2020年12月7日に関東・名古屋・関西・九州の会員が熊本に集結し、朝の熊本市電で任意確認(非協力)乗車を行いました。
そしてその後、全員で交通局を訪問・抗議を行いました。
以下その報告です。
全国から集結した会員が熊本市電に乗車
前日に熊本で打ち合わせ
2020年9月に突然市電への女性専用車両の試験導入を発表し、それから2020年一杯(後に2021年3月まで延長)まで試験導入を行っている熊本市交通局に対し、当会もこれまで九州の会員による非協力乗車や交通局訪問などを行ってきたが、今回は関東・名古屋・関西、そして地元九州の会員も含め全国から集まった会員で任意確認乗車を行い、交通局を訪問することとなった。
市電での女性専用車両は平日の運行であり、また交通局も土日祝日は閉まっていることからこうした活動は平日に行う必要がある。
会員の多くが参加したくても仕事で参加できない中で、それでも結構な人数が休暇を取ったりするなどして今回の活動に参加した。
12月7日に市電での乗車会と交通局訪問を決行することになっていたが、その前日の6日の夜、熊本市内に集まって打ち合わせを行った。
こうして全国からの会員が集まるのは久しぶりだが、普段からチャットなどでやり取りを行っているため、お互い久しぶりという感覚はない。
インターネットが普及した今の社会ならではである。
今回は乗車会後の交通局訪問で担当者に質問状を手渡し、その内容について担当者に回答を求めることにしていたのだが、乗車会交通局訪問決行直前の12月4日になって交通局が女性専用車両を(女性優先車両と名称変更の上)2021年1月から正式導入するというニュースが飛び込んできた。
テレビ熊本のニュース記事(現在は公開終了)
11月くらいから質問状をどうするかについて話し合いを重ねてきたのだが、訪問直前になって正式導入の話が飛び込んできたため、それに合わせて内容を変更せざるを得なくなった。
そのため熊本市内での打ち合わせも、本来なら交通局訪問時にどのように話を進めていくかを詰める予定だったのだが、質問状を作りなおすための場となってしまった。
約2時間話し合い、夜も遅くなってきたのと翌日朝早いので市内で解散し、各自宿泊しているホテルへと戻っていった。
多人数で熊本市電にて非協力(任意確認)乗車
前日の打ち合わせから一夜明けて12月7日の朝、JR熊本駅前にある熊本駅前電停に集合し、以下のルートで乗車会を実施した。
①熊本駅前7:22→7:40通町筋
②通町筋7:47→8:00呉服町
③呉服町8:06→8:23水道町
④水道町8:34→8:44辛島町
⑤辛島町8:52→9:08上熊本
(路線図:wikipediaより)
ご覧いただけると分かる通り、女性専用車両のある電車に乗って熊本市の中心部を行ったり来たりするルートで、最後は辛島町から上熊本へ行きそこで終了である。
本来こういう乗り方をすると降りて乗りかえる度に運賃(170円)が必要だが、今回は全員「市電一日乗車券」を使っているのでこれ一枚で今日一日、自由に市電に乗ることが出来る。
熊本駅前電停7:22発の健軍町行きの女性専用車両に筆者と関西の会員Yとで乗った。
車内にはすでに始発駅(田崎橋)から乗車していた地元九州の会員Zがいた。
車内は座席がほぼ埋まる程度だった。
女性専用車両には乗務員が2人いたが、私達が目の前で乗っても一切声かけはなかった。
この先、途中の電停で一人また一人と、当会のメンバーが乗車してくる。
慶徳校前では関東の会員Lが乗車してきた。このあたりから立ち客が増えてくる。
熊本市中心部の辛島町で会員Sが乗車。
かなり立ち客が増えてきたが、まだ押し合いへし合いにはなっていない。
辛島町から2つ先の熊本城・市役所前で多数の乗客が下車し、立ち客が少なくなった。
どうやら朝は多くの乗客がここで降りるらしい。
私達は次の通町筋電停で全員下車し、ここで名古屋の会員Aと合流した。
通町筋~呉服町
通町筋7:48発の田崎橋行きで、再び熊本駅前方面に戻る。
私達が乗車する際に一人の男性客が「女性専用車両」の表示を見て、目の前にいた乗務員に「乗れないのか?」と尋ねると、「強制排除はいたしません」と回答していた。
私達が乗車すると、すでに女性専用車両内には子連れの男性客が一人いた。
また女性専用車両と前の車両で極端ではないが混雑差があった。
私達は熊本駅前までは戻らず、途中の呉服町で下車し、ここで折り返し健軍町行きの電車を待った。
呉服町~水道町
呉服町電停はホームの幅が人の肩幅くらいしかない。
