現在(2020年6月)、新型コロナウイルス流行に伴い、当会も活動自粛中ですが、サイトの更新が長期間にわたって滞るのを避けるため、緊急事態宣言が出される前に行っていた乗車会の中から、まだ紹介していなかったものを紹介します。
神戸の地下鉄で非協力乗車
神戸から大阪へ帰るJR線内で女性客と口論に
大阪~三宮(JR神戸線)
今回はJR大阪駅に集合。
大阪13:08発、須磨行き普通に乗車するため、私達は女性専用車位置に並んだ。
ホームに警備員がいたが私達には何も言って来ず。
しばらくして列車が到着。日曜日の日中のせいか、車内は空いていた。
快速先発待ちのため数分ほど停車の後、ガラガラのまま大阪駅を発車。男性客は私達だけの模様。
2駅先の尼崎から会員一人が合流。
特に何事もなく、立花・甲子園口・西宮と停車し、芦屋で私達以外に男性客が一人乗車。
この先も特に何事もなく、結局ガラガラのまま13:45に三宮着。
三宮~西神中央(神戸市営地下鉄、西神・山手線)
私達はJR三宮駅から徒歩で地下鉄三宮駅へ向かった。
今回は神戸市営地下鉄での乗車がメインとなるため、全員で一日乗車券を購入。
まずは三宮から西神中央まで乗車することにした。
以前から当会サイトをご覧くださっている方なら覚えておられるかもしれないが、他の路線に比べて神戸の地下鉄ではどうしたものか、変わり者と遭遇することが多い。
過去の乗車会の際は乗車している私達に「ここは女性専用車。あなたたち神戸市民なの?この地下鉄は市民の税金で出来てる」などと意味不明なことを言ってきた女性客がいた。
「女性専用車両には神戸の市民税を支払った者しか乗れない」なんて話、聞いたことないのだが・・・
また別の乗車会の時には私達に「ここ女性専用車」と声かけしたあと、着席した私達のすぐ隣にピッタリとくっつくように着席し、脚や首をせわしなくゴソゴソと動かして、落ち着きのない様子を数十分間にわたって続けた後、下車する駅で立ち上がる際に「よいしょーーーーーっと!」と、車内全体に聞こえるかと思うような大声を出し、車内の注目を集めた女性客もいた。
2019年2月 関西本部:JR神戸線・神戸市営地下鉄西神・山手線 非協力乗車会
まあ単なる偶然かもしれないし、だからどうだという話でもないのだが・・・
もっともそれを言ったら、過去にJR京都線の車内でロングシートの座席に横になって寝ていた女性客もいたので、これは神戸の地下鉄特有の話でもないのかもしれない。
2017年3月 関西本部:京阪本線・JR京都線 非協力乗車会
さて、地下鉄三宮駅のホームで並んでいると、こちらを見る女性客はいたものの、声掛けはなかった。
その後、西神中央行が到着したので乗車。車内はガラガラで半分以上空席だった。
両隣の車両は座席がほぼ埋まっているようである。
三宮を発車後は特に何事もなく、県庁前・大倉山・湊川公園・上沢・長田・新長田・板宿と過ぎて行った。
板宿駅を出て、次の妙法寺駅の辺りで一旦、少しだけ地上に出る。
そこからは再びトンネルだが、その次の名谷駅からは終点の西神中央まで地上区間である。
名谷駅の次の学園都市駅でややまとまった降車があり、もともと空いていた車内はさらにガラガラになった。
そして私達以外には女性客が数人ほど乗っているだけの状態になった。
そのまま、終点の西神中央に14:28到着。
ここで休憩を入れることにした。
西神中央~新長田(神戸市営地下鉄、西神・山手線)
時刻は14時半になっていたが、私達はまだ昼食を摂っていなかった。
そこで西神中央駅近くのお好み焼き店に入り、そのあと西神中央から三宮方面に引き返すことにした。
西神中央15:52発の谷上行きに乗車。
終点駅で折り返しのため、まだ発車時刻までしばらく時間がある。
その間に乗務員と思われる職員が通りかかったが、私達に声はかけてこず。
