実施区間:大阪~川西池田間往復
反対する会関西本部では、6月19日の夜、JR宝塚(福知山)線で非協力乗車会を行いました。
今回、先日の関東の乗車会の時と同様に、ロングシートの1区画(7人掛け)を男性のみで埋めました。
夜のJR福知山線で非協力乗車
ロングシート座席1区画をすべて男性で・・・
大阪~川西池田
今回は、JR大阪駅に20:00集合。
ここしばらくJR福知山線での乗車会を行っていなかったので、今回は大阪駅から川西池田駅までの区間を往復するルートとした。
今回の参加者は9人。私達は大阪駅20:14発、新三田行普通列車の女性専用車に乗ることにした。
ラッシュ時であるが、車内は立ち客が多いものの、押し合いへし合いするほどではなく、若干の余裕がある。
私達は全員、立った状態で1ヶ所にかたまって乗車。
車内では怪訝な顔をしてこちらを見てくる女性客が何人かいたものの、私達に対する声掛けは無し。
私達の乗った列車は大阪駅で数分停まっていたが、警備員や駅員などからの声掛けもなかった(ホームの女性専用車位置に駅員や警備員がいなかった)。
やがてドアが閉まり、私達の乗った列車は大阪駅を発車。
発車直後、「この列車の前から5両目は終日女性専用車です。ご協力をお願いします」というアナウンスが流れた。
塚本・尼崎と停車し、乗る人と降りる人とで、乗客が少しずつ入れ替わったが、見たところ男性客の乗車は私達以外確認できなかった。
尼崎駅からは福知山線(JR宝塚線)に入る。
塚口・猪名寺を過ぎ、列車は伊丹駅に到着。
ここでややまとまった降車があり、私達の目の前の座席が空いたので、私達は座席に座った。
先日(6月11日)行われた関東本部の京王線乗車会では、関東のメンバーが京王電車の座席(7人掛け)を男性のみで埋めたというが、こちら関西でもそれと同じようにロングシートの座席1区画(7人掛け)をすべて当会メンバーの男性で埋めた。
それでも全員座り切れず、さらにその前に2人、当会の会員がメンバーがつり革を持って立っている状態に。
傍目にはかなりインパクトがあったであろう。
これまでも、当会がたびたび述べている通り、女性専用車は任意協力であり、男性であっても、年齢や障害の有無にかかわらず誰でも乗れる。
そもそも公共交通機関に、「性別」という生まれつきの属性で人間を排除するような車両など、法的にも本来作れない。
したがって、そんな車両に「女性専用車」という名前を付けるほうがおかしいのだ。
しかし、鉄道事業者は女性専用車を 「任意協力」ということにして、法的な問題に引っかからないようにうまく逃げ、それでいて利用者には「女性専用車」という名前で強制的なものと思わせ、「利用者が勝手に協力している」 ということにして片付けようとしているわけである。
よく、ネット上などで「女性専用車に無理やり乗り込むようなことをせずに、鉄道会社に直接抗議するか、裁判でも起こせばいいのに」 というような意見があり、当会にも時折、同様の意見が届くが、鉄道事業者が女性専用車を「任意協力」ということにしてうまく逃げている以上、裁判を起こしたところで無駄である。
鉄道事業者は裁判を起こされると、普段は隠している「任意協力」を、裁判所に対しては自分から主張し始め、そして裁判所も、「女性専用車は法的に問題ない」という判断を下すのだ。
「任意協力」は鉄道事業者の「訴訟対策」なのである。
また、どういうわけか、当会を含めた反対派が女性専用車に乗車する活動をしていると、「反対派は鉄道会社の本社・本局に全く抗議活動を行わないで、女性専用車に乗る活動ばかりしている」と、勝手に思い込む人が出てくるのだが、過去の活動報告をご覧いただいてもお分かりいただける通り、当会でも過去に何度も鉄道事業者の本社・本局に直接抗議に行っている。
また、そういう人は、「女性専用車に乗り込んでも意味はない。鉄道会社の本社に抗議したほうが絶対に効果的」 という思い込みも併せてしていることが多い。
「現場に言うよりも上層部に言ったほうがいいに決まっている」 ということなのであろうが、実際は本社・本局などに直接抗議しても、結局 「暖簾に腕押し」であり、効果は薄い。
直接抗議されたところで、「その場をやり過ごせば良いだけ」 だからだ。
こちらも当会の過去の活動報告をご覧いただければ分かる通りである。
鉄道会社に対する直接抗議だけで、乗車活動を行わないのなら、結局、反対派の声は黙殺され、世間にその存在すら知られることもないまま時間だけが過ぎていくことになる。
もちろんそうした本社・本局への抗議活動(直接訪問はもちろん、電話やメール等も含めて)も行わなければ、今度は鉄道事業者に「異論がなくなって、女性専用車はより定着した」 と都合よく解釈されてしまうので、そちらも続ける必要はあるのだが・・・
女性専用車に乗り込み、実際に鉄道事業者が対応を余儀なくされるような状況にしないと、鉄道事業者の態度はなかなか変わらない。
女性専用車に男性が乗りこむ活動をしなければ、反対運動は骨抜きになるのだ。
現場で何かあれば、それは鉄道事業者の本社にも伝わり、結果として鉄道事業者は会社として、女性専用車に関しての社員教育を行うなど、対応せざるを得なくなる。
以前は、私達が女性専用車に乗車していると、電車を止めてまでしつこく声掛けしてきたり、場合によっては力づくで強制排除などというケースもあったが、最近はそこまでしなくなって来たのも鉄道事業者の態度の変化である。
また、先にも述べたとおり、鉄道事業者は法的な問題をかいくぐるために女性専用車を「任意」にして、それを利用客に隠し、強制だと思わせているのだから、そういう「ウソ」を許さないためにも、実際に乗車することは無意味ではない。
そう言うと、今度は「痴漢対策のための女性専用車なのだから、たとえ男性の乗車を禁止する法律がなくても、やはり男性が乗るべきでない」 という意見も出てくるが、「痴漢対策」という導入理由も実は「ウソ」である。
これも当会が過去の活動報告などで度々述べてきたことである。
・・・さて、伊丹を過ぎた車内は、座席はほぼ埋まっているものの、立ち客はほとんどおらず、車内全体が見渡せるくらいの乗車率となった。
私達はロングシート座席の1区画を男性のみで埋めた状態のまま川西池田まで乗車し、そこで引き返すためいったん下車した。
川西池田~大阪
川西池田でいったん改札を出て、私達は川西池田20:51発、大阪方面、高槻行普通の女性専用車に乗車。
こちらはラッシュと逆方向になるため、車内には女性客が数人いただけであった。
私達は再び、ロングシート1区画を全て男性で埋め、さらにその向かい側の座席にも2人が座るという形をとった。(下の写真)
発車時刻になり、電車は川西池田駅をゆっくりと発車。
途中駅で少しずつ人が乗ってくるが、車内は空いていた。
当会では現在、今回のような多人数での乗車会は時々行い、それに加えて通勤などで電車を使う会員が毎日、各自で個人的に乗車活動をしているような感じである。
当会が行っているような乗車活動は、人数が多くて頻度が高いほど効果的である。
つまり、一人でも多くの方が参加する必要があるのだ。
このページをご覧の皆様も、もし女性専用車両に反対なら、この運動をさらに盛り上げるため入会申し込みフォームから入会を申し込んでほしい。
尼崎駅で男女のペア一組が乗車。
女性専用車内は相変わらず空いているが、両隣の車両は立ち客が出てきた。
そして特に何事もなく21:13大阪駅着。私達はここで解散した。