2008年4月 名古屋集会と地下鉄名古屋駅 駅長室への抗議活動

当会ではこの4月6日に名古屋において、関東本部・関西本部合同で、「2008春 名古屋集会」を開催しました。

この名古屋集会は、当会の活動拠点が関東と関西に分かれていること、そして数は少ないながら中京地区の会員もいることから、
毎年春と秋に、主にメンバーの交流を深めるために行っているもので、関東や関西で行われている通常の集会に比べると、
やや親睦会的な意味合いの強いものですが、今回も関東・関西から多数の会員が参加、さらに中京地区の会員も参加し、
賑やかな集会となりました。
今回は、間もなく(5月頃から)名古屋市営地下鉄東山線で、現在平日朝ラッシュ時のみ運行されている女性専用車両が、
夕~夜間にも拡大される予定となっていることを受け、名古屋集会の後、地下鉄名古屋駅の駅長室に直接、抗議に行くことにしました。

以下、地下鉄名古屋駅駅長室へ直接抗議に行った際の報告です。


「反対する会」名古屋へ

地下鉄名古屋駅・駅長室に抗議

4月6日午後4時過ぎ、我々参加者は抗議および質疑を行うため名古屋市営地下鉄名古屋駅駅長室へ行った。
あまり広くない駅長室に多人数で押しかけたため、駅長室はたちまち一杯に。

 対応したのは助役氏1名。我々が来室の趣旨を述べてもさほど驚いたそぶりもなく、かつ嫌な顔もせず対応してくれた。
まず出だしは

反対する会:東山線夕方拡大の経緯、議会での様子などを伺いたい。
我々の要望を本局に伝えていただきたい。

助役:どういった様子で決まったかはこちらには降りてきていない、
ただ「始めます」という話しか降りてきていないので・・・。要望を上に伝えることは出来ますが。

予想通りの回答であった。現場にいちいち細かい経緯や議会での議論についての情報は伝えず、トップダウンで事が運んでいるのであろう。
また駅長室では回答や判断の権限がないのも嘘ではないと思われる。
助役氏が私たちに反論をしたり理不尽な説明をするようであれば猛攻撃をかける準備は出来ていたのであるが、
彼は終始穏やかな口調で我々の話を聴きメモに書き留めてくれたので、こちらからは質問を投げかけるのみとなった。

以下、その質問の概要である。

【1】
女性専用車両に男性が乗車しないことは、条例・例規等で規定されている「乗客の義務」に該当するのか。
それとも男性の任意協力なのか。

【2】
「お身体の不自由なお客様」の男性単独や、本人・介護者共に男性の場合の乗車を認めないのは何故か。
弱者をより苦境に陥れるのは何故か。言い換えれば障がい者男性よりも健康な女性を優遇するのは何故か。

【3】
市議会議事録を見るとH19年2月定例会(3月16日ー07号)に「的確なニーズ調査を」とある。
また、H19年2月定例会(3月6日ー05号)には長谷川由美子議員の発言として、
「交通局が東山線と他路線の主要10駅で実施した対面アンケート調査によりますと、
女性専用車両に対して80%の女性が賛成という結果が出ています。賛成の理由も、
痴漢被害が防止できるという回答件数の2倍以上多かった理由は、安心して電車を利用できるというものでした。」
「先ほど申し上げたアンケート調査でも明らかになったように、女性専用車両は、もはや痴漢対策というより、
女性が安心して電車に乗れるという、多数の回答が示すように、安心を求めております」

ともある。(名古屋市会議事録は
http://www.gijiroku.jp/gikai/c_nagoya/index.html(現在はリンク切れ))
交通局はアンケート等の調査をいつ、何回、どのような形で行い、結果はどうだったのか。男性の回答も含めて教えてほしい。
また「賛成」といっても「大いに賛成」「どちらかといえば賛成」があるはず。「反対」についても同様。
交通局は結果を「大いに」「どちらかといえば」まで把握しているか。していればその内訳をデータとして教えてほしい。
さらに「対面」の相手はどのように選定したのかを教えてほしい。

【4】
議員は「80%の女性が賛成」としか述べておらず、男性の意見を無視していると思われる。
交通局としては男性の意見にも耳を傾ける姿勢はあるのかどうか。

【5】
大阪市営地下鉄御堂筋線で男性が痴漢でっち上げの冤罪にあう事件が起こったが、
名古屋市交通局は「男性の安全・安心」についてどういう見解か。

【6】
市議の発言にも「痴漢対策というより、女性が安心して電車に乗れる」とあり、
名古屋に限らず最近は「女性が安心して」という位置づけになりつつある。
その一方でテレビのインタビューなどを見ると必ず、
「酒臭い人がいなくて良い」「汗臭い男がいなくて良い」「おじさんがいないので快適」といった声が聞かれる。
アンケート調査の「賛成」には、このような理由の「安心」を求めて賛成している者が含まれている可能性が大いにあるが、
名古屋市交通局の見解はどうか。
「痴漢対策」が「安心」に変わったことで、女性専用車両は「酒臭い」「汗臭い」「おじさん」等の排除を包括するようになってきた。
つまり本来の「防犯」ではなく「女性優遇」が目的となってきている。

【7】
子どもたちに「男は悪い人、存在するだけで迷惑な人種」という差別意識を植え付け、
さらに男児に劣等感を与える(自分も将来村八分にされる)という悪い教育効果がある、という意見に名古屋市交通局の見解を聞かせていただきたい。

【8】
他の自治体で女性専用車両に対して男女共同参画から助成金が出ているという話を聞いたが、
名古屋市の場合どうか。出ているとすれば金額はいくらか。

【9】
名古屋市会H19年2月定例会(3月6日ー05号)で交通局長吉井信雄氏が、「しかしながら、議員(註:長谷川由美子氏)御指摘のように、
最近では他の鉄道事業者においても導入が進みつつあり、また女性の社会進出も進みつつあります。
当初、私どもが女性専用車両を導入したころとは少し状況が変わりつつある、議員のお言葉をかりれば、社会的流れになりつつあるのかなと、
そういった認識をしておるところでございます。」と発言している。
これでは女性専用車両について、深く吟味することなく、効果・結果を検討・反省することなく、漫然と導入する、みんなやっているから名古屋もやる、
と言う意味に受け取れてしまうが、どうなのか。
ここをこう変えてはどうか、こうすればよいのではないか、というような検討をしているか、いないのか、教えてほしい。


以上のような内容で、約30分にわたり質問を述べた。

助役氏は、「頂きましたご質問・ご要望は必ず上に伝えます」と約束し、我々は駅長室を後にした。

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