熊本市交通局は2020年9月14日から12月28日までの間、市内電車において女性専用車両を試験導入すると発表した。
平日の午前7時~8時台に計8本、2両編成中の1両を女性専用車両とする。
「市内電車における迷惑行為(痴漢・盗撮等)の防止を図り、安心して利用いただける環境を提供するため」としているが、すでに関東・関西など他の地域で「痴漢が減らない」「痴漢対策以外の理由で利用している女性客が多い」という結果が出ており、こうした公共交通機関の大原則(同じ運賃を支払えばだれでも公平に乗車できなければならない)に完全に逆行する女性専用車を2両編成中1両という高比率で導入すること自体が完全に常軌を逸脱していると言えよう。
今後、利用者アンケートを取り、本格導入を検討するとのことだが、すでに周知の通り、現在新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、全国的に「ソーシャルディスタンスの保持」「三密の回避」などが言われている最中である。
そうした中で、朝のラッシュ時に全車両のうち半分までを女性専用車両にするという、熊本市交通局のやり方は厳しく批判されてしかるべきものであろう。
情報元:
熊本市電、女性専用車両を試行 導入すれば路面電車初:朝日新聞デジタル (asahi.com)<アーカイブ>