措置」ではなく「関西がやっているのだから首都圏でもやろう」ということである。
これだけでも何だか痴漢対策のためというより、女性専用車両を拡大することの方が目的になっている感がするが、下記↓のポストを見ていただきたい。
下左のポストは都営大江戸線に女性専用車両の拡大されたことを喜んでいる共産党議員のポストだが、「嬉しくて言葉もありません」「次は三田線と浅草線だ!」という発言からも、おそらくは女性専用車両を推進する政党(共産党に限らず)の内部に、女性専用車両の導入拡大を実現させると「お手柄」と見なされるような空気があるのだろう。


また、上右のポストでは公明党の議員も「コロナ禍で乗客は3割減。この機をとらえ女性専用車両のさらなる拡大を要望」と発言している。感染症の流行で乗客が減って混雑が緩和したのを「女性専用車両を導入させるチャンスだ。何が何でもこのチャンスを逃がしてなるものか!」と言わんばかりだ。
これは「痴漢は混雑するほど発生しやすくなる」という点から考えても完全に本末転倒である。
もはや痴漢対策云々は女性専用車両を導入・拡大させるための口実で、実際は女性専用車両を少しでも多く導入・拡大させること自体が目的と化していると思わざるを得ない。
そして、女性専用車両の導入や拡大に成功すると下のポストのように「女性専用車両の導入は〇〇党の実績です」と、選挙などがある際にそれを実績としてアピールするのである。

なお、ここでは首都圏の例を出したが、これは関西など他地域でも同じことである。
また日中は関西より人の多い首都圏でも、痴漢被害は少ないというデータがある(下図)。
公共交通機関の公平性をないがしろにしてまで、痴漢対策と称して女性専用車両の終日化を押し進めなければならない理由はない。
警視庁サイト「都内における痴漢犯罪の発生状況 ~ 平成22年上半期 ~ 」より。 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no1/koramu/koramu8.htm(現在はリンク切れ)
こういうと今度は暗数云々言う人が出てくるかも知れないが、ならばJR埼京線で痴漢6割減の実績のある車内防犯カメラを終日運用すれば良いのであって、差別に当たる(実際には差別と言われてもうまくかわせるよう、任意協力にしてそれを隠しながら運行する)ような女性専用車両を拡大する理由にはならない。
私達は「痴漢対策を建前に差別を正当化しようとする女性専用車両」に反対しているのであって、防犯カメラ等の「差別に当たらない痴漢対策」は推進するべきだと唱えているのだが、一部のよく考えない(考えられない)人々はSNSなどで当会のことを以下のように発言する。
「女性専用車両に反対するのは痴漢がしたいから」
「女性専用車両に反対するのは痴漢だけ」
「痴漢被害者に配慮できないモテない君がピーピー言ってる」
「女性専用車両に反対するのは『大切な女性』がいない証拠」



言っている本人達は当会や反対派を上から見下しているつもりだろうが、これは「女性専用車両に反対=痴漢」という短絡的思考そのものである。
実際にはこうした発言と「賢い人」の発言を見比べることで発言者のレベルの違いが分かったりするので、こちらとしてはかえって興味深かったりするが…。
本当に賢い人なら先入観や思いつきで短絡的に判断せず、全体を俯瞰的によく見てから判断し発言する。例えばこの人↓のように。

ここで短絡的思考で発言する者に対して反論しておこう。
●女性専用車両に反対するのは痴漢がしたいから
●女性専用車両に反対するのは痴漢だけ
→女性専用車両が導入されても痴漢は他の車両で犯行するだけであり、何も困らない。痴漢本人の抑止力には何ら寄与しない。
よって痴漢が女性専用車両に反対する理由がない。むしろ、女性専用車両のお陰で女性が「女性専用車両に乗ってくる男こそが痴漢」と警戒するようになり、反面、他の車両の男性への警戒が緩められるので痴漢にとっては女性専用車両があったほうが痴漢しやすい環境であろう。
つまり「反対派=痴漢」というのは物事をうわべだけでしか見ることの出来ない人間の短絡的思考である。

