2018年6月 関西本部:JR神戸線&神戸市営地下鉄線&北神急行線&JR宝塚線 非協力乗車会

関西本部では、6月24日にJR神戸線+神戸市営地下鉄(北神急行)、JR宝塚線などで 、非協力乗車を行いました。

また、神戸電鉄(当日は日曜日のため、女性専用車設定対象日では無かったですが)有馬線にも乗車し、休日の神戸電鉄の状況も見てきました。

以下、その報告です。


声掛けは少なかったものの・・・

成人男性の乗車が少なく、形骸化にはまだまだ

JR神戸線・大阪~三ノ宮

大阪駅に11時集合。今日は日曜日である。

平日の乗車会は、各自仕事などがあるため、人数もやや少な目になりがちだが、日曜日は仕事が休みのメンバーが多いため、集合場所には会員が続々と集まってきた。

当日の大阪駅ホームの様子(乗車会前に撮影)
中央に写っているのは、ホームを歩いて移動する乗務員

やがて、集合予定時刻を過ぎたので、私達は女性専用車乗車位置に並んで電車を待つことにした。

ホームには警備員が2人ほどおり、私達は警備員の目の前で女性専用車両位置に並んだのだが、警備員は何も言ってこなかった。それで良いのだ。

いつも言っている取り、女性専用車は「専用」と名乗っていても、実際には任意であり、強制は出来ないものである。

強制しないからこそ、生まれつきの、本人の意思や努力ではどうすることも出来ない「属性」によって、特定の車両から男性を「男性である」というだけで締め出そうとする女性専用車が「差別ではない」として、公共交通機関でまかり通っているのである。

そしてもう一つ言えば、「痴漢対策」は建前であり、実際にはほぼ鉄道事業者の営業戦略と化しているが、痴漢対策と称しておくことによって、世間に(女性専用車の)導入はもっともなものと思いこませ、反対意見を言いにくくしている代物でもある。

私達は、「女性専用車両は任意」と言いつつ、実際は「事実上強制」というようなことを鉄道事業者にさせないよう、乗車しているのであって、トラブルを起こすのが目的ではない。

