2022年8月 関西本部:京阪本線と阪急京都線 非協力(任意確認)乗車会

関西本部では8月12日に京阪本線と阪急京都線で非協力(任意確認)乗車会を行いました。

乗務員が会員に声掛けだけでなく体に触れたため、トラブルになりました。

以下その報告です。


乗務員が会員の体に触れたためトラブルに・・・

ルート:淀屋橋→(京阪本線)→祇園四条→(徒歩)→京都河原町→(阪急京都線)→大阪梅田

京阪本線 京阪淀屋橋~祇園四条

今回は京阪淀屋橋駅に朝6:40集合。

といっても6:30過ぎに参加予定の会員が集合場所にそろった。

今回は淀屋橋6:49発の出町柳行き特急に乗車する。

京阪の淀屋橋駅は行き止まりの終点駅であり、全ての列車がここで折り返す。

目の前には私達が乗車する列車の1本前の6:38発の特急が停車していたが、女性専用車両にはほとんど人が乗っていない。

朝早いのと、お盆期間中だからだろうか。

淀屋橋駅6:49発に乗車
1本前、6:38発の特急。ほとんど人が乗っていない

6:38発の特急がホームから出ていくと、しばらくして今度は私達が乗車する6:49発の出町柳行き特急がやってきたので乗車。

車両は8000系。全ての車両がまるで特急料金が必要なのかと思うようなハイグレードなクロスシート車だが、別料金が必要なのは中間に1両ある「プレミアムカー」のみで、他の車両は(女性専用車両含め)全て運賃以外の料金は不要である。

車内は私達以外にほとんど誰も乗っていない。

私達は二手に別れ、筆者は会員Aと2人で車内前のほうの席に座り、会員Bは少し離れた車内後ろのほうの位置に着席した。

6:49発特急の車内。淀屋橋停車中。ほとんど人がいない。

淀屋橋駅停車中に「この列車の一番前の車両は女性専用車両とさせていただいております。皆様のご協力を・・・」という自動音声のアナウンスが流れた。

さらにその後、乗務員と思しき年配の人物が車内に入って来て「ここ女性専用車両になってるんですが・・・」と言いに来たので、

筆者:知っています

会員A:協力する義務はありません

と返すと、「はいはい、すんませんなあ・・・」と言って去って行った。

発車時刻になり、淀屋橋を発車するとすぐに次の北浜に到着。ほとんど誰も乗ってこなかった。

さらにその次の天満橋では何人か乗ってきたが、やはり車内はガラガラのままだった。

天満橋の先で地上に上がり、京橋に到着。

ここでも乗車があったが、結局車内の座席の半分も埋まらないまま京橋を発車。

特急はここからは枚方市駅までノンストップで走る。

京橋を出てすぐ、また女性専用車両の自動アナウンスが流れた。

列車は野江、森小路、千林、滝井、土井と次々駅を通過していく。

やがて列車が萱島かやしま駅を通過したあたりで、車内後ろのほうから言い争うような声が聞こえてきた。

どうやら車掌が車内にやってきて、通りがかりに車内後ろのほうに座っていた会員Bに声掛けをしたらしい。

会員Bが無視していると、今度は体に触れてきたので強く抗議したとのこと。

声掛けも私達としてはしてほしくないが、まだ声掛けだけなら合法ではある。

しかし体に触れたとなると、これは有形力の行使ととられてもおかしくない。

その後は特に何もなく枚方市まで走行。

枚方市を出てすぐまた女性専用車両の自動アナウンスが流れた。

今度は日本語だけでなく、英語の放送もそのあと流された。

枚方市を出てすぐ、次の停車駅の樟葉くずはに到着。

ここを発車した後にもやはり女性専用車アナウンスが流された。

樟葉を出るとすぐに府境を超え、大阪府から京都府に入る。

京都府に入ってしばらくはのどかな風景の中を進むが中書島、丹波橋と停車していくうちに、古い感じのする市街地に入っていく。

そして、京都市内に入ると七条駅の手前で地下に潜り、ここからは終点の出町柳まで地下区間である。

七条駅に停車後、清水五条駅は通過し祇園四条駅に到着。

私達は阪急に乗り換えのためここで下車した。


そして先ほど、車内で体に触れての声掛けがあったということで駅に抗議し、どの列車の車掌かを伝えた。

阪急京都線 京都河原町~大阪梅田

乗り換えの関係から、祇園四条駅での抗議は手短に済ませて私達は地上に出た。

そして阪急京都河原町駅に向かった。

京阪の祇園四条駅から約150mほど歩くと阪急京都線の終点駅である京都河原町駅に着く。

京阪・祇園四条から阪急・京都河原町まで歩く
京都河原町駅停車中の7:54発、大阪梅田行通勤特急

ここから7:54発大阪梅田行き通勤特急に乗車。

発車間際だったが、車内はまだ空席が残っていたので、また筆者と会員Aが同じ座席に着席し、会員Bは少し離れて座った。

阪急京都線の特急や通勤特急も快適なクロスシート車両(新幹線のような向かい合わせで座るシート)である。

阪急京都線の場合、一部ロングシート車が特急に使用されることがあるが、その場合は女性専用車両対象外となる。

京都河原町駅停車中も発車後も特に何事もなく、烏丸、大宮、西院と京都市内の地下を走行し、西院の先で地上に上がった。

西京極を通過して、次の停車駅桂でも何もなかった。

以前は京都河原町で声掛けの駅員や乗務員がやってきて、移動を拒否すると今度は桂駅で駅員(助役?)が乗りこんでくると言うパターンが多かったが、今回はそうでは無かった。

