2015年6月 関西本部:阪急京都線 非協力乗車会

乗車区間:梅田~高槻市~梅田

今年(2015年)春、「サービス向上策」と称して、女性専用車両をこれまでの京都線のほか宝塚線にも拡大し、当会からの抗議に対しても、まともに答えない阪急ですが、今回は夜の京都線で非協力(任意確認)乗車会を行いました。

ルートは、梅田~高槻市間往復としました。

以下、当日参加のメンバーからの報告です。


阪急京都線で非協力乗車

梅田と茨木市で声掛け。高槻市まで一緒に乗車してきて私達を”監視”

梅田で車掌から声かけ

阪急梅田駅に20時集合。

阪急梅田20:20発、通勤特急梅田行に乗車することにした。

当日の阪急梅田駅ホーム

私達は駅のホームで女性専用車両乗車位置に並んだ。

周りの女性客は特に何も言ってこなかった。

やがて列車が到着、メンバーは各自、座席に座った。

乗車してすぐ、車掌(男性)が「男性の客様は5号車以外の車両に乗車していただけませんか?」などと言ってきたため、「協力しません」と返したところ、「そうですか・・・」とすぐ引き下がった。

すかさず、当会メンバーの一人が車掌に「任意協力だということは分かっているのか?」と問い直そうとしたが、車掌の逃げ足(?)が速く、その場からサッといなくなってしまった。

発車まであと数分あるが、車内は特に変わった様子はなく、私達は車内で列車の発車を待った。

これまで阪急京都線では、何度も乗車会を行っているが、男性の乗車も実はそれほど珍しくはない。

しかし、今回は見渡した限り、どうも男性客は私達だけのようだ。

発車直前になって、私達が座っているすぐ隣に、女性客が私達を特に意識するでもなく普通に座ってきた。

20:20に予定通り梅田駅を発車。

淀川を渡ってすぐ次の駅十三(じゅうそう)に到着。

阪急は3つの主要な路線(神戸線・宝塚線・京都線)と、その他多数の支線があるが、主要3路線はここ十三で分かれ、それぞれの方向に伸びていく。

阪急は2002年に、当時の国交省の社会実験に付き合う形で、京都線の特急に女性専用車両を終日、試験導入し、そのまま現在まで続けているが、今年(2015年)3月に、宝塚線にも拡大するまで、長らくの間女性専用車両を拡大する動きはなかったため、女性専用車両には消極的かと思われていた。

しかし近年になって、政党・政治家等他からの圧力などではなく、自ら宝塚線にも拡大導入した上、HPにおいても、「人にやさしい魅力ある鉄道サービスを実現するためのサービス向上策の一環」などと、痴漢対策ではなく、(男性の存在を無視した)サービス向上策であることを平然と公言してくるなど、公共交通機関としてあるまじき態度を平然と取るようになってきている。

女性専用車両を「サービス向上策」と公言する阪急
(阪急HPより)

十三発車直後、女性専用車両アナウンスが流れたが、特にしつこいアナウンスではなかった。

列車は南方・崇禅寺を通過し、特急が停まる淡路も通勤特急は通過。

夜の市街地を快調に飛ばして南茨木駅を通過した後、列車は高架に上がり、十三の次の停車駅、茨木市に到着した。

茨木市で職員が乗り込んできて声掛け

今回は何もないまま終わるかと思われたが、茨木市駅で突然、阪急の職員が一人乗車してきて私達のところまで来て、声掛けをしてきた。

職員:5号車は女性専用車となっていますので、移動していただけませんか。

会員:協力しません。

職員:当社としても、女性専用車両として設定しておりますし、いろいろな考えの乗客の方がいらっしゃいますので・・・

会員:移動する気はありません。一度座ったので。

職員:お気付きにならずにご乗車されたのですか?

会員:知っています。任意協力ですよね?