だから、男性が声を掛けられることなく、乗車できるようになるのが良いと思っている。

ネット上には、私達のような反対派が、声をかけられるのを期待して乗車している(トラブルを起こそうとしている)かのように勘違いしている人がいるが、とんでもない。

さて、ホームには11:08発、須磨行の普通列車が入線してきた。

ドアが開いたので乗車すると、先の警備員が(乗車した私達に対してはスルーで)拡声器を使って、「前から5両目女性専用車です・・・」と、ホームの乗客に案内していた。

どうやら私達が意図的に乗車していることは分かっていたようだ。

いつも言っているが、これまでに非協力(任意確認)乗車活動を誰も行ってこなかったら、今、こういう状況にはなっていないだろう。

きっと私達に対して声掛けがあったはずである。

一度、乗車会をしたからといって、それで大きく状況が変わるものではないが、地道でもよいから根気良く続けていれば、少しずつ状況は変わっていくものである。

今後は、私達が声掛けを受けずに乗れるようにするだけでなく、乗車する男性の数自体が増えることを期待したい。

これまでから当会サイトで繰り返し述べてきたとおり、「女性専用」はまやかしであるし、「痴漢対策」もまやかしである。

しかし、鉄道事業者に直接抗議しても、それだけなら結局やり過ごされるだけである。

また、乗車活動を行わなければ、名古屋の交通局のように、反対派を見くびった態度をとる鉄道事業者も出てくる。

だから、可能な限り男性で実際に乗車して、女性専用車両を形骸化させていくしかないのだ。

数分の停車ののち、列車は大阪駅を発車した。

車内は日曜日の日中ということもあり、ガラガラ(下の写真)。

私達以外に、女性客が7人だけの状態で発車。

私達はロングシート(通勤電車によくある、横長の座席)の一区画分を男性のみで埋めて座った。

当日は梅雨の晴れ間で、とても良い天気だった。

大阪の市街地を抜け、列車は長い鉄橋で淀川を渡り、兵庫県尼崎市内へ。

長い鉄橋で淀川を渡る
その時の車内の様子。当日参加メンバーが、画面向かって左奥のほうで、ロングシート一区画を男性のみで埋めている。

尼崎駅で若干乗車してきたが、それでも空席が多い。

尼崎の次の立花駅で、中年の女性客が降り際に、「ここ女性専用車」と言ってきたので、「知ってますが何か?」と返したが、その女性客はさっさと消えてしまった。

いわゆる「言い逃げ」である。

恐らくは、私達が故意に乗車していると分かっていたのであろう。

ただ、列車の走行中に声をかけると、「1人 対 多数」で口論になるので、それを避けるため、降り際にひとこと言って、さっさと消えたのである。

よく、「男性が間違って乗っているので、親切のつもりで声をかけた」と言う女性客がいるが、この女性客はそうではなく、その場の状況から明らかに「男性が乗車しているのが気にいらない」から声をかけてきたのだと考えられる。

こういう行動を取ること自体、女性専用車両が「自分たちの縄張りだ」という意識をもっているということであり、また「女性専用車両が痴漢対策」だという世間の認識と、利用している乗客の実態とが乖離しているということでもある。

西宮、芦屋を過ぎ、列車は神戸市内へ。

住吉・六甲道あたりまで来て、神戸の中心部に近くなってくると、若干乗客が増えてきたが、それでも座席がほぼ埋まる程度。

一方、両隣の車両は、立ち客が結構見える。

灘(なだ)駅で、男の子を連れた女性が乗車してきたが、結局この列車では、私達以外に成人の男性客の乗車はなかった。

11:45三ノ宮着。

当日の三ノ宮駅前(山側)
梅雨の晴れ間で、本当に良い天気だった。

昼食の時間になったので、三ノ宮駅近くの飲食店に入り、食事をしながらいろいろと楽しく話をした。

私達は単に活動を行うだけでなく、メンバー間のコミュニケーションも重視している。

やはり活動を行い、組織を運行していくためには、こうしたところも重要だからである。

神戸市営地下鉄・北神急行 三ノ宮~谷上、神戸電鉄谷上~三田

昼食を済ませた私達は、神戸市営地下鉄の三ノ宮駅に向かった。

ホームの女性専用車位置で並んで待ち、三ノ宮12:38発谷上行に乗車。

神戸市営地下鉄三ノ宮駅の改札口
地下鉄三ノ宮駅に到着した電車

車内はところどころ空席もある程度の乗車率。

しばらく走ってすぐに次の駅、新神戸に到着。

ここで少し乗客が降り、車内は空席が目立つようになった。

ここから終点の谷上までは、北神急行電鉄である。実質上、神戸市営地下鉄の延長線のようなものだが、この1駅間だけ運行会社が異なる。

1駅といっても、約8km近くあり、そのほとんどが地下トンネルである(終点、谷上駅のすぐ手前で地上に出るだけ)

周囲からの声掛けなどはなく、そのまま延々と地下トンネル内を進んで、やがて列車の速度が落ちたかと思うと、車内に外光が差し込み、神戸市内陸部の山間の駅、谷上に到着。

谷上では、改札口を出ることなく、同一ホーム上で神戸電鉄有馬線に乗り換えられる。

神戸電鉄有馬線も、三ノ宮のすぐ近くの新開地から路線が出ているが、神戸電鉄は急な山岳地帯を急こう配でカーブを繰り返しながら登っているため、電車の速度が遅く、谷上まで結構時間がかかる。

一方、こちらの北神急行電鉄は、山岳地帯の地下をトンネルで抜けており、また途中に駅もないため、神戸電鉄よりもはるかに早く、谷上(さらにはその先の有馬温泉や三田まで)に着くことが出来る。

ご存知の方も多いと思うが、神戸市営地下鉄が毎日・年中無休で終日女性専用車両を運行している関係で、北神急行もやはり毎日・終日女性専用車実施路線である。

痴漢対策と言うなら、なぜそこまでする必要があるのか?