●痴漢被害者に配慮できない”モテない君”がピーピー言ってる
●「女性専用車両に反対するのは『大切な女性』がいない証拠」
→まず、これまで述べてきたように「女性専用車両=痴漢対策」がほぼウソ。
また先ほども述べたように当会は「痴漢対策などどうでも良い」と言っているわけではなく、「痴漢対策を盾に差別を正当化しようとする女性専用車両ではなく、差別にならず、かつ有効な方法に切り替えていくべき」と言っているのである。
よって「痴漢被害者に配慮できないから反対する」というのもやはり短絡的思考である。
そしてその短絡的思考をベースに「女性専用に反対している時点で『大切な女性がいません』と自白しているようなもの」などと本気で言っているのなら、これはあまりにも浅はかというものだろう。
こちらは「女性専用車両はやり方として不適切」と言っているだけで、痴漢対策すること自体には全く反対していないのだから。(女性専用車両よりも車内防犯カメラの方が痴漢対策としては遙かに効果的である)

またこれまで述べてきたように、女性専用車両は痴漢対策を名目として実際には政党などの人気取り政策として進められてきた経緯がある。
それを知らずに何の疑いも無く「女性専用車両=痴漢対策」という前提で「女性専用に反対している時点で『大切な女性がいません』と自白しているようなもの」と言っているのだとしたら、これは自分の無知を全く自覚しないまま「女性専用車両に反対する奴はモテない奴」と反対派を上から見下したつもりになっているということであり、これもまた「あまりにも浅はかだ」と言われても仕方がないだろう。
当会の会員の多くは普通に異性とも接点があるし、異性と接点の無い会員も自らの意思でそうしている人々である。また当会には女性もいる。
少なくとも当会は「モテたいのに女性から相手にされず、女性を逆恨みしているような男性(いわゆるインセル)」の集まりではないし、またそんな人物がもし当会に入会を申し込んできたら、まずお断りするだろう。

さて、列車は定刻通り新長田駅を発車した。
新長田駅から乗車していた男性客は途中の御崎公園駅で下車。
周囲の女性客達は何気ない会話を続けており、私達のことを特に気にしている様子はなかった
この電車では声かけは全くなく、終点の三宮・花時計前駅には13:55頃に到着。
4.地下鉄西神・山手線 三宮→新長田
三宮・花時計前駅から一旦改札を出て、地下街をしばらく歩き西神・山手線の三宮駅に向かった。

そこから14:15分発の西神中央行に乗車。
乗車しても声かけは無く、新長田駅で降りるまでこの列車では特に何もなかった。
5.地下鉄西神・山手線 新長田→谷上
新長田駅から14:34分発の列車で三宮駅まで乗車。
三宮駅までは特に何事も無かったのだが、三宮駅で一旦下車し、後続の14:54発の谷上行に乗ろうとホームに並んでいたら子連れの女性客が「女性と子供と障がい者しか乗れない」とかホームドアの表示をみてぶつぶつ言っていた。
子供にウソを教えたらあかんだろうと思いつつもこちらから話しかけないという当会のガイドラインがあるので相手にせず。

私達が乗車すると女性客から「乗ったらあかんやろ」みたいなことを小声で言ってきた。「乗ったらあかん」ことはない。この女性客が女性専用車両というウソ表示に騙されているだけ。
その子連れの女性客は他の場所に移り、これ以上はしつこく言ってこなかったためこちらもこれ以上は返さなかったが、しつこく言ってきたら多分、また先ほどの西神中央駅でのようなトラブルになっていたであろう。
もちろん私達から先に女性客に声をかけたりはしないが「女性専用車両なのだから出て行け」と言ってくる相手には徹底抗戦する。
列車は三宮駅を発車し次の新神戸駅に到着。ここで新幹線に乗り換えると思われる乗客が多数下車。
新神戸駅を出ると次は終着の谷上駅だが、新神戸駅から谷上駅の間は六甲の山々の地下を走るため、駅間距離が異様に長い。
新神戸駅から約8㎞にわたってひたすら地下トンネルを走り、ようやく地上に上がったかと思うとすぐ終点の谷上駅である。
谷上駅で他の乗客は当然ながら(終着駅だから)全員降りたが、私達は乗務員の声かけチェックのためそのまま座席に留まり、運転士と車掌が場所を替わるために通りかかるのを待った。
しばらくして乗務員が通りかかったが、ここでも乗務員は私達の前を通り過ぎるだけで声かけはなし。これで良いのである。
しかし乗務員が声をかけてこないのは良いが、乗客からの声かけが多い。女性専用車両が任意協力で実は男性の乗車を禁止するものではないということを未だに知らない者が多いのか、それとも任意と分かっていながら男性排除の目的て声かけしてきたのか(それならば悪質だが)。
あるいは任意協力であるということが世間から忘れ去られつつあるのだろうか。
いずれにせよ、今後も乗車活動に力を入れていく必要がある。
先述の通り今回は一日乗車券での乗車である。つまり改札を出ずに同じ所を何度折り返しても全く問題ないので私達は声かけ確認終了後もそのまま車内に留まった。
私達が今乗っているこの列車は谷上駅から15:12発の西神中央行きとして折り返すからである。

