2024年9月29日に名古屋で開催された名古屋コミティア65に「女性専用車両に反対する会」としてサークル出展しました。
以下その報告です。
名古屋コミティアに当会がサークル出展
2024年9月29日、名古屋国際会議場において名古屋コミティア65が開催された。
東京で開催されるコミックマーケット(通称:コミケ)はご存じの方も多いと思うが、それとよく似た同人誌等の頒布イベントである。
過去のイベント参加経験
当会はこれまで2018年と2019年にコミックマーケット(コミケ)に参加したことがある。
その際にはそこそこ関心を示してくれる方もおり、その際に販売した冊子も結構売れたが、その後感染症が大流行し、コミケも会場開催されなくなり、政府からの不要不急の外出の自粛要請も相まって当会も活動を思うようにできなくなった。
その後、外出の自粛要請がなくなってからは乗車会などは徐々に活動を再開していったが、今年(2024年)になり、感染症の流行の影響もほぼなくなったので、今回5年ぶりにこの手のイベントに出展してみようとなり、その時応募できそうなイベントの一つが名古屋コミティアだったので申し込みしたところ、見事当選したため出展となったものである。
サークル設営~一般参加者入場開始
この写真は今回の名古屋コミティアで当会が出展していたブースでの写真である。
この写真はX(旧:ツイッター)でも公開されており、また多数のインプレッション(閲覧)数を記録していることからご存じの方も多いだろう。
午前10:00にサークル入場して売り場のセッティング。まずはすぐ隣のサークルの方と挨拶を交わし、私達も机の上に頒布する冊子を用意したり「女性専用車両に反対する会」のノボリ(旗)を立てたりして、釣り銭なども用意し、11:00からの一般入場を待つことになった。
今回、関西から福山代表や関東から田中副代表も名古屋の会場にやってきた。
やがて11:00になり一般入場かと思われたが、諸事情ありで一般入場が15分ほど遅れるとのこと。そのため15時の終了予定が15分繰り下げられる旨、館内放送があった。
やがて一般入場の時刻になり、一般の参加者(同人誌などを買いに来た人々)が続々と入場してきた。
今回の名古屋コミティアに当会がサークル出展することについて当会公式Xアカウントで事前予告したところ、開催前日になって炎上し、Xの当該ポスト(下画像)の閲覧数がコミティア開催当日になんと1200万を超え、返信や引用のポストが殺到するという状況になった。
当会に対する誤解・偏見・誹謗中傷のポストも少なくなかったが、一方で当会への応援・支持のポストもあり、当会の活動を広く世間に認知してもらうという意味では予想外に嬉しい反応であった。
中には当会の出展を阻止しようとして、名古屋コミティアの運営に「女性専用車両に反対する会の出展を認めるな」と通報する者やSNSで通報を呼びかける者もいたのだが、それに対して「表現の自由は尊重されるべきだから女性専用車両に反対する会への出展は認めるべき」と意見を出してくださった方もいらっしゃったようだ。
また、当会への誹謗中傷のポストも少なくなかったことから「妨害とかありませんでしたか?」と心配の声もいただいたのだが、実際に出展してみると直接当会の妨害をしてくるような者が来ることはなかった。
ただ、一般入場を開始してしばらくしてから名古屋コミティアのスタッフ2名が当会のブースにやってきて「冊子の内容を見せてください」と来た。
「(当会が)不適切な内容の出展をしてるんじゃないか?という通報がありましたので、確認に来ました」とのこと。
もちろん当会は規定違反や公序良俗に反している内容の冊子を作成しているわけではなく「女性専用車両というやり方は差別の問題があるので、差別にならない他の方法で痴漢対策をするべき」という主張なので、こちらから
「当会は痴漢対策そのものに反対しているわけではありませんし、痴漢行為が卑劣な犯罪であるということもよく認識しています。女性専用車両というやり方は差別につながるので、痴漢対策するならやり方を考えてほしいという主張です」
と説明した。
すると冊子に目を通していた2名のスタッフのうちの1人が「わかりました。問題はないということで了解いたしました。では頑張ってください」といって去っていった。
どうやら名古屋コミティアの運営の方々は当会の冊子が頒布ルールに反したものではないと判断してくださったようだ。
『表現の自由』について
ちなみに、こういったイベントでは合法の範囲内での『表現の自由』が最大限尊重される場となっており、あらゆる合法の範囲内での表現を認められている。
例えばカルト宗教を立ち上げてそれを説明した冊子を頒布するのも、内容の是非は置いておいて表現の自由上は認められているのである。
当然、イベント自体のルールを遵守した上での話なのは大前提としてだが。
“コミケの父”が残した理念 「多様性を求め、認めること」こそが“表現の自由”
実際には未成年も入場できるわけだが、(規定されている修正を施して)成年向け冊子も頒布されている。
そこで「未成年も入場可能なイベントなんだから成年向け冊子を出すサークルは出展禁止しろ」などとイベント運営に苦情を出しても何ら対応はされないだろう。
むしろ、憲法で『表現の自由』が保障されている以上、特定の思想・信条・表現だからといって表現する場を奪われることはあってはならない。
だからこそ当会は定期的に集会を行っているが、感染症流行対応等の不可抗力によるもの以外で公民館や民間会議室の会場利用を断られたことはいまだかつて、ない。
