関西の鉄道事業者が女性専用車両への男性障がい者の乗車要件を変更

関西の主要鉄道事業者が、昨年(2016年)あたりから密かに、「女性専用車両に乗車できる男性障がい者・介護者の要件」を変更している。

関東の鉄道事業者は、「障がい者・介護者は、男性も女性専用車両に乗車可能」としているのに対し、関西の鉄道事業者の多くはこれまで、「障がい者か介護者のどちらかが女性の場合、乗車できる」などとしていて、「女性が同伴でなければ、男性の障がい者や介護者の乗車を認めない」と取れる案内をするところが多かったのだが、これを関東と同じように、男性の障がい者の単独乗車や、障がい者・介護者の双方が男性の場合も、女性専用車両への乗車を認めるように変更した。

これは、総務省・近畿管区行政評価局に対し、男性の障がい者サイドから、「男性の身体障がい者やその介護者も利用できることを周知してほしい」という申し出があったことから、行政評価局が、国交省・近畿運輸局に働きかけ、実現したもの。

2016年7月に阪急電鉄が、プレス発表等は全く行わず、利用客もほとんど知らない間に車体の女性専用車両ステッカーや駅の案内表示をすべて貼り替え「いつのまにか」障がい者男性の乗車要件を関東と同じにしたのは、当会の活動報告(2016年11月 関西本部:阪急京都線 非協力乗車会の報告)でも触れた通りだが、実は南海電鉄・泉北高速鉄道・阪神電鉄・神戸電鉄・近鉄なども同様に「いつのまにか」変更していたことが分かった。

そもそも女性専用車両は、実際には年齢や障害の有無に関わらず、男性であっても誰でも乗れる車両である。それを、あたかも女性以外乗れないかのように「女性専用」という名前をつけ、さらに、「例外規定で男性の障がい者も場合によっては乗れる」かのような案内をしていること自体問題だが、今回、それが少しは「マシ」になったような印象を受けるかもしれない。

しかし実際には、鉄道事業者が「女性専用車両に乗車できる男性障がい者・介護者の要件」を利用客に広く知られないよう密かに変更したため、行政評価局→近畿運輸局からの指導を上手くかわしたような格好になってしまい、とても「マシ」になったとは言えない状況である。

関西では、階段や改札などに最も近い、一番便利のよい位置に女性専用車両が来る場合が多く、しかも終日実施路線も多いので、移動の困難な男性の障がい者が女性専用車両を避けるため、かなりの負担を強いられるといったことも多々起きていると思われる。

だからこそ、「男性の障がい者も女性専用車両を利用できる」ということを告知し、男性の障がい者が一番便利な車両に乗車できるようにするべき(本当は女性専用車両など行うべきではない)なのだが、しかし今回、各社ともあくまで、ステッカーや駅の案内表示などをプレス発表などは行わず、「こっそりと」貼り替えたわけで、これでは、こうしたことに深い関心を持っている人以外、利用客はなかなか気がつかないだろう。
そして、この先も男性の障がい者が、「女性専用車両を利用できるからと乗車したのに、女性客からひどい攻撃を受けた」といったことが起き続けるであろう。

しかも、女性客から攻撃を受けた男性障がい者が鉄道会社に抗議しても、「当社は男性の障がい者の女性専用車両の利用は認めていますので問題ありません(=無知な女性客が悪いだけ)」などと、上手くかわされてしまうのがオチということにもなりかねない。
そして、制度上は男性の障がい者も乗れることを知っているにもかかわらず、「女性客に攻撃されたくないから」と、一般車両まで無理をして移動する男性の障がい者が続出することにもなりかねない。

そもそも、女性専用車両は痴漢対策を建前としているだけで、実際には鉄道事業者の商業戦略(各都市の地下鉄などでは、政党の選挙対策)と化している。
このようなものがいつまで、「痴漢対策だから」と存続し続けるのだろうか。

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