5.9月22日の非協力乗車会の模様
警察、消えた!
兼松さんに尻尾を巻いて退散か?
二枚舌TXにも一泡!
張り込んでいたはずの警察が・・・・・いない!一体どうして????
拍子抜けしたのは南流山駅で下車した時のことである。そんなバカな・・・。
せっかく留置場に一泊するつもりで洗面用具まで持参した兼松さんは、あまりの呆気ない幕切れに憤懣やるかたない様子だった。
とりあえず今回は「勝利」と言ってもよさそうだが・・・。
今回の非協力乗車会は、「乗車なれ」している勇士だけで実施した。
HPに公開し、予告電話までした以上は再び鉄道警察が出て来るのは必至だと思われたためである。
下手すれば逮捕される可能性もあるからだ。秋葉原駅のホームに降りると…。
あ、警察、いる! 6月の非協力乗車会メンバーから見せて貰った写真で見た顔だ。
鉄道警察は私服で一般客を装ってはいるが、人相、目付きともヨロシクないのが多いので、すぐ分かる。
念のため、6月の非協力乗車会にも参加した当会会員Sに確認を取った。
「Sさん、ちょっと! あの顔、見覚えないか? 鉄道警察だよな?」
「はい、間違いないです!」
やっぱり来たか。面白いことになるな、これは…。しかし同時に緊張も走った。
他にも2~3人、挙動不審な怪しい男がいる。
張り込むなら、もっとうまくやれよ。見破られてんだよ!
私が女性たちの列に並んでも、3人いた運転士たちは何も言わない。
ドアが開くとあっさり簡単、乗車できてしまった。
しかし、この直後から激しい応酬となったのだ。
一番前のドアから乗り込んで来た駅員が、「こちらは女性専用車ですので!」と、
高圧的な口調で注意して来たのだ。私も強気で反撃に出た。強気なのにはわけがあった。
この日の午後3時半、私はTXコールセンターに電話を入れているのだ。
「女性専用車は任意協力ですよね?」
「はい、その通りでございます」
と電話に出た職員は言い切った。
「では、これから乗りますので、いいですね?」
「ええ、結構です…」
この時、私は50分も喋ってしまった。
女性専用車の矛盾、痴漢対策にはなっていないこと、女性だけが弱者とは限らず、病気やお年寄り、障がい者など、男性の弱者も差別せず、自由に乗れるようになれば我々も喜んで協力すること。
しかし、現状ではいくら考えても理解もできないし、理解できない以上、協力など論外なこと、etc・・・。
職員は一言も反論できず、「ご意見は必ず上の方に伝えますので…」と答えるばかりだった。
「乗ってよい」と言いながら、いざ乗ろうとすれば相変わらず執拗な「お願い」という名の「強制協力」である。
もちろん、「強制協力」という日本語など、あるはずもない。
「協力」を「強制」したら「協力」ではなくなるのだ!
人を馬鹿にするのもいい加減にしろよ!
「あのう、それは義務ですか?法的根拠はあるんですか?」
「一応、そういうことになっていますんで…」
「だから、こっちは何度も問い合わせて、『乗っていいです』と言われたから乗ってるんじゃないですか!」
「乗っていいですなんて言ってないですよ!」
「言われましたよ、TXコールセンターの人に! 我々は犯罪者じゃないんですよ」
「聞けば『任意です』『乗っていいです』と言いながら、乗れば嫌がらせに来る」
「あなた方は言ってることとやってることが逆じゃないですか! おかしいと思わない?」
「国交省に問い合わせたって、法的根拠はないと、そういう回答して来ているんですよ!」
機関銃のようにまくし立ててやったら、年配の駅員は苦虫を噛み潰したような顔で退散して行った。
ふと、目をやると、別のドアでは兼松さんが駅員、警備員3~4人を相手に、向こうでも“舌戦”の真っ最中。
ちょっと加勢に行く。ここでも私は激しく抗議した。
兼松:「だからね、任意協力と専用というのは両立しないんですよ。あなた、日本語、分かります?」
星野:「法的根拠があって男性が乗ったら処罰されますっていうなら、我々降りますよ。
だけど、乗っていいっていうから乗ってるんじゃないですか!」
駅員&警備員:「・・・・・・・・・・・・・」
電車は発車。そういえば私達が乗った直後にも「ここ女性専用車ですけど…」と注意してきた女性がいたが、「ええ、知ってますよ。男性も乗っていいんです」と答えると、それっきり黙り込んだ。
いくら鉄道会社が「任意協力です。乗ってもよい」と答えても「女性専用車」という不当表示をしている限り、殆どの乗客は「男性は乗れないもの、乗ってはいけないもの」と勘違いしてしまう。
こんな詐欺紛いの悪徳サービスが何故、許されるのだ?