よって今回、名古屋コミティアに当会の出展を阻止しようとした者は憲法で保障されている表現の自由を全くもって尊重などしておらず、「自分の思想に反する表現は許さない」という独善的な考えを持っており、こういう人が権力を持つと独裁者となるわけであり、集団の秩序を保つことはできないだろう。
過去の歴史上の出来事で考えると、ナチス・ドイツが自分の思想は異なる書物を焚書したことは有名だが、焚書されたせいで一部の情報が未来永劫失われてしまったのである。
こういった出来事からも『表現の自由』が如何に尊いものか、よく考えてみるべきである。
当会に寄せられたX投稿の数々について
先ほど、当会のX公式アカウントで名古屋コミティアへのサークル出展告知のポストが炎上した事に少し触れたが、その関係でX上では当会に対する多数の批判的なポストが相次いだ。
ただし、その内容については事実誤認や偏見に基づくものが多くみられたため、ここではそれらのポストについて当会や女性専用車両問題についての誤解や偏見が更に広がらないよう、解説(場合によっては反論)していくが、本題と大きく外れるのでこちらのページに掲載することとする。
イベントは穏やかに進行
さて、コミティアのスタッフが去っていったあとは特にこれと言ったことはなくイベントは穏やかに進み、時折、当会の冊子に関心を示してくださった方が見本誌を読んでくれたり、気に入って購入してくれるなどした。
そして冊子を手に取ってくださった方とこんな話もしたりした。
お客様:「名古屋で活動されているんですか?それとも他から名古屋に来られているんですか?」
当会売り子:「名古屋でも活動しています。名古屋のほか関東や関西でも活動しています。」
お客様:「今、紫色の地下鉄(名城線)に乗ってきたんですけど、そこには(女性専用車両)あるんですか」
当会売り子:「名城線は朝だけですね。といっても今日は日曜日だから名古屋ではどこもやってませんよ。土日まで女性専用車両やってるのは関西(JR西と神戸市営地下鉄)だけですね。」
そうこうしているうちに時刻は午後になり、交代の会員が会場にやってきた。
午後から他の会員に引き継ぎ
冒頭に出した写真は今やって来た交代の会員のうちの2人である。
11:00から売り子をしていた私達と代わって、交代の会員が売り子をすることになった。
ちなみに当会の売り子の一人が女性だったこと(当会Q&Aに書いている通り、当会には女性会員も在籍している)について、XなどSNS上でも何人かの方が反応し、意見や感想などを述べてくださったのでここに紹介する。
まず、当会の女性会員がXに投稿した内容がこちら。
これに対し
- ん?女の人参加してるんですか?
- 女性が参加されてるのは本当に立派だと思う。一部の男が痴漢だから女性専用当たり前と主張されてもまともな男には全く通用しないとなぜわからないのか不思議でしたが女性にまともな考えをされてる方がいて安心しました。
- どういうお考えで女性専用車両廃止に賛同されているのですか?同じ女性として参考にしたいのですが
- おそらくスタンプで顔隠している方が本人じゃないかしら?
- 素晴らしい!こういうまともな女性増えてほしいです。応援しています。
- すげぇ リスペクト
というような反応があった。
13時になり、売り子交代の会員も来たので筆者は休憩のためにしばらく会場を離れた。
そして休憩から戻ってきた際、売り子をしていた会員に(筆者が離れていた間は)どうだったかと尋ねてみると、その間特に大きな問題はなかったとのこと。
ただ1人だけ当会のノボリを手で揺さぶろうとしてきた人がいたらしい。何を思ってそんなことをしたのだろうか。
その後は私達もテーブルの前に立って通りゆく人々に声をかけたりした。
やがて時刻は終了時刻の15:30(結果的に終了が15:30まで繰り下げられた)になり当会も後片付けに取り掛かった。
そして後片付けも済ませ、会場をあとにした。
名古屋市内で打ち上げ
その後は名古屋市内の居酒屋に移動し、みんなで打ち上げ。
打ち上げ会場も盛り上がり、名古屋コミティアに参加した会員と参加できなかった(打ち上げのみ参加した)会員とで
「今日はどうでしたか?何事もありませんでしたか?」
「大丈夫でしたよ。時々興味を持って冊子を手にしてくれる人もいて、活動の存在の告知とアピールという点では成功だったと思います」
というような会話から
「来年は久しぶりにコミケに出展したい」
(東京や大阪に出向いて)「京王や阪急とかでも非協力乗車してみたい」
などという会話になり、出てきた料理の美味さとも相まって会話の途切れることがなかった。
会の外部からはこういった会の内側は見えないため、当会サイトを見ても人によっては「キモオタとか非モテとか変な人の集まりでは?」「本当はヤバい団体とかじゃないだろうな」と思ってしまう人もいるかも知れない。
しかし、実際は会員の多くは普通の会社員や学生である。そして、もちろんだが悪い人はいない。
というか人が集まる組織であり、会員同士の交流も深いことから、それなりに協調性・社会性のある人(平べったく言えば、人と仲良くできる人)でなければ会に定着することは出来ない。
当会では全国的に会員を募集しているので、入会希望の方は入会申込フォームより申し込んでほしい。
以下、参考までに
- (先にも書いたが)当会の会員は主に一般の会社員や学生である。
- 恋人がいたり、既婚者も普通にいる。
- 年齢層は下は10代後半から上は80代まで幅広い(高校生以上なら入会可能)。
- 当会の活動趣旨に賛同していただける方なら男性だけでなく女性も入会可能。性別を問わない。
- 全国どこに住んでいても入会は可能。
当会は新しく私達の輪の中に入ってくださる方を待っている。