2025年4月 関西本部:JRゆめ咲線等で非協力乗車会

活動履歴

2025年4月13日の朝に新大阪駅から快速エキスポライナーでJRゆめ咲線終点の桜島駅まで乗車会を行い、その後大阪駅まで折り返し乗車しました。

開始早々、新大阪駅停車中に駅員が車内に乗り込んできて声掛けしてきたり、他にもいろいろありました。


大阪・関西万博初日のエキスポライナーで非協力乗車

2025年4月13日。今日は大阪・関西万博の開催初日である。

現在、新大阪駅からJRゆめ咲線(桜島線)の終点、桜島駅の間で『臨時快速エキスポライナー』が日中、1時間に1本程度の頻度で走っている。

土休日の時刻

この列車は新幹線で遠方からやってきた万博客を(JRとしては)会場の最寄り駅である桜島駅まで運ぶためのものだ。

普段、大阪環状線とゆめ咲線以外で走ることのない323系電車が新大阪駅や大阪駅うめきたホーム(地下ホーム)に顔を出したり、普段走ることのない梅田貨物線を走ったり、さらに普段は各駅停車しか走らないゆめ咲線で安治川口駅を通過するなど、鉄道ファン的には見どころ満載の列車だが、もちろん私達の目的はそちらではない。

万博輸送目的のこの列車にもしっかりと女性専用車の設定があるのだ。

大体、万博に来る客と言えば家族連れや恋人・友人同士など、痴漢するような人間とはおよそ関係のなさそうな客層だと思われるが(家族連れや恋人連れの男性が普通、痴漢等の迷惑行為をするとは考えにくい)。

もちろん当会としてもこれは女性専用車が「やむを得ない緊急の痴漢対策」ではなく「あって当たり前」になってしまっていることの表れであると見て、今回エキスポライナーを対象とした乗車会を行うことにしたものである。

今回は以下の順で乗車した。

  • 新大阪→桜島 エキスポライナー(JRおおさか東線→JRゆめ咲線)
  • 桜島→大阪 普通(JRゆめ咲線→大阪環状線外回り)

新大阪駅で

今回は9:25に新大阪駅集合。

9:41発の快速エキスポライナー桜島行きに乗車する予定である。

集合場所に会員A(筆者)、会員B、会員Cが集まり挨拶を交わした。

9:41発エキスポライナーに乗車

駅の案内によると9:41発のエキスポライナーは新大阪駅2番ホームからの発車らしい。

そこで早速2番ホームに移動した。

発車まで少し時間があるため、まだホームに列車は入っていない。

とりあえずホームの女性専用車位置に並ぶことにした。

ホームには駅員と警備員がいた。

駅員は普段からよくホームにいるが、警備員は万博のために配備されているのだろう。

私達が女性専用車位置に並んでも駅員も警備員も特に何も言ってこなかった。

9:35頃に折り返しエキスポライナーになる列車が大阪駅寄りからホームに入ってきた。

車両には万博キャラクターの「ミャクミャク」の全面ラッピングがなされている。そのせいかは分からないが、入線してきた列車にカメラを向け撮影する人がちらほらいた。

新大阪駅に入ってきたエキスポライナー
「期間限定」エキスポライナーの側面表示

そしてここでホームに「女性専用車のステッカーがある車両は終日女性専用車となります」という肉声での案内放送が流れた。

もちろん私達はそのような放送には構わず、到着した列車にそのまま乗車。

新大阪駅に停車中の車内で…

ホームにいた乗客が乗ると、車内は少し空席もあるくらいの乗車率で立ち客はいなかった。

万博初日だが、やはり会場には大阪メトロで向かう人が多いのだろうか。

私達は車内の座席に着席して発車を待つことにしたが、しばらくすると外国人の男性が女性専用車の表示に気づき移動しようとしていた。

どうやら女友達数人と一緒に乗車したものの、自分が男性だから移動しなければならないと思ったようだ。

そこで私達から英語で「You can ride」「All men can get on this car」などと言ったが、結局この男性客だけ隣の車両に移動して行った。