2号車に目をやると、鉄道警察がいるいる!4~5人、こっちを見ているではないか。
どこで我々を捕まえに来るんだろう。浅草か、それとも北千住か?
しかし、1号車に移っては来なかった。
浅草を過ぎたあたりから車内も込みだし、私の席からは見えなくなった。
当然、専用車内にも婦人警官が張り込んでいる可能性がある。女性客の様子を一人ひとり窺う。
どうやら、それらしいのはいないようだ。だが油断はできない。
何しろ、彼らは「職権濫用」を「公務執行妨害」と称して、逮捕する連中なのだから!
6月の乗車会には私は参加できなかったが、仲間から報告を受けた時は、
「これでは北朝鮮と同じではないか? 何が法治国家だ!
一体いつから日本はこんな、おかしな国になったのだ!!!」
と、私はただただ、呆れ返るばかりだった。
少しでも示威行為や迷惑行為と取られることがあってはいけないので、一緒にいた他の会員とも会話は殆どしなかった。
これが「嵐の前の静けさ」を予感させ、かえって不気味でもあった。
いつ、彼女たちが一斉に、我々に向かって飛び掛って来るのではないか…という気がしてならなかった。
北千住。お出迎えなし。
「お出迎え」とは、駅員などが女性専用車に乗車した男性客を排除するために、ホームで待ち構えていることを我々はそう呼んでいる。つまり「隠語」である。
八潮、三郷中央でも同様。駅員らの姿はなかった。
区間快速は何事もなく南流山へ到着した。
さて、いよいよ鉄道警察がお出迎えか?
覚悟を決めて外に出た。
だが、隣の車両にいたはずの警察はいなかったのである。
アララ、どこ行っちゃったの?
どうやら途中で張り込みを打ち切ったらしいのだ。
「我々が降りたことに気がつかず、守谷まで行っちゃったのではないか?」と言う仲間もいたが、だとすると、よっぽど間抜けな警察である。
ま、いくら何でもそれはあるまい…。(笑)
秋葉原であれほど予防線を張ったのだから、南流山で今さら逮捕はできないだろう。
今回、鉄道営業法35条を適用されるといけないので、抗議乗車ボードは一切、出さず、持参もしなかった。
メンバーにも出さないよう、予め伝えていた。
抗議の意思さえ示さなければ、35条は適用できない。
粛々と、ただ黙って乗っているだけでは警察も手が出せないのである。
つまり、34条2項も適用できないということが証明された形だ。なるほどね。
狐につままれたような思いでもあったが、これは収穫と言ってもよいかもしれない。
しかし、TXは相変わらず「任意だ」ということが、駅員に徹底されていない。
この点は後日、
徹底抗議して責任者の謝罪を求めるつもりである!
ちなみに後で聞いたが、別のところにいた女性会員も駅員に随分と抗議してくれたそうだ。
女性に言われては駅員もタジタジとなり、引き下がるしかなかったのである。
やはり女性の味方は心強い。
後日、TXに駅員の態度等について電話で抗議をしました。その結果は?