実施区間:天王寺~本町~千里中央
当会関西本部では、10月31日の夜、大阪市営地下鉄御堂筋線で非協力乗車会を行いました。
このところ、関西本部ではJR西日本線などで乗車会を実施することが多くなり、御堂筋線では会としての乗車会は、しばらく行っていなかった(もちろん、会員各自が個人的には行っていた)のですが、この乗車会の少し前に御堂筋線で個人的に乗車活動した会員が、本町駅で強硬な態度を取る駅員に遭遇したとのことで、今回は御堂筋線において乗車会を実施することにしました。
以下、当日参加したメンバーからの報告です。
女性専用車両は強制ではない
社員(職員)教育はきっちりと行われているのか・・・
乗車会の二週間前の出来事
御堂筋線でも、女性専用車両が導入されてからしばらくの頃(2003年ごろからしばらくの間)は、男性が女性専用車両内にいると、駅員などがかなり高圧的な態度で降車を迫るというようなことが度々あり、御堂筋線を通勤で利用している当会会員がその度に強く抗議してきた。
その結果、交通局側も「任意協力で、男性が専用車内にいても降車を強制できない」ことを認め、最近では男性が女性専用車両内にいても、あまり声をかけてこなくなった。またかけてきたとしても、こちらが一度「協力しません」と断ればそれ以上言ってくるようなことは少なくなった。
ご存知の方も多いかと思うが、今では大阪市交通局のHPにも、女性専用車両が男性の任意の協力に基づくもので、強制力はないことが記載されている。
そして私達としても、乗車会などの活動は大阪市交通局よりも、より態度が悪質であると思われるJR西日本の路線で主に乗車活動をやるようになっていた。
しかし、そんな中、当会の会員Fからとんでもない情報が寄せられた。
10月16日(今回の乗車会の約2週間前)に、会員Fが個人的に御堂筋線の女性専用車両に乗車していたところ、本町駅でホームにいた駅員が大声で、「女性専用車両でーす!!」と何度も叫び、会員Fの腕を強く掴んで引っ張り、引きずり降ろそうとしたらしい。
さらにドアが閉まっても、今度はホームから車内に聞こえるほどの大声で「女性専用車両です!! この人に注意してくださーい!!」と、狂ったように何度も大声で叫ばれたというのだ。
さらに、会員Fによれば、その16日の”事件”以前にも、本町駅で執拗な降車要請を受けたことがあるとのこと。
もちろん会員Fはその後すぐ交通局に厳重抗議し、交通局から折り返し謝罪の電話を受けたとのことだが、もし、当会がしばらく御堂筋線で乗車活動を行っていない間に大阪市交通局がここまで強硬な態度を取るようになったのだとすれば、これは放っておくわけには行かない。
そこで今回は、天王寺始発の列車で本町まで行き、そこで一旦下車して後続の列車に乗り換え、終点の千里中央まで行くことにした。
もちろん本町駅でまた同じようなことがあれば、今度は大勢で交通局側に直接抗議することになる。
会員Fによると、本町駅のホームではいつも女性専用車両の最も南寄り(つまり、千里中央方面行列車では女性専用車両の最後尾)の位置に駅員が立っているとのこと。
そこで今回、私達は女性専用車両の一番後ろの位置に全員で固まって乗車することにした。
天王寺~本町
今回は天王寺駅に20:00集合。
集合場所で待っていると、続々とメンバーが集まって来て、20:00までに参加予定のメンバーが全員そろったので、天王寺始発の新大阪行に乗ることにした。
先に述べたとおり、本町駅では女性専用車両の一番後ろの位置に駅員がいるとのことだったので、私たちは女性専用車両の一番後ろの位置の座席に全員固まって着席した。
天王寺始発列車のためか、車内は私たちのほか、女性客が10人ほどで空いている。
座っている私たちの前を男性客が数人ほど通り抜けていった。
大国町駅で四つ橋線からの乗り換え客が乗ってきたが、それでもまだ座席が全部埋まっておらず比較的すいている。
一方、両隣の車両は立ち客が目立ち始めてきた。
次のなんば駅では、やはり大阪ミナミの中心部の駅ということもあり、多数の人が乗車してきた。
女性専用車両内も立ち客がかなり出るくらいまで乗客が増えたが、その中に男性客が一人いて、私達の横に立った。
さらに向こうを見ると、他にももう一人男性客が乗車しているのが確認できた。
心斎橋を過ぎ、列車は問題の本町駅に到着。会員Fからの情報どおり、やはり女性専用車両の最後尾の位置に駅員が立っていた。
今回、女性専用車両に乗車している私達を見て、何か言ってくるだろうか・・・
予定通り、私達はここで列車を降りることにした。
走り去る列車を見送って、私達はすぐホームの女性専用車両乗車位置に並んだ。
駅員は私達から数メートルほどの位置におり、女性専用車両乗車位置に多人数で並んでいる私達に気付かないわけはないが、私達に対して、何か言って来ようとする気配は全くなし。
結局、この駅員は次の列車に私達が乗り込むまで何も言ってこなかった。
やはり会員Fの抗議によって、改めて社員(職員)教育が行われたのだろうか。
本町~千里中央
やがて、本町駅のホームに後続の千里中央行が入ってきた。
立ち客が多く、結構混雑してはいたが、押し合いへし合いするほどではない。
私達はつり革を持ちながら、全員立って乗車。
私達の他にも男性客一名が近くでつり革を持って立っていた。
淀屋橋を過ぎ、大阪キタの中心部にある梅田駅に到着。
ここで多くの乗客が降りて、代わりに結構な数の人が乗車してきた。
梅田到着前よりは少し混雑率も下がった感じだろうか、少し向こうには梅田駅から乗車してきた男性客が一人。
御堂筋線では私達以外にも結構、女性専用車両に乗車してくる男性客がいるようだ。
中津の先で、御堂筋線は地下から地上に出る。
大阪の夜の街を背景に、線路と平行している新御堂筋(道路)を行く車と電車との”競走”を見ながら、西中島南方・新大阪・東三国と過ぎ、江坂に到着。
ややまとまった降車があり、まだ立ち客はいるものの、車内全体が見渡せるほどの乗車率になったが、ふと両隣の車両を見ると、明らかにこちらより混雑していた。
江坂から先は、北大阪急行線に入る。
桃山台を過ぎ、列車は緑地公園駅に到着。
緑地公園駅自体は梅田やなんばのように、特に大きな駅というわけではないが、ここで多数の乗客が降りて、車内は一気に空いた。
ここは改札口がちょうど女性専用車両の目の前であり、やはり女性専用車両に乗る乗客の多くは、痴漢云々ではなく、改札や階段等が近いという、「利便性」でこの車両を選んでいるようである。
座席の多くが空いた状態で、ほどなくして列車は終点、千里中央に到着。
結局、今回の乗車会では特にトラブル等は無かったが、やはり10月16日の件などもあったので、この先、御堂筋線でも時々は多人数で乗車活動をするなどして引き続き、「任意確認」 は行って行く必要があるだろう。
千里中央駅の改札を出て、軽く今回の乗車会の評価・反省を行い、今回はここで解散した。