結局、痴漢対策は「建前」なのである。

さて、谷上駅で乗りかえる神戸電鉄は、こちらも女性専用車両(ほぼ)終日実施の悪質路線であるが、こちらは平日のみであり、この日は神戸電鉄の女性専用車両は無しだったが、移動のためと休日の神戸電鉄の実態を探るべく、女性専用車両のステッカーのある車両に乗車。

当日の谷上駅
神戸電鉄の車両

男性客の姿は、あるにはあるものの少数で、やはり多くの男性客はこの車両を避けて乗車しているようだった。

たったの4両編成で、平日は、ほぼ終日女性専用車を実施している神戸電鉄だが、導入した経緯といい、設定の仕方といい、明らかに神戸市営地下鉄が短編成で終日導入したのを見ての「横並び意識」からの女性専用車両導入である。

そして、短編成で終日女性専用車両を導入したために、沿線から大ブーイングが起こったため、導入から約半年後の2004年6月から「早朝は女性の利用が少ないと分かった」などと理由づけして、早朝のごく一部の時間帯だけ女性専用車両を解除にし、それ以外は最終列車まで、「ほぼ終日実施」にしたという茶番劇も演じている。

しかし、その「ごくわずかな譲歩」により、沿線住民もすっかりおとなしくなってしまい、現在でもそのまま女性専用車両は続いている。

あからさまに、「痴漢対策などとはかけ離れた、ただの愚策」であるにもかかわらず、である。

本当なら、神戸でももっと乗車活動したいところだが、当会関西本部も大阪のメンバーが多く、神戸周辺に関しては、あまり乗車会の頻度も高いとは言えない。

(当サイト、「活動報告」にアップしているもの以外にも、当会は主に大阪で乗車活動を行っている)

大阪の方はもちろん、神戸付近に在住の方も、このおかしな現状を少しでも変えられるようにするべく、入会申し込みフォームより、当会に入会申し込みいただければ幸いである。

列車は途中の有馬口の先まで山岳地帯を走り抜けた後、五社から先は田園地帯に入り、13:25に終点の三田に到着。

三田付近では、神戸電鉄は田園地帯を走る
神戸電鉄終点の三田駅(右)JR三田駅と隣接している。

JR宝塚線・三田~大阪

三田からは、13:37発、高槻行普通列車に乗車。

JR三田駅に入ってきた列車

車内はガラガラ。

私達は今度は、別々の乗客を装い、二手に分かれて乗車した。

三田からしばらくは田園地帯だが、次の道場駅の先から宝塚まで、急峻な山岳地帯となる。

しかし、先の神戸電鉄と異なり、こちらはトンネルと橋梁で直線的に山岳地帯を抜けるので、列車の速度は速い。

宝塚まで、ガラガラの状態で走行。近くに男の子を連れた女性客がいた。

こちらも、先のJR神戸線と同じく、成人の男性は私達のみのようである。

川西池田で快速の先発待ちと、特急の通過待ちのため7分停車。

伊丹あたりから少しずつ乗客が増えてきた。それでもまだ空席がある。

尼崎あたりから、若干立ち客が出るようになった。

尼崎の次の塚本でも、男の子を連れた女性客が乗車。

そのまま、14:30大阪駅着。私達はここで解散した。

今回は、立花駅で女性客が「言い逃げ」した以外、声掛けはなかったが、一方で成人の男性客の乗車も見られなかった。

時間帯や列車にもよるのかもしれないが、関西では私達のような、「意図的に乗車する者」は乗れるようにはなってきたが「女性専用車両の形骸化」には、まだまだというのが正直な感想であった。

もっと実際に乗車する人数が必要である。

普段から女性専用車両を疑問に思っている人は、是非、勇気を出して非協力乗車してみてほしい(もちろん、あくまで粛々と乗車するのみという前提であるのは言うまでもない)一人ではちょっと・・・ということであれば、入会申し込みフォームより、当会に入会していただければ、非協力(任意確認)乗車の経験を積んだメンバー達と一緒に乗車活動をすることも出来る。

心の中で疑問や不満に思っていても何も変わらないし、また鉄道事業者に電話やメールをしても、それだけでは結局やり過ごされるだけである。

我こそはと思う方(特に若い世代の方)、もし入会を考えているなら、是非当会まで来てほしい。

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