朝はそこに乗客が並んでいるわけだが、こんな状況で女性専用車両を設定すること自体、かなり無理があるように思えて仕方がないのだが・・・。
呉服町電停ではホ―ムに人が一杯に並んでいたこともあり写真は撮影出来なかったのだが、どのくらい狭いかこのページをご覧の皆様にも分かるよう、同じぐらいのホ―ム幅である健軍校前電停の写真をここに出しておく。
この写真は端部分だが、ホ―ム全体がこの幅しかない。
しばらくして8:06発の健軍町行きが到着したが、ホームがこの幅だから待っている私達の、それこそすぐ目の前に電車が入ってくる。
まさに「大迫力」である。
しかし、これは安全上かなりよろしくないのではないか?
とは言え、路面電車で場所が限られているから仕方がないという部分はあるだろう。
しかし、それならなぜこんな状況で女性専用車両を設定するのか。それもわずか2両編成で。
朝ラッシュ時の安全性の確保について、交通局はどういう考えなのだろう。
しかもそれだけでなく、将来的には急行運転も検討しているという。
ただでさえ人の肩幅くらいしかないホームに人がたくさん並んでいるところを急行が通過して行くというのはかなり怖い気もするが・・・
痴漢対策なら他にも方法はあるのに、なぜそこまでして女性専用車両を何が何でも設定しようとするのか、その意図が分からない。
少なくとも痴漢対策や盗撮対策というのは恐らく建前で、実際には他に理由があるのだろう。
ツイッターなどには「熊本市交通局は路面電車での女性専用車両や急行運転など、常に新しい施策を先取りしていて先進性がある」などと交通局を持ち上げている意見もあるが、私達から見れば熊本市交通局はちょっと思考がぶっ飛んでいるようにしか思えない。
この健軍町行きもラッシュ時のためか、かなり混んでいる。
このまま辛島町・花畑町を過ぎ、やはり熊本城・市役所前電停で乗客が多数下車した。
私達は先ほど降りた通町筋を過ぎて水道町まで乗車し、ここでまた熊本駅前方面の電車に乗り換えた。
水道町~辛島町
次に乗車するのは8:37発、田崎橋行きである。
しばらく時間があるのと、狭いホームで待つのは気が引けるので、一旦ホームから離れ電停近くの交差点の歩道で次の電車を待つことにした。
この時間帯、数分おきに電車は運行されている。
ただその多くが女性専用車両のない1両編成である。
私達が待っている間にも次々と電車が到着し、電停に停車しているすぐ後ろにまた次の電車が待っているのが見えたりした。
会員の一人が「電車が渋滞している」と表現していたが、まさにそんな感じだった。
乗車予定の8:37発田崎橋行きが到着したので私達も乗車した。
こちらもかなり混んでいる。すでに男性が一人乗車していた。
乗車してすぐ女性専用車両の案内アナウンスがあり、次の通町筋電停で多数の乗客が下車した。
私達はそのまま辛島町まで乗車して、今度は熊本駅前方面には行かず、上熊本方面の電車に乗り換える予定である。
辛島町~上熊本
辛島町電停も朝ラッシュ時のためか、ホームは人でいっぱいだった。
先ほどの呉服町電停ほどではないものの、やはり路面電車ということでホームは広くない。
このページの上に貼った路線図を見ていただけると分かるように、辛島町から熊本駅前(田崎橋)または上熊本方面へ向かう場合はここが路線の分岐点となる。
つまり、ここでは電車の行き先に注意する必要があるということである。
しばらくするとホームに田崎橋行きがやってきたが、ホームの端のほうに座っていた地元のおばあさんが私達に「これは上熊本には行かんよ」と教えてくれた。
私達の会話の内容から、上熊本に行くつもりだということが分かったのだろう。
声掛けされるにしても、こういう声掛けならばありがたい。
もうしばらく待って、8:59発の上熊本行に乗車。こちらはそれほど混んでいなかった。
ここまで乗車したすべての電車がそうだったが、この電車でも乗務員は女性専用車両に男性がいても一切声はかけてこなかった。
やはり男性に「声はかけない」「排除はしない」ということを、熊本市交通局は徹底しているようである。
またここまで乗車していて、乗務員たちの接客態度も非常に丁寧で好感が持てるのだが、一方で上層部は先にも述べた通り2両編成で女性専用車両とか、ちょっと思考がぶっ飛んでいるような気がしてならない。
ある意味、従わざるを得ない職員が気の毒である。
熊本市交通局も今は「安心してご利用いただくため、痴漢・盗撮等の対策として女性専用車両を導入・・・」などとしている(写真)が、そのうち他の鉄道事業者と同じように「痴漢・盗撮対策」を言わなくなり「女性に安心してご乗車いただくため」だけになって行くのではないだろうか?
