名古屋市営地下鉄東山線の女性専用車両が4月から完全終日化されることについて、現在、名古屋市営地下鉄の駅構内などに、終日拡大告知ポスターが貼り出されている。
また、車両のステッカーは、現在の実施時間帯(始発~9時・17時~21時)と、「4月1日から拡大 平日の始発から終発まで」という文言の両方が併記されたものになっている。
東山線の女性専用車両が(痴漢対策ではなく)公明党の要請によって終日化されるということは、当会HPの「活動報告」(2015年1月・名古屋市交通局への意見書提出の報告)の中で詳しく記したとおりだが、実は前回、2008年に当時朝だけだった女性専用車両が夕方にも拡大された際、交通局がそれを告知するためのポスターなどを作成する費用1000万円を含む予算案を市議会に提案していたことをご存知だろうか?(これは2008年3月12日付の中日新聞が報じたもの)
女性専用車両を一度拡大すると、これだけの費用が掛かるのである。しかもその出所は言うまでもなく市民の税金である。そしてそんなものが、実際には公明党の意向による拡大だが、表向き「痴漢対策」で体よくまかり通っているのだ。
今回は先にも述べた通り、車両ステッカーについては、「現在の実施時間帯と、拡大後の時間帯を併記したもの」を使用している。つまり、すでに一度貼り替えられているわけだが、4月1日以降、再度貼り替えられるということであろう。ということは今回、東山線のすべての女性専用車両ステッカーが、枚数にして「2倍」作られているということであり、その分経費も大幅にアップしていると思われる。そして、また繰り返しになるが、その出所は「市民の税金」なのである。
ネットなどでは、「(女性専用車両は)男女差別だ」との声も聞かれるが、それだけではない。
本当は、こういうところにも名古屋市民は怒らなければならないのだが、マスコミ報道が「痴漢対策」一色では、本当のことを知る人はほとんど無いだろう。
情報元:当会名古屋地区会員からの報告
2008年3月12日付 中日新聞