任意協力なのに「女性専用」「women only」などと表示を出すから(本当は強制したらNGなものを)強制的なものと思い込まされてこの男性客のように自分から避けるよう仕向けられてしまう。

鉄道事業者からすれば「男性が自分の意思でご協力くださったので問題ない」というところだろうが、男性客からすれば単に「自分は乗車禁止」だと騙されてのことだろう。

これはJR西日本に限ったことではないが、鉄道事業者のアンフェアなやり方である。

その後、車内を清掃員が通り抜けたが何も言って来ず。

それは良いのだがこの後、今度はホームにいた駅員が車内に乗り込んできて私達の目の前まで来て「こちらは女性専用車です」などと言ってきた。

会員A:知ってます!

会員B:JR西日本さんは声掛けしない方針になったと聞いていたのですが、変わったんですか?

駅員:いや、あのですね…、お客様が迷惑かからないかを心配してお声掛けさせていただきましたのでね。

会員B:声掛けが迷惑だし失礼なんですよ!

車内に乗り込んできた駅員に抗議

以前(何年も前)はJR西日本も男性が女性専用車にいると高い確率で声掛けしてきていたし、時にはかなりしつこいこともあってトラブルになったりしたこともあったのだが、ここ数年は駅員や乗務員が声をかけてくることはJR西日本に関してはほぼ無くなっていた。

JR西日本でもまた声かけが復活してきたのだろうか?とも思ったが、よく考えてみるとこの列車は遠方から新幹線で来た万博客を会場近くまで運ぶためのものである。

つまりは乗客の多くが「女性専用車の存在を意識していない」または「日中や休日は女性専用車解除だと思っている可能性が高い」と思って声掛けしてきたのではないだろうか?

※女性専用車を土曜や休日まで毎日終日やっているのは関西だけである。

痴漢対策と言いつつ、混雑のない日中や土休日まで終日運行している方が異常なのだが…

近年では痴漢対策になっていないと分かってきたのか痴漢対策という文言は使わず、「迷惑行為防止の観点から」と言い換えられているが、これも男性を排除しようとするための言い訳にしかなっていない。

女性専用車両・女性専用席 | 鉄道 :JRおでかけネット

この声掛けに関してはこの駅員の個人的判断(勝手判断)のような気もするが、もし上からの指示であればこれは問題だ。

いや、上からの指示でなくても任意協力だと知らせずに声掛けして移動させようとするのはまずいだろう。実質、騙して移動させようとしているようなものだから。

駅員が去った後、私達の隣に恐らくは恋人同士だろうか、若い男女が着席してきた。

しばらくして男性の方が女性専用車の表示に気づいたらしく移動しようとしたので「乗っても大丈夫ですよ」と言ったのだが、

男性客:エキスポライナーに関しては大丈夫と言うことですか?

会員B:そうじゃなくて、女性専用車とあっても任意協力なんです。差別になるので法的にも強制は出来ませんから…

すると何を思ったのかこの男性客は「ご解説ありがとうございました!」などと言って、一緒にいた女性を連れ、隣の車両に移動してしまった。

先の外国人男性といいこの男性客といい、ものの見事に『女性専用車』という虚偽表示に騙されている。そして車内に乗り込んできてまで声をかけてきた駅員…

これは今後、何度もエキスポライナーで乗車会をする必要がありそうだ。

新大阪→桜島(おおさか東線&ゆめ咲線)

停車中にいろいろあったが列車は定刻通り9:41に新大阪駅を発車。

しばらくして淀川を渡る。そして淀川を渡った先で大阪駅(既存の高架ホーム)に向かうJR京都線と別れ、こちらは同じ大阪駅でも地下にある「うめきたホーム」に向かう線路に入る。