これは、女性専用車両を運行している鉄道事業者に見られる、ある種の法則みたいなものである。
ちなみにこの写真は今回の乗車会とは別の日(11月中)に健軍町の電停で撮影したものだが、この写真を撮った時点ではまだ正式導入は発表されていなかった。
交通局は「アンケートを取って、その結果を見て本格導入するかどうかを決める」と言っていたが、まだ決まっていない段階で「本格導入に向けて検討してまいります」などと公言しており、恐らく正式導入決定が最初からほぼ既定路線だったのではないかと思われる。
やがて、進行方向左に新幹線の高架が見えてきた。
朝は肌寒かったが、今は陽が昇ってきて辺りはすっかり行楽日和である。
しばらく新幹線の高架に沿うように走って9:15に上熊本到着。ここで乗車会は終了とした。
上熊本到着後は乗務員が車内に貼りだしていた「女性専用車両」の表示を手ではがしていた。
熊本市交通局に訪問
この後は熊本市交通局への訪問である。
交通局へは市電の交通局前電停で降りることになるが、一日乗車券があるので当然ながら市電で向かうことに。
女性専用車両の時間は過ぎたので、これは任意確認乗車ではなく、単なる移動である。
先ほど「訪問直前の12月4日になって突然正式導入が発表されたため、交通局に出す質問状の内容を急遽変えざるを得なくなった」という話をしたが、当会が交通局に訪問のための事前アポを取ったのが11月25日である。
もちろんその際に「12月7日にそちらに行く」と伝えているので、当会メンバーの中からは(これはあくまで推測の域を出ないが)「当会が訪問する前に正式導入を決定してしまったのでは?」という疑念の声も出た。
やがて私達の乗った上熊本からの電車は熊本市内中心部を抜け、交通局前電停に到着した。交通局前電停から交通局まではすぐである。
交通局に入り、受付で10:30から予約していた者だと伝えると、すぐに担当者が出てきたが、開口一番「11時から研修なので、対応できるのは今から30分です」と言うではないか。
「は? そんなこと、たった今まで全く聞かされていなかったのだが? 研修というのは本当か??」
「まさか、当会に対応する時間を最小限にするためにそんなことを言っているのではないだろうな??」
と思ったものの、後の祭りである。
これでは交通局と意見交換どころか、質問状に記載している質問全てについて交通局からまともに回答を得ること自体、時間的にほぼ不可能である。
先述したように、交通局訪問直前に正式導入を発表されたので、11月から内容を煮詰めていた質問状を前日に大急ぎで作りなおす羽目になったわけだが、それでも何とか作成して当日いざ訪問したら「時間は30分だけ・・・」
これでは一体何のために、質問状の内容や訪問当日の話の持って行き方などについて、当会内で何度も話し合いを重ねてきたのか・・・
もちろん、正式導入の時期や研修が当会の訪問と偶然重なった可能性は残されているが、もし交通局が意図的に当会の訪問前に女性専用車両の正式導入を決定し、さらに当会にものを言わせないため、研修を口実に時間を切ってきたのなら、熊本市交通局は相当に狡猾であるといえるだろう。
仕方がないので、質問状の内容のうち4つから5つ程度に絞って質問することにした。
<質問1>首都圏で女性専用車両をめぐる事件(東京メトロ千代田線における緊急停止等)が起きてニュースになったことにより社会問題になったり、COVID-19(以下、新型コロナウイルス感染症)で混乱しているこの時期にわずか2両編成の列車に女性専用車両をなぜ試験導入したのでしょうか。
「なぜこの時期に?」という質問には「今年11月の時点で痴漢認知件数が10件になった」「痴漢被害は圧倒的に男性から女性に向けてのものであり、女性に安心してご利用いただくため」などと言っていた。
しかしすでに痴漢対策という理由は関西地区のJR西日本が女性人気取り丸出しポスターを作った例などでウソがバレはじめている。
先にも少しふれた通り最初は「痴漢・盗撮対策」と言っていたのが、痴漢や冤罪に明確な効果が見られないとなるといつしか「女性の安心のため」にすり替わるのだが、熊本市もやがてそうなるのだろうか?