このまま何もなしで終わるかと思ったが次の停車駅、長岡天神で駅員が車内までわざわざ乗りこんできて「ここ女性専用車両です」声をかけてきたので筆者の隣にいた会員Aが「知っています。協力しません」と返すと、「はあぁー」とため息をついて去って行った。

「協力して当然」とでも思っているのだろうか?

当サイトでは何度も言っているが「女性専用車両という名前でも、実は任意で男性の乗車を禁じていないからまかり通っている」のである。

それを「女性専用と書いてあるのだから男性は乗らなくて当然」と言うのであれば、本当は強制したらまずいものを騙して協力させていることになる。

本来、公共性の高い交通機関でこのようなことをするのは法的にもまずいから「痴漢対策のためやむを得ない措置」と称して反対を押し切り導入したのが女性専用車両である。

しかし、実態が痴漢対策からかけ離れている(鉄道会社が客寄せや利益向上のために利用している・政党の人気取り政策になっている、等)のは当会がこれまで何度もしつこく指摘してきた通りである。

女性専用車両を推進することで何らかの利益(金銭的利益とは限らない)を得る者がいるから推進されているのであり「痴漢対策は建前」なのだ。

つまり本来、公共交通機関でやってはいけないことを、痴漢対策を口実に正当化しているだけである。

しかも「差別だ」と言われた時にうまく言い逃れができるよう女性専用車両を「任意協力」としておき、実際には強制であるかのように装って男性が乗らないようにして、それを「男性が自分の意思で協力してくださっているので問題ありません」で体よく片付けているのだから、アンフェアなことこの上ない。

こう言うと「だって痴漢がいるんだからしょうがないでしょう!」という者が出てくるが、そういう人間は当ページの内容をもう少しきちんと読みなおしたほうが良い。

先に「痴漢対策は建前」だと言っているのだが・・・

―仮に痴漢対策が建前でなかったとしても「痴漢対策だから差別ではない」ということにはならない。

ざっくり言うと、

区別とは(差をつけず)ただ分けること。[例:男性用トイレと女性用トイレ]

差別とは「差をつけて分けること」である。[例:女性専用車両以外には女性専用席などで、一方が専用で他が共用になっている場合]

痴漢対策と理由をつけようが、差をつけて分けようとしていることには変わりなく、また痴漢だけではなく「男性」を「男性であるというだけ」で公共交通機関の車両から排除しようとするものであることから差別は差別であり「痴漢対策だから」は、ただの正当化である。

本当に効果的な痴漢対策がしたいなら、JR埼京線で痴漢6割減の実績がある監視カメラのほうが良いはずだが、なぜか監視カメラよりも痴漢の減らない女性専用車両の推進に熱心な人が多い。

それでも「差別ではない」と言うのならなぜ女性専用車両を法的に強制にできないのか考えてみれば良いのである。

差別でないなら「任意協力と言いつつ事実上の強制」みたいなことをせずとも問題なく強制にできるはずだ。

先にも言ったが、現状の女性専用車両が「差別ではない」としてまかり通っているのは「痴漢対策だから」ではなく「任意協力だから」である。

そして何より、現行法では男女や人種という生まれ持った「属性」による差別が禁止されているから、女性専用車両を法的に強制にできないのである。

―さて、列車はさらに進んで大阪府内に入り、高槻市、茨木市と停車しその後、摂津市駅を通過したあたりで、また遠くのほうから会員Bの声が聞こえてきた。

どうやら京阪の時と同じく、車掌が声掛けしてきたのを会員Bがスルーしていると、体に触れてきたということらしい。

JR西日本はこの頃、駅員や乗務員などによる声掛けは少なくなってきたが、最近ではJRよりも京阪や阪急のほうが声掛けが多いように思う。

何度も言うようだが、女性専用車両と銘打っていても実際は「任意」であり、任意だからこそ「差別ではない」としてまかり通っている車両なのである。

十三で多数の乗客が下車したことで空いた状態で淀川を渡って中津駅を通過し、大阪梅田に到着した。

そして大阪梅田駅でも車掌が体に触れてきたことについての抗議を行い、京都河原町7:54発の列車の
車掌であることを伝えた。

その後に近くのカフェに立ち寄り、いろいろ話をしたあとに解散した。

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