車内は私達以外には女性客が数えられる程度しか乗っていないが、しばらくして谷上駅のホームに三田方面からやってきた神戸電鉄の新開地行きが到着した。
谷上駅は神戸市営地下鉄と私鉄の神戸電鉄が共同使用していて、改札口を経由せずに同一ホーム上で神戸電鉄と神戸市営地下鉄とを乗り継ぐことが出来る。神戸電鉄からの乗り換え客が乗車してきて車内は座席がほぼ埋まる程度の乗車率になった。
6.地下鉄西神・山手線 谷上~西神中央
神戸電鉄からの乗り換え客を乗せるとすぐ、列車は15:12分発の西神中央行として谷上駅を発車した。
谷上駅を発車後、すぐに自動放送で女性専用車両の案内が流れた。「小学生以下の男児や障がい者介護者の男性は乗れる」という、「(男性の乗車は)禁止・不可」という言葉を一切使わずに「男児・障がい者・介護者以外の男性は乗車禁止」と乗客に認識させるアナウンスである。
これは神戸市営地下鉄に限ったことではないが、未だに女性客からの声かけが多いのは、ひとつにはこういう案内のせいでもあるのではないだろうか。
なお、この列車では声かけはなかった。
私達は三宮駅で一旦下車し、後続の列車に乗り換えることにした。
そして三宮駅のホームで並んでいたら女性客が「ここ女性専用車両」と声かけしてきたので、
会員B:法律上男性も乗れます。
会員A:駅係員に聞いてください。
と返したが、女性客が引き下がったためトラブルはなし。本日4回目の声かけである。
やがて到着した西神中央行きに乗車。この列車では途中男性が2人乗車してきた。そのうち1人は妙法寺駅で下車。もう1人は総合運動公園駅で下車した。
総合運動公園駅近くでオリックスバファローズの試合があったため利用客は多かったが、女性専用車両は立ち客がいたものの他よりは空いていた。
前後の車両は混んでいてすし詰め状態だった。
4両編成の海岸線と違い、6両編成の西神・山手線では沿線でイベントがあっても女性専用車両を解除しないようだが、そもそもカップルや家族連れが多いであろう土休日にまで女性専用車両を終日設定している時点で非効率的であり、痴漢対策かどうかも怪しい。
痴漢対策と称してこのようなことをするのは、同じ運賃を支払って利用している男性客を馬鹿にしていると言われても仕方ないだろう。
7.地下鉄西神・山手線 西神中央~三宮
西神中央駅に到着後、折り返し谷上方面に向けて乗車。
この列車では特に声かけ等はなく、三宮で下車して解散した。
普段、会の乗車会だけでなく個人的にも神戸市営地下鉄に乗車している会員によれば、最近は女性客からの声かけやトラブルはあまりないが、今日はいつになく荒れた展開だったとのこと。
いずれにしても「女性専用車両が実は任意協力であり、任意協力であるから差別ではないとしてまかり通っていること」を利用客や鉄道事業者自身にも忘れさせてはならないということで、今後も乗車会を重ねていく必要があるだろうということで各自合意し、それぞれ帰路についた。