乗車区間:北新地~放出~久宝寺~新今宮~大阪~新大阪
2015年4月16日、関東で専用車両反対運動を行っている市民団体、「差別ネットワーク」の主要メンバーの皆様と、当会関東本部の一部会員が関西に来ることになり、当会関西本部では今回、「差別ネットワーク」と合同で、JR東西線・おおさか東線などで非協力(任意確認)乗車会を行いました。
以下、当日参加のメンバーからの報告です。
差別ネットワークと合同で乗車活動
大人数で夜のJR線に乗車
関東から、差別ネットワーク 参上!
今回は大阪駅中央改札前に19時に集合。
今日は関東で盛んに女性専用車両反対運動を行っている市民団体、「差別ネットワーク」が大阪にやって来ることになっている。
18時40分、待ち合わせ場所に行くと、すでに当会の関西本部メンバーが何人か集まって立ち話をしていた。
やはり今日は差別ネットワークがやってくるということもあり、彼らの話題は差別ネットワーク一色である。
このHPをご覧の皆様の中にも、差別ネットワーク代表のドクター差別氏のブログや差別ネットワークがYouTubeにアップしている動画をご覧になっている方も多いと思われるが、当会関西本部メンバーの中にも、これらをいつもチェックしている者が多い。
その後も次々と関西のメンバーがやって来て、集合時刻までに関西本部メンバーだけで人数は10人を超えた。
やがて人ごみの向こうに、ひときわ目につく蛍光色の半被が見えた。
ドクター差別氏と差別ネットワークの幹部の方々だ。
待っていた関西のメンバーたちも大いに盛り上がり、歓声が上がった。
まず、「反対する会」の福山代表とドクター差別氏があいさつを交わし、続いて関西メンバー達がドクター差別氏のもとに歩み寄り、「いつも動画見ています!」「握手してください!」などと、熱烈に歓迎した。
まるで、一般人の前に芸能人が現れたような光景だった。
関西本部メンバーだけで12人、さらに「差別ネットワーク」と当会関東本部のメンバーを合わせて、関東から5人。全部合わせて17人が一堂に会した。
これはすごい乗車会になりそうだ。
まずはドクター差別氏が大阪駅の改札にいた職員に、「女性専用車(と名の付く車両)に、男性も乗れるのか」と、確認を行った。
駅員はすんなりと任意であることを認めたようだ。
乗車会は大阪駅からではなく、近くのJR東西線・北新地駅から開始することになったので、集合場所から徒歩で移動することになった。
歩いているときも、関東からのメンバーと関西メンバーが、YouTubeの動画のことや、東西それぞれの専用車事情など、盛んに会話を交わしていた。
関東からの参加者は、私達と合流する前(つまり今日の日中)、神戸市営地下鉄や神戸電鉄、さらにはJR福知山線などでも任意確認(非協力)乗車を行って来たとのこと。
これについての詳細はドクター差別氏のブログ(リンク切れ)をご覧いただきたい。
7分ほど歩き、やがて私達は北新地駅に到着。
改札を通って、地下深くにある北新地駅ホームまで、長い階段を下りていった。
北新地~放出
私達は北新地19:40発、松井山手行普通に乗車することにした。
ちょうどラッシュ時ということもあり、もともとそれほど広くない北新地駅のホームはかなりの人で混雑していた。
二手に分かれ、女性専用車乗車位置に多人数で並ぶも、特に声をかけてきたりする女性客は、ここではいなかった。
ホームに列車が到着。他の乗客とともに私達は17人で女性専用車に乗った。
車内は立ち客が多く混雑はしているが、押し合いへし合いするほどにはなっていない。
列車は大阪天満宮・大阪城北詰・京橋と過ぎ、京橋からはそのまま片町(学研都市)線に入る。
車内は、相変わらずそこそこの混雑状態である。
京橋駅を過ぎてしばらく走ったあたりで、向こうのほうから男性の怒声が聞こえてきた。どうやら参加メンバーと女性客がトラブルになったようだ。
列車は次の鴫野(しぎの)駅に到着。
急遽ここで一旦下車することになった。
女性客が車内で、差別ネットワークのライト氏(インターネット上では、「ライト昼間点灯ASP同性愛ハセトウ池沼番長」という大変長いハンドルネームを名乗っているが、通常はライト氏と呼ばれている )に、「ここは女性専用車ですよ」というような声掛けをしたため、ライト氏が激昂してしまったらしい。
ライト氏は外見では分からない内部障がい者であり、関東ではいつも「障がい者である」ということで女性専用車に乗車しているが、やはり声をかけられると、障害のためか激昂してしまうとのこと。
この日も「内部障がい者です」と書かれた手提げ袋をもって女性専用車に乗っていたが、それでも声掛けされたため、激昂してしまったようだ。
やがて駅員が2人やってきたが、どうやらこの女性客、「障がい者は女性専用車に乗れる(本当は誰でも乗れるのだが・・・)」ということを知らなかったらしい。
女性客が「知らなかった」と知ってライト氏の怒りもトーンダウン。
女性客も「以後気をつけます」ということでその場は解決。
私達は後続の四条畷(しじょうなわて)行き普通に乗車。
こちらはそれほど混んでおらず、車内全体が見渡せるくらいの乗車率だった。
