当会関東本部では10月30日に、京王線とJR埼京線で任意確認乗車会を行いました。
以下、当日参加したメンバーからの報告です。
京王新宿駅が女性専用車両の案内掲示類を強化
女性専用車両反対派に対する挑戦か?
第1部(京王線・新宿~調布)
以前から気付いていたのですが、京王線新宿駅の女性専用車両停車位置付近の柱に貼られている案内と、「これより先、男性立入禁止」を思わせる立て看板が、それぞれ1個から2個に増やされていました。
(2個に増やされた立て看板=黄矢印。柱の案内も写真手前の一枚と、奥の赤矢印の先にもう一枚)
京王が男性排除だけのために、無駄な人件費を掛けて動員している警備員も相変わらずいました。
実際は「任意」で、全ての男性が利用できるはずの女性専用車両ですが、これらを見たら誰もが「女性専用車両は強制で男性が乗れない」と信じ込んでしまうでしょう。
「女性専用車」というのは、まさに究極の偽装表示です。
私達は20:27発の準特急に乗車しました。
今回、声を掛けてきた女性客は3名でした。
私達は先に1人で並んでいた女性客の後ろに並んだのですが、その女性客の隣が空いていたため、他の女性客が「並んでいるのですか?」と私達に声を掛け、最初は空いていた女性客の隣(私達の前)に立ったのですが、すぐに別な所に移動しました。
移動したとはいえ、並んでいる意思を示している乗客の前に立つ行為は、割り込み乗車です。
次に、隣の乗車位置に並んでいた年配の女性が「男性は乗っちゃダメ」と声を掛けてきました。
車内に入ってからも、近くに立っていた別の年配の女性が、「ここは女性専用車両です」と声掛けしてきました。
いずれも、「鉄道会社が男性も乗れることを認めている」ことを返すとそのまま黙り込み、これ以上のことはありませんでした。
前述した「これより先、男性立入禁止」を思わせる立て看板や、男性排除だけのためにいる警備員のおかげで、このような勘違いをする女性が後を絶たないのです。
車掌も調布に到着するまで、「本日も女性専用車両へのご理解、ご協力ありがとうございました」と数回放送していました。
私達は任意であることを知っているため、「女性専用車」という偽装表示が貼られている車両に乗っているわけですが、それを知らない乗客には、鉄道事業者は「女性専用=男性は乗れない」というウソに対して、無理矢理「ご理解・ご協力」をさせていることになります。
普通に考えても、こんなウソにご理解・ご協力などできるはずがありません。
鉄道会社が偽装やウソで塗り固め、女性客の非常識な行為がまかり通っている女性専用車両は、一刻も早く廃止させるしかありません。
第2部(埼京線・新宿~赤羽)
まず、新宿23:01発の赤羽行きに乗車しました。
この電車は金曜日のみ運転で、深夜の設定時間の最初の電車になります。
新宿駅に警備員はいませんでした。
10号車の女性専用車両に入った時、既に1組の男女が一緒に乗っていました。
その後、私達に釣られたのか、他の男性客も入ってきました。
新宿始発のため、ホームを車掌が通り過ぎたのですが、直接の声掛けはありませんでした。
しかし、放送で女性専用車両であることを告げると、数名の男性客が下車していきました。
この電車は先に発車した湘南新宿ラインのすぐ後を走ることや、赤羽止まりであること、発車ホームだった新宿駅3・4番線の10号車は階段から離れていることもあって、ガラガラでした。
これ以上乗っても何もないと判断し、池袋で下車しました。
池袋駅下りホーム(3・4番線)の女性専用車両停車位置付近には、これまで男性排除目的の警備員がいたのですが、この日は警備員の姿が全くありませんでした。
そのため、次の池袋23:12発の川越行きの10号車(女性専用車)乗車口には普通に男性客が並んでおり、隣の9号車と比べて列は短いものの、設定時間外と何ら変わらない状況でした。
電車が到着してもそのまま乗り込んだため、10号車は完全にザル状態でした。
川越行きのため電車は混雑していましたが、それでも10号車は隣の9号車と比べて空いていました。
自動放送や車掌が女性専用車両と案内しても、車両を移動する男性客は誰もいませんでした。
そもそも乗車中に9号車に移動できる状況ではありませんでしたから…。
赤羽で下車し、ホームで何本か観察しました。
比率は違えども、どの電車にも女性専用車両に男性客は乗っていました。
赤羽から女性専用車両に乗車する男性客もいましたが、大半の男性客はもともと空いている10号車側に来ても、(設定時間外で10号車が最も混む区間は、川越行きの大宮~日進間)女性専用車両のステッカーを見て引き返していたため、赤羽発車時の9号車と10号車とでは、相当の混雑差がありました。
女性専用車が任意であることを知る人が以前よりも増え、当会会員以外の男性も女性専用車に乗るようにはなってきましたが、先の京王線のように、女性専用車に男性が乗りづらくするため掲示類を強化するなど、鉄道事業者はまだ決して男性排除を諦めてはいません。
こちらとしてもこの先、もっともっと活動していく必要があることを再確認し、解散しました。