それにしても、痴漢対策といいつつやはりこのコロナ禍の時期に余計に車内を密にする恐れのある女性専用車両をわざわざ導入することについては本当に疑問が残る。
<質問2>当初どのような経緯で「女性専用車両」を導入しようという話が持ち上がったのでしょうか。
外部(政党など)から犯罪対策として「女性専用車両」の提案・要請があったのでしょうか。
また、いつから「女性専用車両」が検討されていたのでしょうか。
市議会などで外部(政党など)から女性専用車両を勧められたりしたのかについては、「そのようなことはない」と完全に否定した。
「現場の乗務員から『痴漢対策のために女性専用車両が必要』との声が出たから」とのことだった。
しかし、そうだったとしてもそれは単なるきっかけであり、恐らく交通局側に「女性専用車両をやりたい意識」が多分にあったであろうことは想像に難くない。
編成両数の問題や朝ラッシュ時の安全性の確保、さらには今現在コロナ禍で世間が騒がしくなっているこの時期に女性専用車両を実行に移すのは相当に高いハードルがあるからだ。
交通局は女性専用車両に痴漢対策とは別の「何か」を期待しているのではないだろうか?
ちなみに交通局内で女性専用車両の導入云々が言われるようになったのは、今年度に入ってからとのこと。
少し話がそれるが、以前から当会では、市議会で女性専用車両についてのやり取りがないか、市議会議事録をチェックしていた。
しかし何度検索をかけても「該当なし」であった。
ところが、正式導入が決まったことを報じた12月4日のマスコミ記事では「4日の市議会で明らかになった」とある。
2020年9月の活動報告で「公明党の関与は無さそうだ」としたのも、議事録検索で全く何も引っかからなかったためだが、今まで多くの鉄道事業者に女性専用車両を要求してきた公明党が本当に関係していないのかどうか、やはり気になるところである。
<質問3>他事業者ではラッシュ時などでの安全確保の問題や車両による混雑差が激しくなるなどの理由から、短編成での導入はしていませんが、貴局がわずか2両編成の列車における導入でも問題ないと判断した理由は何でしょうか。
また、昨今では様々な場面で「三密」防止策について試行錯誤しているところなのに、明らかに「三密」を招くと思われる「女性専用車両」の導入について貴局内では疑問や不安の声が出なかったのでしょうか。
熊本市交通局では2両編成の場合、もともと前の車両に混雑が偏る傾向があるとのこと。
「それならば後ろを女性専用にすれば、男女が分かれるのではないか?」と考えているとのことだった。
そして、密については「市電の構造上、やむを得ないと考えている」とのことだった。
<質問10>近年、性的少数者(「LGBT」などと一般的に呼ばれています)の人権を尊重しようとする動きが広まっており、熊本市においても「熊本市パートナーシップ宣誓制度」を開始し、文化市民局人権推進部において「性的マイノリティサポートハンドブック(「サービス業向け」及び「医療従事者向け」)」を作成するといった動きがあります。
「LGBT」の「T」にあたるトランスジェンダー(性自認と身体的な性が一致していない 方)の方の中には、性自認が女性である一方で身体的な性別が男性であること等により女性専用車両に乗ること、および女性専用車両そのものに強い抵抗感がある方もいます。
昨年には、女子大学が戸籍上男性であっても性自認が女性である人を受け入れることに対して、一部のフェミニストを名乗る人物により、「女性専用スペースに入ってくる『生物学的に男』 の人物を排除しよう」などと、トランスジェンダーの人々に対する攻撃が行われるといった問題がありました。