関東で例えるなら東京駅の総武線ホームのようなものだ。

しばらく地上を走った後で地下に潜り、大阪駅のうめきたホームに到着した。

ここは列車の扉の位置に合わせてホームドア自身が移動するという、最新式(?)のホームドアが設置されていることでも知られている。

そして私達の乗ったエキスポライナーはそのホームドアのあるホームに到着。

ここから会員Dが乗車。私達と合流した。

そして女性客に交じって男性客が2人ほど乗車してきた。

合流して早速会員Dが「新大阪で何も問題なかったですか?」と尋ねてきたので「いや、問題大ありでしたよ」と答え、新大阪駅での一部始終を話した。

エキスポライナーはここ大阪駅(うめきたホーム)でもしばらく停車した。

車内は少し乗客が増え、若干立ち客も出てくるぐらいの乗車率になった。

会員Dによると、大阪駅うめきたホームではエキスポライナーの女性専用車案内表示や駅構内での女性専用車の案内放送はなかったとのこと。

大阪駅うめきたホームでの案内表示(女性専用車位置だが、女性専用車の表示がない)

大阪駅うめきたホームでは普段、おおさか東線の久宝寺方面行き以外には女性専用車のある列車がないので、恐らくはホームの案内表示装置や放送などが対応していなかったのかも知れない。

とはいえ、任意協力なのに女性専用を名乗る「ウソの女性専用車案内表示・放送」はしなくて正解である。

大阪駅うめきたホームを出てしばらく地下を走ると、勾配を上り再び地上に出た。

今走っているのは梅田貨物線だ。貨物列車の他、定期列車だと特急くろしおや関空特急はるかなどがここを通る。

地上からさらに勾配を上って高架線に上がり、ここからは大阪環状線と梅田貨物線がぴったりと並行して走る。

やがて大阪環状線の野田駅を通過(正確には野田駅の脇を貨物線で通り抜けただけ)。

車内では特に私達のことを気にしているような人はおらず静かだった。列車の走行音以外はほとんど聞こえてこない状態である。外はどんより曇っているが今のところ雨は降っていない。

そしてしばらくすると今度は西九条駅を通過(正確には西九条駅の…以下略。)

大阪環状線(梅田貨物線)を走行中の車内
西九条駅を通過

西九条駅を通過した後もしばらく貨物線を走り、その先でゆめ咲線に合流する。

しばらくゆめ咲線を走り、安治川口駅の手前で「まもなくユニバーサルシティでございます」との案内が入りその直後、安治川口駅を通過。

野田駅、西九条駅と違ってこちらは本当に通過である。ただ放送のタイミングと駅の通過速度がそれほど速くないことから、一瞬ユニバーサルシティ駅に着いたのかと錯覚しそうになる。

安治川口駅通過後、少し走って次の停車駅ユニバーサルシティ駅に到着、ここで乗っていた乗客の半分くらいが降りた。

この列車はエキスポライナーと名前が付いているが、実際にはユニバーサルスタジオジャパン(USJ)へのアクセス列車としての需要もかなりありそうだ。エキスポライナーは万博期間中(2025年10月まで)のみの運転だが、万博終了後もUSJへのアクセスのために運行しても良いかも知れない(ただし女性専用車を設定するのは論外)。

ユニバーサルシティ駅でしばらく停車した後、列車は終点の桜島駅に向けて発車した。

ここから桜島駅まではもうあと1Kmもない。

ほどなくして列車は終点の桜島駅に到着、私達も含め乗車していた乗客が全員下車した。下車した際に乗客の中に1人男性客がいるのを確認した。

万博初日の桜島駅で

ホームには警備員が何人も配備されていた。

また通常の改札口とは別に万博用の臨時改札口も設けられており、乗客の多くはそちらに向かうようだ。私達もここで切符を買い直す必要がある(今回は大回り乗車やフリー切符などでの乗車ではない)ので、万博用改札口から外に出ることにした。

桜島駅に到着。万博に向かう人が一斉に降りた
桜島駅に設けられた臨時万博改札口

万博に行く客はここからバスに乗り換えて夢洲(万博会場)に向かうようだ。

人は多かったが、激混みという状況でもない。

これは推測だが、やはり新大阪からでもJRのエキスポライナーに乗る乗客より、大阪メトロ御堂筋線に乗って本町駅から同じく大阪メトロの中央線に乗り換えて万博会場に行く人の方が多いのではないか?