するとこの職員、私達の横に一緒に座っていた女性客に「誠に申し訳ございませんが、乗車した男性の方を無理やり降ろすことは出来ませんので・・・」などと、深々と謝りはじめた。

ちなみに、私達と一緒に座っていたこの女性客、その時も私達のことを特に意識している様子ではなかったが、阪急とすれば、”女性のお客様”のご機嫌を損ねないよう、”細心の注意”を払っておられるのだろう。

そもそもこういう車両を設定して、女性「専用」でもないのに、女性専用車両などと称して運行するからこうなるのだが・・・

この職員は上から言われてやっているだけかもしれないが、こういうところからも阪急がいかに”女性様第一”かよくわかる。

先にも述べたとおり、阪急は女性専用車両を「サービス向上策の一環」と自らのHPで明言しており、痴漢対策のためにやむを得ず設定しているものとはおよそ考えられない。

当会の過去の活動報告(このページの下部にリンクあり)をご覧頂いてもお分かりいただけるとおり、「女性専用車両がサービス向上策ということは、痴漢対策ではないということなのか?」と、阪急に何度問いただしても全くまともに答えず、ごまかすばかりである。

つまり、「阪急の女性専用車両は痴漢対策ではない」と言われても否定できないのだ。

しばらくして、列車の発車時刻になったため、職員はその場を離れ、列車は茨木市を出発した。

高槻市駅で職員「逃走」

列車は再び夜の街を走り出した。車内は立ち客が結構いるものの、混雑というほどではない。

人が結構いるにも関わらず、車内は静かで、逆にこれが緊迫した空気を作り出しているかのように思えた。

しばらくして列車は再び高架に上がり、速度を落として次の停車駅である高槻市に到着した。

ドアが開き、私達が当初の予定通り、高槻市で降りようとして座席から立ち上がると、茨木市で声をかけてきた職員が同じ車内の、少し離れた場所に乗っているのが見えた。

茨木市で降りたものだと思っていたが、どうやら私達にくっついて乗車した上、少し離れた場所からずっと「監視」していたらしい。

そして私達が降りたのを見て、その職員も高槻市駅のホームに降りた。

そして移動しながら携帯でどこかに連絡を取り始めた。

私達は、この職員の所属と氏名を聞き出してやろうと、その職員に近づこうとしたところ、携帯で話しながら駆け足で走りだし、ホーム中ほどにある階段を駆け下りていった。

私達もその職員を追いかけたが、またまた逃げ足が速く、私達が階段を下りて、ホーム下のコンコースに着いたその時点で、どこに行ったのか姿が見えなくなっていた。まるで忍者のようだ。

高槻市駅の階段
コンコース

この職員、恐らくは私達が女性専用車両反対団体の人間であることを分かっていたのであろう。

そして私達から集団で抗議を受けると面倒なことになるので、ホームから駆け足で去って行ったのではないだろうか。

「駅長室にでも抗議に行くか?」という話もしたが、すでに午後9時になっており、また当日は木曜日で、参加メンバーの多くが翌日も朝から仕事だったため、何かすっきりしないものの、仕方なくこの場は矛を収めることにした。

高槻市~梅田(復路)

私達は一旦改札を出て再び改札に入り、梅田方面行の通勤特急で引き返すことにした。

高槻市駅ホームに滑り込んできた
梅田行き通勤特急

途中、茨木市で外国人男性客が一人乗車。

帰りの車内では、阪急の職員が乗り込んできたり、私達に声掛けをしてきたりということはなかった。

先ほどからも触れてきているように、阪急はこのところ明らかに痴漢対策とは違う理由・動機で女性専用車両を推進してきているが、それに対する疑問や抗議の声に対しても、非常にふざけた対応を取ってきている。

最近になって当会サイトの存在に気づかれた方などは、下記の当会サイトの過去の活動報告ページにも目を通していただきたい。

また、以前から当会サイトをご覧くださっている方も、もしよければ改めて阪急関連の下記のページに目を通して、阪急の姿勢や対応のとんでもなさを改めて再認識していただければ幸いである。

2014年5月 阪急電鉄への質問状送付と、その回答についての報告

2015年1月 阪急電鉄への意見書(抗議文)提出の報告

2015年3月 阪急電鉄梅田駅抗議の報告

やがて列車は十三に到着。

多数の乗客が降車し、車内はガラガラとなった。

結局、周囲の女性客からの声掛けなどもなく、そのまま梅田に着いた。

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