2019年9月 関東本部:京王線 任意確認乗車会

当会関東本部では、8月23日に続き、9月6日にも、夜の京王線で任意確認乗車会を行いました。

前回、警備員や駅員・乗務員などの声掛けがかなりひどかったのですが、今回も車掌から声掛けがありました。

私達が乗車したことに対し、車掌が女性客に「すみません」と頭を下げるなど、女性客に「男性がいない、特権的快適(?)空間」を提供するためのサービスと化している現状が浮き彫りになりました。

(実際には、女性専用車両内でも「態度の悪い女性客が多いので不快だった」という、女性の声が少なくありませんが・・・)

以下、その報告です。


女性客に「すみません」と頭を下げる車掌

女性専用車両は痴漢対策ではなく、「男性がいない空間」を提供するためのサービス

新宿~調布(先発)

新宿 19:20発の特急京王八王子行きに乗車。

わざと警備員のいるそばから乗車しましたが、我々の顔が割れているためか、声かけはしてきませんでした。

明大前で一旦降り、後続の準特急 京王八王子行きに乗車(動画5:52あたりから)。

乗車口に立った時点で車掌が声かけしてきたため、わざと

「いや、乗ってないけど」
と鎌をかけると、

「どうぞ」

と言うので、

「あ、乗っていいのね。じゃあ乗るよ」
と言って乗車しました。

発車後の車内放送で、「・・・いちばん後ろの車両は女性専用車となっております。ご協力頂いている方、本日もご協力頂きまして、ありがとうございます。」という、いかにも我々に対する当て付けのような放送をしていました。

次の千歳烏山では、降りてくる女性客に向かって、「すみません」と頭を下げまくっていました。(動画6分55秒あたりから)

こちらからは、「この車両って、乗車できない人っていましたっけ?」と問い質しましたが、こちらの質問には全く答えず、「すみません、黄色い線の内側に下がっていただけますか」と、関係ないことを言ってきました。

そもそも、女性客に対して「(男性が乗車して)すみません」などという時点で、やむを得ない痴漢対策ではなく、女性の特権意識に訴えかけた、女性優遇サービスになり下がっていると言えるでしょう。

鉄道事業者が痴漢云々より、何とかして男性を一人も乗せないようにしようとするのも、女性客に対してサービスダウンになるから、そして、特権意識を持った女性客にクレームされるからであって、京王が痴漢対策に熱心なわけではないのです。

そして、男性客の中には、移動に困難の伴う高齢者や障がい者の方もいらっしゃるわけですが、そうした人達を差し置いてまで、京王は健常者の女性を優遇しているのです。

(建前上、「障がい者は男性も乗れる」ことになっていますが、実際には非常に乗りにくい)

調布に着いてからも、先ほどの態度について、
「乗った人に声掛けしないで乗ってないほうに声掛けしたのはなぜなんですか?」
言いましたが、「いま仕事をしています」と逃げにうって出ました。(動画7:39あたりから)

そしてさらに、「話しかけないでください」とも言ってきました。

先に話しかけてきたのはこの車掌のほうなんですが・・・

見た目で人を選んで(つまり男性に見える人にだけ)、個別に声をかけるのは失礼です。

もちろん、詰所で責任者(助役)を呼び、この車掌の言動について抗議しました。

新宿~調布(後発)

新宿20:40発の特急橋本行きに乗車。

車掌が声かけしてきましたが、反論するとすぐに引き下がりました。(動画0:23あたりから)
「お願い」であるならば、どんなお願いにしろ、乗客全員にすべきであり、先にも言った通り、人を選んで(つまり男性に見える人にだけ)お願いをするのは大変失礼です。

明大前で、次の準特急 京王八王子行きに乗車。

こちらは、京王にしては珍しく車掌からの声かけはありませんでした。(動画2:36あたりから)

しかし、今度も再び調布の詰所に寄り、車掌や警備員による個別の声かけがなくならず、それがトラブルの原因になることなど、抗議(→講義)しました。

京王が個別の声かけを未だに続けていることは問題ですが、やはり(これは他の鉄道事業者にも言えることですが)、女性専用車両が表向き「痴漢対策」と言いつつ、実際には女性客にクレームされないようにするため、可能な限り男性を乗せないようにすることが目的になってしまっていること。

つまりは、痴漢対策を建前にして実際には「女性の聖域」・「男性のいない快適な空間」を提供するための、女性向け優遇サービスになってしまっていることが、一つの大きな問題であるといえます。

もっとも、「女性専用車両=安心・快適」というのも、完全なステレオタイプ(固定観念)であり、実際には、痴漢対策とは全く別の「臭いオヤジがいなくていい」などの理由で利用している女性客が多く、また女性専用車両は「態度の悪い女性が多くて不快」という女性の声も少なくありません(下記)。

しかし、世間の多くの人々が、「女性専用車両=安心・快適」というステレオタイプを持っていることから、「女性専用車両に乗る女性の多くは、女性専用車両に避難してきている。そしてその、女性が安心して乗ることが出来る、唯一の避難場所を理解のない男たちが潰そうとしている」といった、現実とは異なる思い込みが生じやすくなっているといえるでしょう。

そもそも公共交通機関で、男性を男性であるというだけで排除したり、同じ運賃を取っているのに、乗れる車両数を制限したりといったことは出来ないのですから、「女性専用車両」などと称して、実は誰でも乗れる車両を、あたかも男性は乗れないかのように騙しながら運行すること自体に無理があるし、問題なわけですが、京王をはじめ、他の鉄道事業者も、世間が未だに「女性専用車両=痴漢対策のためのやむを得ない措置」という考えで思考停止しているのを良いことに、いつまでもこのようなことを続けています。

このような現状を打破するには、鉄道事業者のウソを許さないために、さらに人数を増やしながら反対派が活動していく必要があるでしょう。

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