2026年1月13日の朝、西武新宿線で任意確認乗車を行いました。当会ではこれまで普段あまり乗車活動を行ってこなかった路線ですが、実際に乗車してみていろいろと気づく事がありました。
今回のルート
ルート:
- 小平→西武新宿(小平6:54発 急行西武新宿行き)
西武新宿線:小平→西武新宿
今回は早朝の小平駅に集合。
西武新宿線の女性専用車設定対象は平日朝の上り(西武新宿行き)の急行・準急のうち、西武新宿駅に7:20~9:00の間に到着する列車である。
小平駅発の列車は、6:54発(西武新宿駅7:25着)の急行から設定対象となる。
少し早めに小平駅のホームに着いて、ここで何本か設定時間前の列車を見送ったが、女性専用車のステッカーのある車両にも男性が多数乗車していた。多分半分くらいは男性だったように思う。


ホームの女性専用車位置でしばらく並んでいると私達のところにも若干の女性客が並んだが、女性客からの声かけはなし。
しばらくして6:54発急行西武新宿行きの接近アナウンスが流れたが、女性専用車には全く触れなかった。


ほどなく列車が到着。車内は立ち客も多いがまだ空いている。見た限り女性ばかりで男性は私達だけのようだ。先ほど小平駅のホームで見送った、女性専用車設定時間前の「乗客の半分くらいが男性」のステッカーつき車両とは対照的である。
車掌が車内アナウンスをしていたが、こちらでも女性専用車には触れず。
ドアが閉まり、列車は小平駅を発車。東京の郊外風景の中を列車は走る。

次の花小金井駅から車内が混みはじめてきた。
花小金井駅の次は田無駅。
かつての田無市、現在の西東京市の駅で、田無市は隣の保谷市と合併して西東京市となった。
田無駅到着直前に車掌が「まもなく田無、田無です。田無の次は上石神井に停まります。通過する駅へお越しの方は各駅停車にお乗り換えください」とアナウンスした。ここでも女性専用車には全く触れない。
田無駅を発車。急行はここから先、上石神井、鷺宮、高田馬場のみ停車で、それ以外の駅は全て通過だが、ラッシュ時で列車のダイヤが混みあっているせいか、ゆっくりと時速50キロくらいで走行。
車内はかなり混雑しているが、まだ押し合い圧し合いまでにはなっていない。
上石神井駅到着前に「まもなく上石神井です。次は鷺宮に停まります。通過する駅へお越しの方は各駅停車にお乗り換えください。急行で鷺宮まで行かれましても同じ列車への連絡となります」とアナウンス。
やはり女性専用車には全く触れない。
このあたりから本格的に混雑してきた。車内に男性の姿なし。
列車は相変わらず時速50キロ前後くらいでゆっくり走る。
次の鷺宮駅到着前に車掌が「まもなく鷺宮です。次は高田馬場に停まります、通過する駅へお越しの方は後から参ります各駅停車をご利用下さい」とアナウンスした。どうやら西武鉄道では女性専用車実施中も車内アナウンスは行わないらしい。いや、たまたまこの列車の車掌が女性専用車の案内をしないだけなのだろうか。
鷺宮駅を出てもやはり列車は時速50キロ前後でゆっくりと走行。途中の沼袋駅で各駅停車を追い越したが速度は上がらず。列車は都内の住宅密集地をソロソロと走って行く。
高田馬場駅が近づき、外の風景がよりいっそう都会的になってくると、「まもなく高田馬場に到着いたします」というアナウンスが入った。
高田馬場駅で両側の扉が開き、混雑していた列車から乗客が一気に下車。ここでJR線に乗り換える乗客が多いようだ。車内はまだ立ち客がいるが、かなり空いた。
高田馬場駅を出ると、終点の西武新宿駅はもうすぐである。
そして、定刻(7:25)より若干遅れ気味で西武新宿駅に到着した。

まとめ
どうやら西武鉄道では車内でも駅構内でも女性専用車に関する案内放送は行なっておらず、また、女性専用車の存在を示すものはホーム端の女性専用車乗車位置の表示と、当該車両の窓のステッカーのみ(?)のようである。
(もし事実と違う、つまり「西武鉄道でも駅や車内で女性専用車の案内をしている」のであれば、奇譚なきご教示をお願いしたい)
しかし、女性専用車の所まで行かなければその存在には気づかない状況である(?)にも関わらず、乗客はきっちりと、始発から女性専用車対象列車の直前までは男性も普通に女性専用車のステッカーの付いた車両を利用し、設定対象列車(の女性専用車)には、案内がなくともしっかり設定対象であることを認識して男性は一切乗らないという、悪い意味で女性専用車がしっかりと定着してしまっている感がある。
関西のJRや名古屋の地下鉄東山線のような終日運行ではなく、平日のみ、それも朝ラッシュ時の上り急行・準急のみというごく限られた運用であるから、終日運行路線のような時間帯の悪質さは少ない。
そのため目立たないし、「その程度ならまあいいか」となりがちだが、女性専用車賛成派の中には(西武鉄道に限らず)朝ラッシュ時のみの導入時には「たったこれだけ(の女性専用車)で文句を言うなんて…」と反対派に言いながら、しばらくすると「女性専用車が少なすぎる」「女性に対する配慮が足りない」などと言って女性専用車の拡大を要求しだす者がいる。
そしてそうした賛成派の要求を政党や自らへの支持につなげようとする政治家も出てくる。
だから、たとえわずかな設定であっても「まあいいか」で済ませてはいけないし、賛成派の「たったこれだけの女性専用車に文句を言うなんて」という言葉に惑わされてもいけないのである。
今のところ西武鉄道には女性専用車を増やす話はない。しかし設定が少ないといっても「強制したら差別になる」から「密かに任意協力」にして「差別ではない」と言えるようにしつつ、それを利用者に知らせないようにしている(つまり半ば騙して協力させているような)代物であることに変わりはない。
もちろん痴漢対策自体は行うべきであるが、女性専用車以外の方法でするべきだろう。


