名古屋市交通局が今後の経営計画として「名古屋市営交通事業経営計画(2015-2018)(案)」をまとめ、現在パブリックコメントを募集している。
パブリックコメントの受付は2015年9月30日まで。
名古屋市交通局事業経営計画(案)本冊子(現在はリンク切れ)
名古屋市交通局サイトによると、「安全への取り組みの強化、人口減少社会における人口構造の変化への対応など、さまざまな課題に適切に取り組み、その役割を将来にわたって担っていくために、今後の経営の基本方針や具体的に取り組んでいく事業を取りまとめた新たな経営計画の案をまとめました」とのことだが、上記の経営計画(案)本冊子のリンク内、35ページに以下のような記述がある。
痴漢等迷惑行為対策として、東山線の女性専用車両の運行時間帯を拡大します。(平日の始発から終発の運行時間帯)
また、他路線への拡大に向けて検討していきます。
女性専用車両が「痴漢等迷惑行為対策」などとは似ても似つかない別物であることはこれまでからも当会が具体的な根拠も示しながら主張し続けてきたことである。
(当会サイト「活動履歴」の「2015年1月 名古屋市交通局への意見書提出の報告」のページ参照)
また、迷惑行為が常に「男性から女性に」行われるとは限らないので、拡大理由を「痴漢対策」に限定するならまだしも、「痴漢 ”等” 迷惑行為対策」 とするのであれば、その時点ですでに導入・拡大理由としては不適切である。
このあたりからも終日化などによって、痴漢対策とは言いにくくなってきたので「痴漢”等”迷惑行為」などと理由をぼかし始めており、女性専用車両が痴漢対策のためにやむを得ず設けられているものではないことが分かる。
名古屋の地下鉄の女性専用車両については、導入当初から公明党が深く関与しており、つい先日も名古屋市交通局の担当者が、交通局を訪問した当会及び差別ネットワークのメンバーに対し、女性専用車両の推進に政治的な力が深く関わっていることを認めたばかりである。
(当会サイト「活動履歴」の「2015年4月 名古屋市交通局訪問の報告」のページ参照)
痴漢対策とはおよそ言えないような代物であることが徐々にばれて来はじめているにも関わらず、公営の交通局がこのようなものをさらに拡大するのはいかがなものか。
情報元:
名古屋市交通局サイト 名古屋市交通局事業経営計画(案)本冊子