向こうのほうから私達のほうを凝視してくる女性客がいたが構わず、次の放出駅でおおさか東線に乗り換えのため下車した。
放出~久宝寺
放出(はなてん)駅のホームでしばらく待っていると、20:08発のおおさか東線久宝寺行普通が入線してきた。
おおさか東線は久宝寺から放出を経て、新大阪までの路線だが、現在はここ放出と久宝寺の間で暫定開業状態であり、列車はごく一部を除き、放出~久宝寺間の線内折り返し運転である。
私達が車内に乗り込むと、女性専用車内の乗客は、私達以外には女性客が手で数えられるほどという状態であった。
明らかに私達のほうが人数が多い。
おおさか東線はもともとそれほど混雑しない路線だが、それにしてもこんな状態で女性専用車を設定しているあたり、痴漢対策などただの建前ということが良くわかる。
まだ発車まで数分あるが、ここで女性専用車アナウンスが入った。
「前から●両目、女性専用車のステッカーのある車両は、土曜休日も含め、終日女性専用車両です。皆様のご理解ご協力を・・・」
まあ、いつものことかと思っていたら、発車直前にもう一回。
そして、放出駅を発車した直後、さらにもう一回。
わずか数分程度の間に3回も専用車両アナウンスが流れ、これは明らかに私達を「狙い撃ち」したものと判断。
終着の久宝寺駅で車掌に抗議することにした。
先にも述べたが、おおさか東線は現在、暫定開業状態なので、終点久宝寺までわずか10分余りで到着。
ホームに降り立った私達は、最後部車両のほうに向かい、ホームに出てきた車掌に抗議した。
私達から、「なぜ、3度も案内をしたのか?」と聞いたところ、「女性客から苦情があったので」とのこと。
しかし、いくらしつこくアナウンスをしたところで、私達は「女性専用車」が任意協力でしかないことを知っている。
そもそも、女性専用ではないものに「女性専用車」という名前を付けるからこういうことになるのではないか。
さらに抗議しようとしたが、車掌は「これから乗務があるので・・・」と言って立ち去った。
この後、車掌は反対側のホームに向かったので、「乗務がある」は本当だったのだろう。
仕方がないので、私達は駅務室の駅員にこのことを抗議することにした。
ドクター差別氏が駅務室の駅員に状況を説明し、抗議しようとしたところ、先のライト氏がその駅員を撮影しようとしたため、駅員が「肖像権の侵害です!」とライト氏に抗議。
ドクター差別氏が「撮影はやめなさい」とライト氏を諭すも、それでもやめようとしなかったため、駅員が警察に通報。警官が2人やってきた。
一応念のために言っておくと、肖像権云々は民事の話であって刑事ではない。
そして、ご存知の方も多いと思うが警察は「民事不介入」である。
だからこういうことで警察を呼ぶほうが実は不適切なのだが、駅員が通報してしまったので仕方がない。
私達はその場で、駆け付けた警官に事情を説明することとなった。
駆け付けた警官2人は、最初は「女性専用車に男性は乗ってはいけない」というようなことを言っていたが、私達がじっくりと順序立てて、女性専用車の法的立ち位置やなぜ強制ではないのかなどを説明すると、警官も理解したようで、その後は緊迫した雰囲気はなく、警官や通りがかりの中年の女性客などと一緒に、いつのまにか女性専用車談義となった。
通りがかりの中年の女性客には、「これ読んでください」と、当会や差別ネットワークのチラシを渡した。
久宝寺~新大阪
警官や通りがかりの人と話し込んでしまった関係で、久宝寺駅を出たのは21時過ぎだった。
久宝寺から大和路線JR難波行普通に乗車。
おおさか東線同様、これも空いている。
はっきり言って、私達のほうが断然人数が多い。
新今宮で大阪環状線外回り電車に乗り換えたが、これも空いていた。
私達17人以外に女性客が数名ほどしか乗っていない。
車内でツイッターを確認すると、先ほどの鴫野駅付近でのトラブルの際、近くにいた女性のものと思われるツイートが3つほど見つかった。
そのうちの一つには「専用車両に反対している(?)男性がむっちゃ乗ってきている」というような記述があり、やはり大人数での乗車はインパクトがあったのだろう。
大阪駅に近くなってきたところでようやく、少し乗車率が上がってきたが、それでも混雑にはならず。
結局、久宝寺からは特に何事もないまま、大阪駅に到着。
今夜は差別ネットワークの皆様は新大阪に泊まるとのことなので、乗車会は次の新大阪まで行うことに。
大阪駅の東海道線ホームまで移動して、近江舞子行の普通列車に乗車した。
やはり大阪駅近辺は他の区間に比べ、乗車率が高いが、それでも押し合いへし合いするほどにはならなかった。
列車は数分で新大阪駅に到着。
全員ホームに降り、通行人の邪魔にならない場所まで移動した後、軽く今回の反省などを行い、解散した。
明日は、この4月から女性専用車両を終日化した、名古屋市交通局東山線に”突撃”である。
明日の名古屋では、どんな展開が待っているのだろうか・・・
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2015年4月 名古屋市交通局東山線 東西合同乗車会の報告