新幹線で新大阪まで来てそこから大阪メトロ御堂筋線、中央線を使った場合、新大阪駅と本町駅で2回乗り換えが発生するが、大阪メトロ中央線ならバスに乗り換える必要がなく、直接万博会場まで電車で行けるからそっちの方が都合が良いかも知れない。

切符を買い直し、私達は再び桜島駅の改札内に入った。

桜島→大阪(ゆめ咲線&大阪環状線外回り)

桜島駅からは10:18発の京橋行きに乗車する。

ホームでしばらく待っていると、その京橋行きになる列車がホームに到着した。

桜島駅は行き止まりの終点だからここまで乗ってきた乗客が全員降り、列車は折り返して京橋行きになる。

そして過去に何度か触れているが、ここ桜島駅もJR西日本の他の多くの駅同様、ちょうど階段の位置に女性専用車が停まる。(現在設置されている万博臨時改札からは離れているが…)

桜島駅の階段と女性専用車

とりあえず乗車したが、まだ発車までしばらく時間がある。

車内は今のところ私達だけだ。しばらくしてホームを車掌と思われる職員が歩いて通りかかった。

こちらを少し見たが、気づかないふり(?)をしてそのまま通り過ぎていった。

その後、発車時刻までに女性客が数人ほど乗ってきたが、結局車内は完全にガラガラの状態のまま桜島駅を発車。

本当にガラガラの車内(桜島~ユニバーサルシティ間)

すぐに次のユニバーサルシティ駅に到着した。ここで乗ってくるかと思ったが、さすがにまだ午前10時過ぎである。今からUSJを後にして帰るような乗客はほとんどおらず、ユニバーサルシティー駅からも数人程度乗ってきただけ。

ユニバーサルシティー駅で数分ほど停車している間に反対側のホームに桜島行きが入ってきた。

こちらから男性は乗車していないか見てみたが、桜島行きの女性専用車内に男性と思しき乗客はどうやら乗っていないようだ。

ユニバーサルシティー駅を出て少し走ると、先ほどエキスポライナーが通過した安治川口駅。

ホームにそこそこ人はいるが、こちらには乗車して来ず。安治川口駅は上下共用の島式ホーム一面なので、ホームにいた乗客は桜島方面の列車を待っていたのかも知れない。

安治川口駅を出て西九条駅までの間はこれまでより少し駅間距離が長い。

やはりガラガラのまましばらく走って、大阪環状線に合流する西九条駅に到着。

西九条駅もこちら側のホームはそれほど人がおらず、女性専用車にも女性客が数人ほど乗ってきただけ。一方で反対側のホームは人でいっぱいだった。

恐らくこれからUSJか万博に向かう人々だろう。

ここで、会員の1人がスマホアプリで今私達が乗車している列車の混雑率を画面に表示して見せてくれた。

画面では女性専用車の両隣が「ほぼ空席なし」「ゆったり立てる(つまり空席なし)」になっており、やはり女性専用車と両隣の車両で乗車率が異なるのが分かる。

私達が今乗っている女性専用車は「空席あり」の表示になっており、見ようによってはそこそこ座席が埋まっているような印象を受ける表現だが、実際は私達以外に女性客が10人ほどいるだけで、西九条駅の時点でもまだかなりガラガラだった。

列車は大阪環状線外回りに入り、先ほどエキスポライナーで通過した(脇をすり抜けた)野田駅と福島駅に停車。この両駅でも乗車してくる乗客はさほど多くなかった。

福島駅では階段を登ってホームに上がってきた家族連れの男性客が『女性専用車』の表示を見て隣の車両までホームを走って乗車したのを見た。

先の桜島駅もそうだが、関西圏のJR西日本線は階段やエスカレーター・エレベーターのちょうど前に女性専用車が停車する駅が多い。そして、これはいつも言っているがJR西日本はわざとそうしているふしがある。

乗客がホームを走るのは安全上あまりよろしくないが、女性専用車を階段やエレべーター・エスカレーターの目の前に停まるようにしていると、こういうことが起きがちになる。

そこまでして女性専用車を一番便利な位置に持ってくるのはいかがなものか。

福島駅を出ると左からJR神戸線(東海道本線)が合流してきて、10:35に大阪駅の地上(高架)ホームに到着。

私達はここで全員下車し、乗車会もここで終了とした。

大阪駅に到着。ここで解散した

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