やがて発車時刻となり、列車はゆっくりと西神中央駅を発車。
車内は乗客もまばらでやはり空いている。
先ほどの西神中央行もそうだが、それほど混雑もしない、というよりガラガラの時間帯にまで終日女性専用車両を設定している時点で「やむを得ない痴漢対策」というのはおかしいと、当会も繰り返し主張しているのだが、どうやら今では女性専用車両は「あるのが当たり前」のようになってしまい、「痴漢対策という理由のほうがどこへやら」という状態になってしまっているようである。
そもそも、神戸の女性専用車両も他の地域の女性専用車両と同じく、公明党が人気取り政策として推進したものだが、そうした事実が黙殺され、「痴漢対策」という建前が(賛成派にとって)反対派を撃退するための便利な道具になってしまっているのだ。
いくら反対派が「女性専用車両は差別である」ということを筋道を立てて論理的に説明しても「女性専用車両=痴漢対策」という前提を認めてしまっている限り、
「痴漢被害者の気持ちを考えろ。お前らは痴漢被害にあわないからそんなことが言える」
「女性専用車両は痴漢対策という正当な理由があるから差別じゃない」
「そんなに女性専用車が嫌なら、痴漢をゼロにしてみろ。痴漢がなくならない限り、女性専用車両はあって当然」
「差別だの何だの言っても痴漢被害がある以上、女性専用車両があるのは仕方がない」
「女性専用車両が出来たのは痴漢のせいだからお前ら男の自業自得」
などと、(ネット上の)賛成派に言いたい放題言われるだけである。
「差別はいけない!例え痴漢対策だといっても手段が正当でない!」と反対派がいくら主張しても、賛成派からすれば世間が「女性専用車両=痴漢対策」と思っている以上、そして反対派もそれを認めてしまっている以上、痴漢やその被害者の存在を盾に取りさえすれば、反対派を撃退することは容易だし、反対派の「差別だ!」という主張など、怖くもなんともないのである。
逆に「痴漢から守るための女性専用車両を差別と捉える方がおかしい」などとやられるのがオチであろう。
賛成派にとって「痴漢対策」は反対派を撃退するための「最強の武器」なのだ。
しかし、痴漢対策が「ただの建前」だと世間にバレてしまえばそうは行かなくなる。
例えば上記の「痴漢被害者の気持ちを考えろ!お前らは痴漢被害にあわないからそんなことが言える」に対しても
→私達は痴漢被害者のことを思うからこそ、痴漢の減らない痴漢対策など名ばかりの女性専用車両ではなく、埼京線で痴漢6割減の車内監視カメラを奨励し、特に男性の高齢者や障がい者に対する差別に当たる女性専用車両には反対しています。
表向き痴漢対策という名目で実際には公明党の人気取り政策や鉄道事業者の金儲けに利用されている女性専用車両を、痴漢対策だと未だに本気で信じておられるのですか?
等と返すことが出来る。
それに対して、「監視カメラに何ができる!」などと返してくれば、埼京線でのデータを見せれば良いし、また「女性だけの空間を奪うな!」と来たら、「あれ?痴漢対策はどこへ行ったのですか?」と返すことも出来る。
以下、他のものにも反論例を出しておこう。
「女性専用車両は痴漢対策という正当な理由があるから差別じゃない」
→女性専用車両は痴漢対策を建前にしているだけ。痴漢対策を隠れ蓑にした、ただの差別です。
「差別だの何だの言っても、痴漢被害がある以上、女性専用車両があるのは仕方がない」
→まだそんなことを言っておられるのですか?女性専用車両が痴漢被害者のためのものかどうか、ご自身でよくお調べになってから出直してきてください。
「女性専用車両が出来たのは痴漢のせいだからお前ら男の自業自得」
→本気で言っているなら、ご自身で自分の無知を晒しているようなものですが、もしかしてお気づきになられていないのですか?
