当会では、(08年5月現在)女性専用車両を実施している、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の各交通局に対し、女性専用車両への協力(男性が乗車しないこと)は、任意であるか強制であるか等、3項目の質問を公開質問状の形で送付し、4月中に回答するよう要請いたしました。
その結果、東京を除く4事業者から回答があり、そのうち神戸・大阪・横浜の各交通局は【女性専用車両への協力は任意】であることを認めました。
(名古屋市交通局のみ、「二者択一式の回答は出来ない」として、別紙で回答してきました。)
女性専用車両への男性客の乗車が任意か強制(乗れない)かについては、当会サイト「専用車調査結果」内、専用車両実施状況のページに記載されていますが、以前、このページを作成するために鉄道事業者に質問した際は、公開質問状としてではなく、単に鉄道事業者に対して質問しただけであったため、こちらの「任意か強制か」という質問には答えず、「女性専用車両は痴漢対策のため実施しているものであり、大変好評です。」といったような回答をしてくる事業者が多く、専用車両への協力が任意か強制かをはっきりさせることが出来なかったため、今回改めて、公開質問状の形で出すことにしたものです。
なお、今回は専用車を実施している全事業者に対してではなく、とりあえず立場上、公開質問状については答えざるを得ないと思われる、
公営の鉄道事業者に絞って、質問しました。
以下、公開質問状の内容と、各鉄道事業者の回答をここに示します。
【公開質問状】
平成20年○月○日
○○市長 ○○○○ 殿
私達は女性専用車両に反対する会と申します。2003年6月の結成以来、女性専用車両の問題点を指摘し、女性専用車両を撤廃するべく日々活動を行っております。さてこの度、突然のことで失礼とは存じますが、貴局にお伺いしたいことがあり、本状を送付させていただきました。
1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意なのでしょうか。
2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか。
3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置付けは、一時的な緊急避難でしょうか、それとも恒久的な施策なのでしょうか。
ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、平成20年4月末日までにご回答いただきますようお願い申し上げます。また、その際、出来ましたら、ご回答いただいた方のご氏名とご職名も添えていただきますようよろしくお願いいたします。そして誠に勝手ではございますが独自方式ではなく、出来る限りこの書面あるいは類似の書式による書面にてご回答をお願いいたします。
なお、いただいたご回答につきましてはその内容及びご回答いただいた方のご氏名・ご職名を当会にて公開させていただきますので、予めご了承下さい。
回答
1.任意・強制 (該当する方を○で囲んで下さい)
2.強制排除なし・強制排除あり (該当する方を○で囲んで下さい)
3.一時的・恒久的 (該当する方を○で囲んで下さい)
職名___________ 氏名_____________
女性専用車両に反対する会
URL http://www.eonet.ne.jp/~senyou-mondai/
〒140-0013
東京都品川区南大井3-23-3 PMR20030622
女性専用車両に反対する会 福山 博
(郵便物が届かない場合がありますので、団体名及び受け取り人名は省略せずにご記入下さい。)
当会から各交通局へ行った質問及び各鉄道事業者の回答
1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、
約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意なのでしょうか。
2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか。
3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置付けは、一時的な緊急避難でしょうか、
それとも恒久的な施策なのでしょうか。
(神戸市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:恒久的
回答者:地下鉄運輸サービス課(氏名は記載せず)
(横浜市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:恒久的
回答者:高速鉄道本部運輸サービス課長 柳沢保利
(大阪市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:一時的
回答者:大阪市交通局高速運輸部駅務管理担当(氏名は記載せず)
(名古屋市の回答)
二者択一式の回答については、回答いたしかねますので、別紙により回答させていただきます。
回答者:営業本部電車部運輸課長 林 光紀
(別紙)
1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、
約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意でしょうか?
本市地下鉄東山線の女性専用車両につきましては、車内における痴漢被害等迷惑防止の観点及び、
痴漢被害の不安を持つ女性のお客様に安心してご乗車いただくという観点から、お客様のご協力を頂き、
平成14年9月から導入させていただいております。女性専用車両の取り扱いについては、
本市の定める条例または当局の定める管理規定で定めるものではなく、携帯電話の使用の自粛のお願い等と同様、
ポスターの掲出や車内放送、ホーム放送などにより、お客様に広くご協力をいただくことにより実施しているものです。
2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか?男性のお客様が女性専用車両にご乗車されている場合は、職員が趣旨を説明し、ご協力を頂いております。
なお、女性のお客様に同伴される小学6年生以下の男性のお子様、お体の不住名お客様と介護者のどちらかが女性の場合に
同伴される男性のお客様については、一般の車両と同様にご利用いただけます。
3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置づけは、一時的な緊急避難でしょうか、それとも恒久的な施策なのでしょうか?
女性専用車両のあり方については、お客様のご利用の実態や、痴漢被害の届出件数、お客様のご意見、
さらには大学等集客施設の理地位動向の影響、地域の他事業者、他地下鉄の動向などを総合的に検討した上、
そのつど判断していく考えです。