熊本市が作成した前述のサービス業向け性的マイノリティサポートハンドブックにおいて
「こんなことばを使ったり聞いたりしたことはありませんか?・あの人って、男なの? 女なの?」
といった記述があり、また「だれでもトイレ」の確保や「性別限定のサービスの見直し」といった対応を求める記述がありますが、いわゆるトランスジェンダーの方の中には、女性専用車両を利用するうえで性別を詮索され、本人のプライバシーを毀損するといったことも考えられます。
貴局において、女性専用車両の導入にあたり、性的少数者、とくにトランスジェンダーの方々の人権についての議論は行われたのでしょうか。
この質問については「市内の性的少数者の団体に女性専用車両について意見を聞いたが、概ね賛同的だった」とのこと。
一瞬、「本当か?」という気がしたが、すぐにサッと答えが出てきたことから考えて、恐らくは私達からこういう質問をされることを想定して事前にそうした団体に問い合わせていたのだろう。
ただ「トランスジェンダー女性も性的被害にあうことがあるので、そうした人々でも女性専用車両に乗れるようにはしてほしいといった意見があったことから、任意の協力ということにさせてもらっています」とのことだった。
今回、質問状の他、「反対する会が提案する未来志向の迷惑行為防止策について」と題した、女性専用車両によらない痴漢対策の提案書も一緒に交通局に手渡した。
女性専用車両を導入すること自体が目的になっている感のある交通局にどこまで真剣に読んでもらえるかは未知数だが、少なくとも当会は決して痴漢対策自体に反対ではないし、当然ながら 「女性専用車両に反対=痴漢対策に反対」でもない。
一連の活動を終えて・・・
結局11時になったので面談は切り上げて、今回、回答を求めることが出来なかった質問については年内に文書で回答をいただくことにして私達は交通局を後にしたのだが、「11時から研修」というのがどうも信じられなかった。
帰りの市電の中で、つり革をもってメンバー同士「研修って本当か?」という会話をしていたら、乗務員から「(コロナ対策のため)車内での会話はお控えください」と声掛けがあった。
・・・おっと、これは失礼。ただし全員マスクはしていたが。
女性専用車両に男性がいても声はかけないが、こういう声かけならあるようだ。
それだけ「女性専用車両に男性がいても声はかけないこと」は熊本市交通局では徹底されているということである。
それは良いのだが、交通局はなぜ男性を排除できないと分かっていながら、痴漢対策・盗撮対策と言いつつ、2両編成で電停のホームも非常に狭いにもかかわらず女性専用車両を導入しようとするのか?
2両編成の場合は後ろの車両にも乗務員が乗りこんでいるので(そして通常の電車に比べ、かなり車両がコンパクトなので)、車内で何かあったとしても乗務員がすぐ対応出来るはずである。
やはり「熊本市交通局は先進的」という、対外的なアピールの一環のような気がしてならない。
その後12月11日になって、「熊本市交通局の女性専用車両の本格導入が延期」というニュースが飛び込んできた。
それによると「試験期間が短すぎる」「議員への説明が不十分」という声が議会で挙がったからとのこと。
これを見る限りどうやら公明党などの女性専用車両推進勢力によるものではなく、やはり交通局が自発的に先走ったもののようにも思える。
2021年3月まで試験導入期間を延長するとのことだが、こちらについても市議会の議事録検索をかけたものの、やはり何も引っかからなかった。
報道では「『試験期間が短すぎる』・『議員への説明が不十分』という声が議会で挙がった」とあるのだが、なぜ議事録に載らない(載せない?)のか疑心暗鬼になってしまう。