あと、よくあるのが上記の例でも出した、「そんなに女性専用車が嫌なら、痴漢をゼロにしてみろ。痴漢がなくならない限り、女性専用車両はあって当然」という、賛成派からの意見である。
これについても「女性専用車両=痴漢対策」を真に受けていると、大抵の人はまともに反論できなくなる。
痴漢を完全に撲滅するのはほぼ不可能に近いからだ。
また、こういうことを言う賛成派もそれを分かっていて、わざとこういう言い方をしているフシがある。
ここまで言うと分かると思うが「女性専用車両=痴漢対策」という前提で議論している時点ですでに賛成派のペースにはまっているのである。
もちろん反対派が頑張って、仮に痴漢をゼロにしたとしても女性専用車両はなくならない。
これまで何度も主張してきたように、女性専用車両を人気取り・実績作りの道具として推進している政治家や政党がおり、また鉄道事業者もそれを金儲けに利用しているのだから、痴漢が減ろうと減るまいと、女性専用車両の存廃には関係ないのである。
だからこそ当会は「反対派はいつまでも痴漢対策という建前を真に受けていてはならない」と言い続けているわけだし、また「鉄道事業者が女性専用車両を利用した広告で大幅に割高な広告料を取り、金儲けをしている」といったことを主張してきたのも「女性専用車両は痴漢対策だから必要」「反対派は痴漢被害者のことを考えていないから、女性専用車両が差別だなどと言える」といった世間の認識に一石を投じるためでもある。
一部の方には誤解されているかもしれないが、当会は「女性専用車両が営利目的に利用されているから反対!」でもなければ、「女性専用車両限定広告を無くすのが目的」でもない。
女性専用車両限定広告がなくなっても、女性専用車両が残り続けるのなら差別はなくなっていないのだから当然それでOKなわけはないし、また鉄道事業者が金儲けなどでなく「本心から痴漢対策のため女性専用車両を導入しているならOK」でもない。
(まあ、本心で痴漢対策のために女性専用車両を実施している鉄道事業者など、まず皆無だろうが・・・)
女性専用車両の問題の本質は「公共の場における差別」であり、女性専用車両の商業利用についてはそれ自体が問題の本質ではない。
しかし、今の世間は「女性専用車両は痴漢対策。反対するほうがおかしい」で思考停止してしまっているから、その状況を変えるには「女性専用車両は痴漢対策ではない」という情報を発信することも必要なのである。
たとえ反対派がどんなに完璧な理論で女性専用車両の差別性を訴えても、世間の多くの人々は(特に積極的な賛成派でなくても)「差別とか言っても、痴漢がいるのだから仕方ないでしょう?」「被害者の気持ちを考えたことがありますか?」などと、感情論で考えてしまいがちである。
人々が「女性専用車両=痴漢対策」と思いこんでいるままではどんなに反対派の理論が完璧でも「女性専用車両が差別である」とはなかなか社会に認識されないだろうし、また認識されたとしても「痴漢がいるから仕方がない」で、結局片付けられてしまうだろう。
だからこそ「女性専用車両は差別である」と主張するだけでなく、「女性専用車両は痴漢対策ではない」という情報を発信することも必要なのだ。
もちろん、差別に当たらない形での痴漢対策を主張して行くのも当然、必要である。
なお、世間には「女性専用車両は御堂筋線事件がきっかけで出来たのだから、痴漢対策・性犯罪対策に決まっている!」と、大真面目で言ってくる人が未だにいるが、これは「単なるデマ」である。
御堂筋線事件を受けて結成され、活動を開始した「性暴力を許さない女の会」が「粘り強く鉄道事業者に女性専用車両を作るよう訴えかけ、女性専用車両を実現させた」というデマを信じている人が、まだ少なくないようなのだが、実際は当の「性暴力を許さない女の会」が御堂筋線事件と女性専用車両との関係を完全に否定しているのだ。
これは上記リンク先のページ内でも述べている。
時間があれば上記リンクのページも是非お読みいただきたい。
さて、そうこうしているうちに列車は名谷駅を過ぎ、再び地下へ。
さらに進んで途中の新長田駅で下車。
ここから海岸線に乗り換え。
新長田~三宮・花時計前(神戸市営地下鉄海岸線)
海岸線の新長田駅から三宮・花時計前行きに乗車。
先ほど乗車してきた西神・山手線も6両で毎日・終日女性専用車両を設定しているが、こちらはわずか4両編成で土日も含め、毎日・終日女性専用車両をやっているという、まさに「異常な路線」である。
新長田では女性専用車両の乗客は私達だけ。途中の駅で若干の乗り降りはあったが、私達以外の乗客が10人を越えることなく、終点三宮・花時計前に到着。
ここでも特に女性客からの声掛け等はなかった。
三宮・花時計前駅の改札を出て、ここから数百メートルほど地下街を歩き、西神・山手線の三宮駅に戻って今度は谷上方面に向かうことにした。
三宮~新神戸(神戸市営地下鉄西神・山手線)
三宮駅で女性専用車両に並んでいると、横からこちらをじろじろ見る女性客がいたが、向こうから声をかけてこない限り、こちらから相手にしないのが当会のルール。
結局列車が到着するまで、向こうから声はかけてこなかったので、そのまま到着した谷上行きに乗車。
ここまで神戸市営地下鉄では私達以外の男性の乗車が見られなかったが、今到着した谷上行きからは女性客に混じって一人の若い男性客が降りてきた。
三宮を出て数分、次の新神戸で下車。
列車は谷上行きだが、新神戸~谷上間は(2020年3月現在)北神急行電鉄という別会社であり、私達が今持っている一日乗車券では別途運賃を支払う必要がある。
だからここで降りることにした。
なお、2020年6月からは新神戸~谷上間も神戸市営地下鉄に編入されることになっている。
新神戸で折り返し、西神中央行きに乗車しようと女性専用車両位置で並んでいたら、駅員か乗務員かは分からないが、職員が一人、並んでいる私達のすぐ目の前を通り過ぎて行ったが、声かけはして来なかった。
そのまま西神中央行で新長田で下車。
新長田から三宮まで戻り、神戸市営地下鉄の乗車はここまでとした。
三宮~大阪(JR神戸線)
地下鉄三宮駅からJR三宮駅へ徒歩で移動。
しばらくしてやってきた松井山手行き普通に乗車。
やはり車内は空いていた。
今回、大阪から神戸へ向かうJR線内でも、そして神戸の地下鉄内でも、声掛けは全くなかったので今回はこれで終わるかと思っていたら、乗車会も終盤になって女性客が声をかけてきた。
三宮から2~3駅過ぎた辺りで、私達の隣に座っていた中年の女性客が会員の肩を叩き、
「ここは女性専用車」「あなたたちが居るだけでむっちゃイヤなんですけど」
などと言ってきたため、そのまま私達と口論になった。
女性客:文句があるなら(乗るのではなく)JRに言えばいいでしょう。
会員:JRには何度も言ってます。JRが任意だと言うから乗ってます。
女性客:女性専用と書いてあるのだから、ここは女性専用!
会員:そんなの知りません。
結局、列車が駅に到着したのでその女性客は逃げるように降りて行った。
「女性専用」という名称になっているが故に痴漢対策・防犯云々ではなく、女性専用車両に変な権利意識を持つ女性客がいる。
この女性客もそうした中の一人だろうか?
女性専用車両は権利ではない。
周囲の女性客がざわついていたが、私達が敢えて乗車しているのは分かったのだろう。
それ以後、声かけは全くなかった。
尼崎で高槻行き普通に乗り換え。こちらも車内は空いていた。
こちらでは特に何事もなく、大阪駅に到着。ここで解散した。